ゴールデン カムイ 204。 「ゴールデンカムイ」でも語られる日露戦争の203高地とは?│サバイバルゲーム&ミリタリーマップ

ゴールデンカムイのネタバレ最新204話&感想【残したいもの】ゴールデンタイム!

ゴールデン カムイ 204

紙本特典の装束図鑑は、チンチリ(チヂリ)。 黒地に刺子した木綿衣。 第212話『怒り毛』 会話主体のドラマが続いたので! ひさしぶりに血みどろバトル回ですよ! これまでスチェンカとかサーカスとか映画撮影とか、和気藹々と楽しくやってたのに。 「アシ リパさんを取り戻す」って目標で先遣隊の皆が一致団結してたのに、アシ リパさんと合流したら喧嘩別れ。 カノジョのせいで解散、って、どこのグループだ。 みんな、アシ リパさんの向こうに、それぞれ、別のものを見てる。 谷垣が言うとおり、アシ リパさんは村に戻れない。 というかコタンの人たちを、鶴見がどうするのかわかったものじゃない。 杉元、強え…… アシ リパさん絡むとね。 杉元、どのキャラともいきなり殺し合い。 尾形、白石、二階堂s、鯉登、谷垣も。 で、殴り合って仲良くなるかと思えば、ちっともそうならない。 杉元に銃突付けて、月島、ちょっと、間を置いた。 杉元が降伏すれば撃たないつもりだった、このへん、月島、ぎりぎりのとこで良心がある。 でも杉元は逃走を選ぶし、月島も躊躇なく撃つ。 不用意に近付く、鯉登……これ、140話でクズリに襲われたときと同じパターンだし、204話の稲葉もそうだし、そもそも、第1話で杉元がアシ リパさんに助けられたときにも出てくるし。 戦場で実戦経験のある月島と、ない鯉登の違い。 鯉登「逃げればこうなることはわかっていたはずだ」 杉元が撃たれること、だけでなくって、杉元がまた人を殺すことも予兆させてる。 もちろん鯉登にはそんな意識はなくて、杉元がもう行動状態だと思ってるんだけど。 アシ リパさんは、杉元の 「怒り毛」に気付く。 そして。 杉元「俺は不死身の杉元だ!!」 この台詞!! 荒々しい筆致、1ページぶち抜きの大ゴマで。 この「」って作品を象徴する台詞ったら、これでしょう!! アニメ2期でも最後の台詞だったし。 何発も撃たれてるのに。 三八式が三〇年式から引続き殺傷力弱めとはいえ至近距離だし、かすり傷ってわけにはいかない。 咄嗟に、致命傷にならないように身体丸めて部など急所を守ってる。 大暴れして、また、アシ リパさんを怯えさせてる、杉元。 アシ リパさん、自分が自我を貫こうとすれば、杉元をなお地獄に追いやることになる、って。 杉元、躊躇なく鯉登の胸刺して、貫通してる。 剣を振う余裕もない。 これ、第98話「」で杉元が鯉登に撃たれたのと同じ場所か。 杉元は貫通してない、盲貫銃創。 鯉登の二六年式拳銃より、杉元の銃剣のほうが貫通力あるっていう。 月島「いつも感情的になって突っ走るなと注意していたでしょう…」 月島のこの台詞は過去の自分自身に言ってるように聞こえる。 自分が感情に走ると、いつだって、後戻りできない、より破滅的な道に堕ちてしまうと、身に染みてるので、鯉登にはその轍を踏んで欲しくなかった。 月島、鯉登の兄・平之丞とほぼ同い年。 この二人の間に、疑似兄弟のような交流があったのは確かだろう。 月島は、ベテランの軍曹として、新品少尉の鯉登を指導・補佐すると同時に、監視役でもあった。 月島(昨日は素直に聞いてくれたのに…) 月島は、心のどこかで、自分が鯉登を殺したかった、あるいは、自分が殺すことになるだろうと思ってたのではないだろうか? 「早く鶴見中尉に会いたい」ってはしゃぐ鯉登を見る月島の微妙な表情が気になった。 もし、昨日、素直に聞いてくれて なかったら、少将にバラされる前に、月島は鯉登を殺さざるをえなかった。 その一方で、いつかは、鯉登が鶴見に背いてくれることを願ってるんではないか? 月島は自己肯定感が低いから、本心では鶴見は間違ってると思ってるんだけど、自分から鶴見に逆らうことはできない、ただ観客として「鶴見劇場」を見物するしかない。 自分では出来ない、鶴見への叛逆を、ひそかに鯉登に託してた。 だけど、自分の使命として、鯉登が鶴見に背いたら、自分が手を下すしかないとも思ってた。 自分の希望を託す相手を殺さねばならない、と決意することで、自分の忠誠心を再確認していた。 希望と忠誠心の 二律背反 ガチバトル。 このまま鯉登が死んでくれれば、自分が手を下さなくてもよくなる。 月島の希望が潰えていく、同時に、彼の矛盾が解消される、がここにある。 二人の横を通り過ぎる鶴見。 一瞥くれただけ、っていう。 月島 嘘でも心配したらどうですか これは単行本で追加された台詞。 鯉登「行け月島 私はいいから…」 ってのは、鶴見が自分を介抱してくれると思っていたのかも知れない。 「そんなに必要とされていた」のだから。 だけどそれは錯誤だと、鯉登は気付くかな? 鶴見にとって部下たちなんてその程度。 鶴見は忠誠に値しない人物なんだって。 月島も、自身は鶴見劇場の観客のつもりでいたんだけど、実はタダの小道具に過ぎないと気付いたろうか? 小道具が観客になることはできない。 鶴見が語る、戦死者たちに報いるという言葉も、疑わしくなってきた。 鶴見にとって部下たちなんてにしか過ぎないんじゃないだろうか? 後にロシアによって建設が始まったので、鶴見と月島が軍刑務所で出会ったときにはまだ、満鉄は影も形もない。 その時点で鶴見の目的はなんだったのか。 に自分の国を作ろうと、考えていたのかどうか。 鯉登が鶴見と出会ったときも、まだ、満鉄に日本は関係ない。 であの辺の利権を手に入れたはずだけど、三国干渉で、ロシアに横取りされてしまった。 日本がに本格的に進出するのはの後、の利権を獲得してから。 「戦友たちに報いる」って言い出したのは以降のはずなので、戦前から鶴見についてる月島や尾形、菊田なんかは、それ以前の鶴見の目的を知ってるはずなんだけど、それはなんだったのか。 もしかすると、花沢将軍が、満鉄経営にノリノリだった可能性もあって、それだと鶴見が花沢将軍を謀殺する必要はなくて、むしろ花沢勇作を取り込んで花沢将軍を操ろうとしたかも知れない。 黄金を手に入れることがひとまずの目的であるのは確かなようで、それはなんのための資金なんだろう? の黄金の話を知ったのはいつなのか。 5年前の殺害事件より前に知っていたのでは? のときには、鶴見は既に刺青の囚人たちのことを知ってる。 結局、鶴見の 「すべての最終的な目的」ってなんなのだろう? 月島は、鶴見の最終的な目的がなんであれ、「彼について行けば救われる」といってるけど、実は、月島自身、それすら疑ってるのではないか? 210話の会話は、なんだか、白々しい。 「~はずだ」っていうのは自分のココロを偽って無理やり納得しようとしてるように聞こえる。 月島だって、尾形が、「父を殺させてやる」だけで鶴見に従うとは思わないだろうし。 第213話『脱出』 ヴァシリがレギュラー入りしてウレシイ。 私の趣味にピッタリの絵に描いたような美形(っぽい)キャラではございますが。 アシ リパさん、鶴見はちっとも信用しないけど、ヴァシリのことは信用したらしい。 二度も襲撃されてるのにね。 ヴァシリ、尾形ほどは重い過去背負ってなさそうだけど。 彼は、ひたすら、尾形に片想いしてるだけなんだろうか。 凄腕スナイパーで寡黙どころか喋らないよ…… ヴァシリは喋れない、書けるのはロシア語だけ。 杉元一行に、ロシア語出来る人いない。 そもそもヴァシリって名前自体、3人とも知らないんじゃないか? 意思の疎通はかれるのっ。 ちゃっかり合流する白石。 谷垣、自分は杉元たちの仲間だと思ってる、でも、一緒にはいられない。 菊田に質問されて、谷垣。 一瞬躊躇した挙句、鶴見の部下の一等卒であることを放棄した。 もう戻れない。 谷垣「の谷垣です」の言葉は重い。 鶴見を裏切ってしまった。 鶴見がそれを絶対に許さないとわかってるのに。 耳鼻削ぎどころか生きたまま皮を剥がれかねないぞ…… インカラマッだってなにをされることか。 すがすがしく、目をキラッキラさせて、覚悟を決めた。 杉元「俺たちだけで」から始まるコマ、台詞が一つ消えて、ビックリ。 22巻で、連載時から最大の変更に思う。 連載時と大きく意味が変わる。 それを受けてのアシ リパさんの顔も変わった。 「アシ リパさんの人を殺したくない信念」のせいで、周囲の男たちは殺し合うことになる。 その台詞が消えたことで、アシ リパさんの不安と決意が強調された感じ。 杉元は、やっぱりどうしても、さんを無垢な小娘と見て、理想を重ね合わせてるんだ、だから彼女を穢したくないと。 だけどさんは、そう見られたくない。 杉元と同等のパートナーでいたい。 第214話『雷型VS連絡船』 船長さん、意外と血の気多かった。 海の男だなあ。 鶴見が化け物じみて、鯉登パパ、すっかり取り憑かれてるしwww 大事な息子傷付けられた私怨も大きかろう。 鯉登パパが将軍らしいところも初めて。 俯角-10度で25m先を撃てるってことは、砲台の高さは海面から4. 4メートル? 意外と低いような、でも小型のだとそんなものかも知れない。 鶴見「ゆっくりと話したいことがあったんだがな…」 前回、アシ リパさんと鶴見の対立が決定的になったと思えたけど、鶴見の側は意外とそうでもないらしい。 先刻までの、鯉登パパ操ってたときの悪魔じみた顔から一変して真顔になってるし。 アシ リパさんが知りたいことの多くは恐らく鶴見が知ってる。 5年前の事件の真相とかもね? きっと。 鶴見は、アシ リパさんがウイルクの娘だと知ってる。 アシ リパさんは気付いてないけど、鶴見との縁は深い。 そりゃー鶴見たらいろいろ積もる話もあるだろう。 てか、なんで汁が出てるの。 流氷ってそんなに信頼できるものなんか。 ヴァシリ、あっさり溶け込んでて、網走篇までの尾形のポジションになってる? 彼も脱走兵なのか……尾形もだけど、狙撃手って脱走するのが常なのっ? 単独行動が得意だから? 、懐かしいwww 20年くらい前、流行った。 ! もう当時から、、知られてたんだってのが意外。 にを表わす名前がないというのは、実は深いハナシかも知れない。 アシ リパさんも、今までに何度かを見ていたはずで、でも、食べないものには関心を持たなかった。 (の)物質世界は、恐らく、目に見えるものは、役に立つ物/害になる物/どちらでもない物、で分類されてて、最後の毒にも薬にもならない物は名前をつけないのだろう。 カムイの概念にも通じる。 名前がないということは、関心がないってこと。 役に立つ物は獲る、害になる物は排除する、どっちでもない物は触れないでおく、って知恵かも知れない。 直接に害にはならないけど、後々、なにかの役に立つかも知れないし。 一方で。 白石「可愛いんだからつけてあげて~?」 「可愛い」って精神的な利益があるのだから、名付ける意味もあるんだろうか? 名を呼ぶことは相手を所有し、支配することでもある。 だから世界各地の多くの文化で、個人の「真の名前」は隠して悪意を向けられないようにする。 近代以降の学者たちが世界中のあらゆる生物に名前を付けて分類したがるのも、すごい情熱で。 自分の日常生活には一生関わりのない、地球の裏側の生き物にまで、学名をつけようとする。 根底には、神の創造した世界の全容を知りたいって、宗教的な傲慢さがあるんだろうけども。 ちなみに、について。 「家庭での飼育は難しい」。 一方、エサは水族館でもほとんど与えることができないという意外な事実が判明した。 可愛いからと名前を付けて分類し大勢に存在を知らしめると、それを手に入れようとしたりする人たちが出てくる、生物種にとっては悪夢だ。 はまだ数が多いからマシだけど、斯様にして、絶滅していく生物は少なくない。 関心を持たない、ということは、相手にとって幸いなことかも知れない。 第215話『流氷の天使』 扉、ああ、先生、好きそうだよなーって思った。 菊田さん、(鶴見隊の中では)だった。 使い捨てされる一等卒、キレ者ばかりのと、頭オカシイ将校たちに挟まれて、月島と菊田のたち、苦労が絶えなさそうだ。 宇佐美の提案を受けて、鶴見に対して意見できるのは貴重かも知れない。 杉元一行の会話。 なんかこのところ、ずっと、状況整理の会話が多い。 終盤に向けての助走だろうか? アシ リパさんに答えて白石が述べてるキロランケの戦う理由…… あ、白石がキロランケから聞いたことになってる。 これ、連載時は、白石の想像に過ぎなかった。 白石「「と戦い続けよう…」」「「ロシア人を殺してやろう」って」 ロシア兵には出身者も少なくない。 キロランケが故郷の人たちと敵対する可能性を考えないわけもないんじゃ? だから、これが、キロランケの本心とは思いにくいんだけどな…… 「戦わない困難」、「武力の安易さ」。 武力闘争を選んだウイルクもキロランケも、結局は、目的果せずに横死してる。 しかもウイルクはで総括された。 杉元 アシ リパさんの選ぼうとしてる道の方が しかし、アシ リパさん、具体的になにをしようとしてるって? 武力に依らないでするなら、政治や文筆、メディアを通じてってことになる。 尾形! 200話で去ってから単行本一巻以上空いてるか。 その間、描下ろしで回想シーンに出て来たり、なにかと話題になったり、作品の外だけでなく中でも人気者ですなあ。 尾形「この銃だって…自分がブッ壊れるまで人を撃ちたいはずだ」 久々の登場で、1ページぶち抜きにして、決め台詞。 トレードマークのチシャ猫のような薄笑いまで浮べてのこういう台詞に痺れる。 彼が言ってるのは銃のことではない。 彼は、天性のハンターで、キルマシーンであることに、自分のを置いてるようだ。 考えてみると、彼の母も弟も父も、彼のそのを否定したゆえに殺されてる。 彼が望むのは、失われたものを補う救済なんかじゃなく、「おまえは特別だ」という承認、 祝福ではなかろか? この衣服は、囚人か街の人から奪ったんですかね。 公式のコメ。 【今週の舞台裏】 野田先生曰く、「おしゃべりロシア人や今週の尾形が履いているのは、 木の甘皮で編んだ『ラーポチ』というロシアの伝統的な農民の靴です。 」とのこと。 三八式弾薬も弾薬盒に満充填で揃ってるはず。 月島「服も靴も荷物もぜ~んぶ…化け猫が食べたか」 山猫からとうとう、化け猫にされてしまった。 尾形の再登場につづく、杉元一行のシーケンス。 杉元もアシ リパさんも、以前の尾形の台詞を繰返してるのが面白い。 尾形は、作中で最も理知的な人物として書かれてて、感情や人情に流されないだけ、彼は最短距離で合理的判断を下す。 彼の言うことはある意味、正しいのだ。 今まで、杉元は金塊を、アシ リパさんは真実を、ってそれぞれ自分のためだったのが、お互いを思いやってそれが目的に変わってる。 アシ リパ 一緒に地獄へ落ちる覚悟だ ああアシ リパさんの瞳から光が減った。 目元に影が入ってるのがまるで戦化粧のようでもある。 尾形「清い人間なんてこの世にいるはずがない」 尾形「お前達のような奴らがいて良いはずがないんだ」 『』19巻187話「生きる」 尾形の言葉を受けて、さらに杉元やヴァシリが彼女のために敵と殺しあう様を間近で見て、自分の我がままに気付いちゃったアシ リパさん。 父親のカタキである尾形を殺せなかったアシ リパさんが、誰かを殺すことになるとしたら、杉元を守ってのことのはず。 もし杉元を守るために金塊を諦めなければならなくなったら、アシ リパさんは杉元を救うことを選ぶだろう。 第216話『謎の白い熊』 「ヒグマの胆嚢だ」「生薬としてとても高く売れる」 (『』1巻) 「鷲の羽根 思ったより高く売れたぜ」 (『』4巻) 「麝香といって漢方として高く売れるんだ」 (『』16巻) 「黒貂だっけ? あの毛皮すっごい高く売れたよね」 (『』16巻) 「オオヤマネコを獲った」「毛皮がものすごく高く売れたな」 (『』17巻) 「ホイヌ(貂)」「毛皮高く売れマス」 (『』18巻) なんか、特に篇以降、「高く売れる」ってハナシが増えたような。 アシ リパさんにとっては、ヒグマは、凶暴で危険な猛獣ではなく、狩りの獲物で、高価な商品であるらしい。 きっと今までの道中、紙面で語られなかった部分でも、ずっと、についてこんなやりとりしてきたんだろうなあ。 現金収入大事。 彼らはけしての荒野でサバイバルしてるわけじゃなくって、商売相手のいる人間の世界で旅してる。 杉元「クチはクチでも」「下のクチだッッ!!」 いや真剣な場面なんだけど! ……どうにもでオナジミの台詞だけに、つい失笑。 白石「やった!!杉元の野郎 やってのけやがった!!」 これは姉畑篇のリフレイン。 谷垣、三島、前山、その他鶴見の部下や第七師団の兵士たち撃ってるし、茨戸でも活躍した個体。 自由と、それを手に入れるための暴力、組織の論理に対立する個人のエゴイズムを象徴するアイテムでもある。 それが陸軍の制式の歩兵小銃であるって皮肉。 この銃、いずれ、尾形の手に戻ったりするんだろうか。 そんな展開があったりすると、ちょっとエモい。 この銃のカムイは誰を選ぶのか?って。 満身創痍の杉元に、我に返るアシ リパさん。 いやほんと、熱いシーンなんだけど! 結局、白い熊の正体は謎のまま。 個体数と地理的に考えると、これ、白いヒグマだと思うけど。 千島からやってきたのか、シベリアにも白い個体群がいるのか。 、北極圏の生き物なんだしなあ。 なんて、パリよりも南なんだし、の行動圏からはあまりに懸け離れてるように思える。 明治24(1891)年に捕まった白い子熊、その場で殺されないで、で飼育されて命拾いしたことに。 鯉登の音之進、入院してた。 人目を憚るお父さん。 お父さんにとっては息子が生きてればそれでいいと。 一人亡くしてるだけに。 しかし、音之進は、事件の真相を知ってしまった。 それを、父は知らないということも知ってる。 最後のコマが月島ってのが意味深だ。 音之進は、父に真相を話すのだろうか? 父を敬愛してるけど、鶴見がその父を軽んじて陥れたことについてはどう見るのか? 鶴見の一味として父を欺く側に回るのか? 敬愛してるはずの父を裏切ること、それもまた、「親殺しの」だし、その切掛が尾形(の言葉)だというのも、因縁めいてる。 尾形はつくづく他人の人生を引っ掻き回すなのであるらしい。 第217話『北海道にて』 尾形、やっぱり、アシ リパさん目当なの? その棒鱈、どこでかっぱらってきたんだ。 が1905年秋、第七師団が北海道に帰還したのが06年春、作中のリアルタイムがそろそろ08年の初頭だから、2年以上もで療養してたって設定なのだね。 船長さんも船員さんも、2年も寝たきりだった兵士が、三十年式でなく三八式持ってることに違和感ないんだろうか。 熊狩の一行。 カムイの考えかたからすると、狩猟民と言っても、やはり動物を殺すことに多少の罪悪感はあるのだな、と思う。 それは、でない、現代の和人のワタシでも共通した、殺しへの禁忌の本能だろう。 植物よりは魚、魚よりは獣、獣よりは人間、見知らぬ人間よりは知人、てという風に、物理的やな距離によって、親近感、「同朋」への共感が沸くし、相手を自分の一部と感じて、自己防衛本能が部分的に働く。 それでも生活のために獣を殺さなくちゃいけないので、そこで生じる罪悪感を軽減するために、カムイの信仰があるのだろうと。 逆に、ヒトという種にこういう本能がないと、過剰殺戮になって資源の枯渇を招く。 アシ リパ「戻ってこれたな」「北海道に…」 と言いつつ浮かない顔。 実はアシ リパさんは戻って来れてない。 出会う前の彼女じゃない。 黄金探しが決着するまでフチの待つコタンには戻れないけど、単に地理的なものだけでなく精神的に。 網走行からの旅路、作中の時間では半年ほどのはずだけど、その間の経験が彼女を変えてしまった。 キロランケに過酷な現状を見せ付けられ、父の決意を聞かされ、さらに尾形と対峙したことで、キロの闘志やウイルクの、尾形の凶気、それにもちろん杉元の覚悟に、感染したとも言える。 彼女は周囲の人たちを救いつつ、同時に彼らから、今まで考えもしなかった意志を受取ってる。 彼女にとってそれは救いでは有り得ないし、教育というより、堕落、汚染かも知れない。 黄金や神を求める心が、人を変えてしまう、それもより悪いほうへ、っていうのは、この物語全体に共通したテーマであるらしい。 カネが欲しいだけの牛山や白石が比較的善良で、を抱えた者達が大量殺戮さえ辞さないテロリスト、って、皮肉。 ウェンカムイとか、砂金採りとか、ピンと来なかったのに、50円って具体的な金額に目の色変わる、白石と杉元。 内心の声まで裏返ってるし!? ……例のも割と近い。 もともとこの辺はヒグマが多く出る土地だっていう。 南のコタンの人たち、自力ではくだんのウェンカムイ、獲ろうとしないのね…… 人食い熊獲っても食べられないし、自分たちは砂金採りしてないからわざわざヒグマの出る辺りに近づかなければいいし、和人の砂金採りたちが襲われてるだけだから、彼らがヒグマ恐れて逃げ出して商売が出来なくならない限りは、本腰にはならないのかな。 「去年からもう何人も殺されている」 って台詞て、もう、年は明けたのかな。 ところで白石、見るなー 第話『砂金掘り師たち』 白石「「仲間」ってやつ?」 杉元「烏合の衆」 っていうけど。 白石、危機が迫ったら真先に逃げ出すよね!? 杉元はメンバーを見捨てないのに。 尾形でさえ助けようとするのに。 このへん、本心と台詞が裏腹なのが、って漫画なんだよなあ、と。 カネの話に自分見失ってる、杉元と白石。 そういやこいつら二人とも、元々はカネ目当だったんだっけ。 密かに、一番注目してしまったのが、万年筆の話題だったりする。 平太「国産の万年筆を作ろうとした奴がいたんですね」 これが、 並木良輔、ナミキ製作所(現PILOT社)の創業者なのですよ。 前職は商船学校教授だったのでPILOTってブランド名に。 やハイテックCだけじゃないのだ。 ニワカの万年筆ファンとしてはこういうネタすごく嬉しい。 初めて買った金ペンがPILOT CUSTOM74 だったので、PILOT好き。 え、ペンポイントに白金? ……て思ったら、北海道の砂白金、プラチナだけでなくってとか白金族が混じってる、天然合金なんだ。 今はペンポイントに使われるのは、合金の一種のイリドスミンであるらしい。 第219話『平太師匠』 ページ構成のせいでわかりにくいけど、よく見ると、熊の姿を見てるのは平太だけ。 平太「もう何年もです」 1日で50円も稼げる日があるのなら、とっくに資金こしらえて都会へ出ていそうなものだけど。 砂金採り兼業の強盗やってたり? 地元のは、ウェンカムイは去年からって言ってる。 平太の言うことは信じるな。 第220話『毛皮』 アシ リパ「わからないことをカムイのせいにして 考えることをやめるのは良くないことだ」 アシ リパさんがいちばん理性的っていう。 もともとアシ リパさん、砂金掘りに否定的なんだっけ。 金塊にも興味がない。 杉元と白石は、カネに目が眩んで、ちょっと理性失ってるのだね。 この、『』って作品全体、神の視点が描かれない、読者にすら神の視点は与えられない。 マンガってメディアの特性から、まるで絶対的客観的視点が存在するように見えるけど、全てのシーンは誰か、作中に存在するキャラの主観で描かれてる。 作中で、「絶対の真実」は存在しないし、「信用出来ない語り手」ばかりなのだ。 よく見ると、平太以外の、親父・嵩兄・ノリ子・次郎が、杉元たちと一緒に描かれてるコマはない。 細かいカット割で繋いでるけど。 そういや、ねーちゃんスキーな白石が、ノリ子に全く反応してないしな! 杉元一行が描かれてるコマ以外はすべて、平太の主観であるらしい。 そりゃ、ヴァシリも困っちゃう、おっさんにヌード描いてくれって迫られても…… 意外と平太、イイ肉してるな。 というか、連載時に比べて、平太の露出度がアップしてるのがナニゲに衝撃なんですが!? 平太、下半身まで脱いでる! ノリ子たちが言い争うシーンは、平太以外の目にはどう見えてるんだろう? 平太の一人芝居なのか? それともそれ自体が平太の脳内で、平太はなにも喋ってないのか? 平太が杉元に抱きつくシーン、よく見ると、杉元と一緒のコマでは顔に血糊が描かれてない。 つまり直前にノリ子が襲われた件は、杉元たちの視点では起きてない。 一方で平太だけのコマでは顔に血の汚れが描かれる。 そして、囚人仲間なのに、気付かない白石…… 新しい刺青の囚人は、第172話の関谷以来、48話・1年以上ぶりって、かなり間が空いた。 100話までは13人、対して101~220話では7人しか出て来てない。 平太で20人目、全部で24人なので、残るは後4人。 サブタイトルが「毛皮」っていうのが意味深だ。 平太はクマの毛皮を被ってクマになりきってる。 まさに熊憑き、ってやつ。 陰影がほぼ同じなので、恐らく、姉畑篇の絵のデータをやや横長にして、線を追加したものと思われる。 門倉の語る平太の話には、被害者としての平太は出てこない。 幼少期の虐待が原因で、、いわゆる多重人格のになった、のだろうか? あくまで殺人は頭の中のウェンカムイが勝手にやったことだと。 平太「私の体はバラバラの肉片となって山に飛び散る」 そしてを経て、また新たな衝動が高まるのを待つ。 多重人格といっても、どんな人格でいようと、その中にある自我は同じ本人自身ではなかろか? インターフェースが変わるだけで、やハードウェアは同じ。 一般に、幼少期にあまりに辛い体験をして、通常の人格では対処できないときに、対処できるような人格を自ら作ろうとする。 発症するのは比較的若年で、成人後の体験が原因で発症するのは稀だとも。 しかし門倉さん、制服姿だとそれなりにカッコいいな。 制服マジック。 キラウシ「ウェンカムイを斃したら肉も毛皮も取らず」 ……やっぱキモいよね。 「慟哭の谷」んなかで語られてる、学生たちのエピソード思い出す…… あ……死刑囚でも私物を監獄側で保管してるのか……なんか妙だな。 他の施設への移送以外、死刑囚が生きて監獄を出ることは想定されてないんだけどね…… 平太の実際の家族を殺したのは、リアルにヒグマだった。 それを導いたのは平太。 平太は自分の復讐心がもたらした結果に錯乱して、ウェンカムイを自分と重ね合わせるようになったのだろうか? 平太は、自分のことを砂金に執着する、欲深いという。 217話から語られる「平太の家族たち」、父親や兄弟、ノリ子さんは、けして、悪人には描かれてない。 彼らを死なせてしまった罪悪感から、彼らの悪い姿は思い出さないようにしてる? このウェンカムイって、虐待をする(子どもに川で砂金採りさせて稼ぎは散財する)ヒドイ家族から 自由になりたい平太自身の本心なのかも知れない。 平凡な市民である平太は、殺人に罪悪感を覚えてて、自分を罰するために罰を享受してる。 一方で、ウェンカムイである平太は、脱獄して自由になりたいと思う。 毛皮を身に纏うことで本心をさらけ出す。 砂金に執着する自分を罰したい心、家族に虐げられて彼らを殺したいと思う自分を、彼はウェンカムイと見る。 個人が自由を貫き通そうとすると、ときには社会と相容れないって、尾形や白石などのドラマ通じて『』で何度も書かれてきた話。 しかし平太は、砂金への執着という心からは自由になれなかったし、それゆえにウェンカムイに罰せられた。 アシ リパ「正しく伝えることは大切だ」 というのなら、文字こそがその役割なんだけど。 口承では「正しく」伝わらない、伝言ゲーム式に変化していくのが、むしろ口承文化の醍醐味でもあるんだが。 「(表音)文字が、言葉の魔術の陶酔と、血族から個人を解放する」とはいう。 文字と数字って、離散的記号的合理的なメディアが、人間を断片化し、脱部族化したと。 時間と空間、肉体を超えてメッセージを伝えることが出来る。 口承では、目の前にいる人にしか、メッセージを伝えられない。 杉元「砂金への欲望が人生を狂わせたのか…」 って、杉元自身が、そう思ってるってことだよね。 寅次に聞かされた砂金の話から、杉元はこの冒険譚を綴ることになったんだ。 『』自体、序盤の呪われた黄金から、の黄金伝説思わせるんだけど。 は、の呪いのせいで、黄金を独占するために、父親を殺してドラゴンになる。 古代の人々は、黄金自体が人を狂わせるのではなく、あくまで、の呪いのせいとした。 P6 いきなり1ページ追加。 P7 軍人たちの動きがアクティブに。 P10 鯉登のコマ、杉元・アシ リパさんのコマ、それぞれ追加。 P16 倒れる杉元、血飛沫増量。 P21 頬を刺された兵士、目線が変更。 P23 1見開き丸ごと追加。 P27 月島「嘘でも~」の独白追加。 P32 谷垣の装備、弾薬盒とベルト追加。 前の回は装備してるから、描き忘れだった模様。 P41 鶴見の顔が変わった。 ちょっと端正に。 アシ リパさんの表情も変更。 P42 最後の2コマ、鶴見と馬、微妙に変更。 P43 微妙に配置変わった。 P45 2コマ目、船の擬音が変化。 P46 船長の台詞変化。 P47 杉元の態度が軟化した……! 連載時は銃突付けて脅迫してたのに。 P48 それに沿って船長さんも性格変わった。 以下、杉元の台詞が変化してる。 P71 この見開き、連載時は、あくまで白石がキロランケの気持ちを想像してたに過ぎなかったけど、単行本ではキロから聞いた話になってる。 P76 月島「服も靴も~」のコマと台詞追加。 P77 杉元「ひょっとして」のコマが前頁から押し出されてきた。 P78 3コマ目に背景が。 P84、85 全体、台詞が微妙に変化。 P87 ヴァシリの扱いがヒドくなった……• P89 最後のコマ、アシ リパさん、白い毛皮の価値に、錯乱してる?• P98 「送って」の台詞。 連載時はもっとだったのが、我に返って信仰を思い出したらしい。 P99 2コマ目アシ リパさん。 「休ませたい」だったのが、「死んでしまう」と、より直截な台詞に。 P105 平太、血糊増量。 P111 謎のモブおやじが襲われる1見開き追加。 P117 ウェンカムイの被害者。 連載時は「5人」だったのが「何人」てボカされてる。 P124 次郎ニイの顔変化……てか、連載時は三郎って、弟っぽかった。 P143 1コマ目、平太のロングショット追加。 P145 2「子供の頃に~」以下3コマ追加。 平太の「奇妙な」点が演出されてる。 以下、1ページずつページが送られる。 P154 嵩ニイのコマが後のページから送られてきた。 P156 アの説明と平太のコマ追加。 P162 平太の顔、少し変わった。 三郎だったのが次郎ニイに。 P165 「ノリ子姉ちゃんが」の台詞追加。 P169 平太がフルヌードに!露出度アップ!• ノリ子増量。 P174 平太の台詞が長くなった。 P184 門倉の話、1ページ分追加。 詳細が長くなった。 P188 白石の台詞「この絵を見てッ」追加。 P190 杉元と平太のバトルシーン増量。 P197 1ページ分追加。 平太の家族の分。 本誌連載時に書いた記事 この記事をもとにしました。 41 : ヴァシリは尾形探して脱走したようだけど、尾形はそもそも谷垣探して脱走したんだっけ。 谷垣仕留めたらしれっと鶴見のもと戻るつもりだったし。 : 日本でも、江戸時代までは、本名としての諱(いみな、呼ぶことを忌むから)があった。 これは親や上司など目上の者しか呼んではいけないので、家臣が「信長様」などと呼んだらお手討ちにされる。 : 希少な植物の盗掘も多いし、「稀少だから」という理由で薬効を期待されて狩り殺される動物も多い。 一方で、生息環境の破壊で、知られないうちに消えてく種類もいる。 : 伝統的な、狩猟民というだけでなしに、交易民としての立場も大きくて、通じて大陸との山丹交易や、あるいは千島やの民や、和人との取引をしてた。 例えば鋼や白米、なんか、伝統的なには生産出来ないので交易で手に入れてた。 否定すると同時に、祝福って神の愛を望んでもいて、だからとして振る舞うんだろうな。 神の定めた運命をぶち壊そうとする。 : だからこそ、史実との齟齬も許されるんだよね。 登場人物の主観でストーリーが綴られてるから。 歴史はあくまで、現代人が、各種史料から再構成したストーリーだし、フィクションと比べて、「絶対の真実」なんてのがあるわけじゃない。

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22巻の感想。 ゴールデンカムイ

ゴールデン カムイ 204

日露戦争とは 日露戦争とは大日本帝国とロシア帝国が、朝鮮半島、満洲南部と日本海を主な戦場として行われた戦争です。 最終的にはアメリカの仲介の下で終戦の交渉が行われ、1905年9月にポーツマス条約が締結されたことで講和となります。 講和の内容は南樺太が日本の領土となり、ロシアの租借地があった満州については替わって日本が租借権を得るなど、日本の勝利で終わりました。 司馬遼太郎の「坂の上の雲」でもお馴染みですね。 C 野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会 203高地とは まず、203高地(にひゃくさんこうち)は、中国北東部の遼東半島南端に位置する旅順(現在の大連市旅順口区)にある丘陵のことです。 日露戦争時、ロシア海軍の基地が旅順港にあり、これを巡って日露が争奪戦を繰り広げた激戦の舞台の丘で、海抜203メートルであることからこの名称が付けられました。 日露戦争において、日本にとって旅順の攻略は必要不可欠となり、日本陸軍は第3軍を編成してロシアの旅順要塞および旅順艦隊を攻撃しました。 203高地は、元々はロシアの旅順要塞防衛線の角を担う筈でしたが、予算の削減などによって防衛線が縮小された際にそこから外れて前進の単なる陣地として運用されていました。 By 日本語: 海軍軍令部English: Imperial Japanese Navy General Staff [Public domain], 日本側も初めはこの203高地を重要視していませんでしたが、海軍側からの要求もあり最終的には攻略するための激戦を行う事になります。 但し最近の研究では、戦術的にもここを奪取したことが旅順攻略および旅順艦隊への勝利につながったわけではないとも言われており、戦略的な重要性については疑問視されています。 映画やドラマでは、203高地を奪取し、この丘から両巡行のロシア極東艦隊を砲撃、壊滅させたことが海軍のによるロシアバルチツク艦隊との日本海開戦の勝利につながったとする描き方が多いのですが・・・。

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ゴールデンカムイ最新第204話残したいものネタバレ含む感想と考察。第203話あらすじ。猟のため山に入る前の儀式を行うアシリパ。

ゴールデン カムイ 204

表紙の谷垣+チカパシは予想通り。 第201話『あばよロシア』 扉のチビキャラ達カワイイ、んだけど、右眼のある尾形の絵は切ない…… 連載時と比べて、谷垣・鯉登・尾形の得物が描き足されてる。 お婆ちゃんの口噛み団子、 うーむ、美味しいのか……どうやら中毒性があるようだ…… 唾液でを糖化させるのかな。 糖類の貴重な地域では、甘味は得難いだろうな。 鯉登の疑念。 第159話のカラー扉で、鯉登に「崇拝」って語句が当てられてるのがずっと気になってて。 「崇拝」とは、「自分に足りないものを相手に見いだして憧れる感情」だという。 鯉登は、鶴見の中の何に憧れてるのだろう? 尾形は、忠誠に値しない人物を崇拝してる鯉登を嘲ってるようでもあるんだけど、 鯉登に、の真相、というか鶴見の正体を教えたかったのだろうか? 鶴見が忠誠に値しない人物だと。 今回が鯉登の忠誠の終わりの始まりで、その切掛が尾形の言葉なのだとしたら、ひどく象徴的だ。 鯉登が鶴見に心酔する一端も、にあって、それも尾形が直に関わってるんだから。 尾形、メインストーリーの金塊探しだの革命だのにはちっとも関心示さないくせに、他のキャラ達の心に深い傷を与えてドラマを引っかき回す、だ。 静香の街。 ……杉元、味噌のこと「出た」とか言わない! これあくまで、杉元が妄想するさんの言葉だからね? 突然狙撃される一行。 鯉登、戦場経験ない割にすごく冷静だ。 基本的な戦術は一通り知ってる模様。 指揮官らしく振る舞ってる。 この旅の間に確実に成長してる。 やっぱり手鏡持ち歩くのは男子の嗜み。 「尾形がもう戻ってきた」 谷垣も月島も杉元も、尾形に撃たれてるので、狙撃手尾形に対しては本能的な恐怖があるのだろう。 相互安全保障って考え。 通常、人は、見知らぬ他人にいきなり暴力を振われないことを大前提にして日常を暮らしてる。 「私はあなたを害するつもりはないので、あなたも私を害しないで下さい」という無言の契約がお互いにあって、それが社会を成り立たせてる。 その暗黙の了解事項を一方的に破られてしまうと、人間社会そのものへの不信と不安が募って、実際の被害の大小に関わらず、非常な恐怖を伴い、をも引き起こす。 体験記を読むと、戦場でも、ゲリラ戦など、敵の姿が見えないところでいきなり襲われると、目の前の敵と対峙したときとは別の恐怖があるという。 だから長距離狙撃手なんて、怖れられるし嫌われるわけで。 だけど、今回ばかりは尾形、濡れ衣。 おおお、 ヴァシリ! ヴァシリの初登場が2018年6月7日発売号の第161話「カムイ レンカイネ」だったのですよ。 単行本では16巻。 2018年12月19日発売だったので1年3ヶ月ぶり。 ヴァシリ、国境の向こうからずっと一行を追って来たとは思えない。 それならもっと以前に襲撃するチャンスあった。 なにか別の目的があってヴァシリは静香にいて、たまたま、白石やさんを見掛けたので襲撃したようだ。 第202話『狙撃手の悪夢』 狙撃手が、でなくて、狙撃手にとって、悪夢なのね。 ちなみにほぼ1年前・40話前の第162話は、ってタイトルでした。 襲撃に膠着状態の一行。 杉元、襲撃のこと気付いたのか。 鯉登「尾形が杉元を見落とすなんて」って、このへん、ちゃんと尾形の力量を把握してるあたり、将校らしい。 白石、基本、動物に好かれるようだ。 だょっちゅう囓られるし。 脱獄のときも動物を利用したりする。 月島と杉元、お互い、言葉も交してないのに、連携作戦。 ああこういうことってあるよねー 相手の力量信頼し合ってると、意思の疎通がなくても連携組めるものなんだよねー 強敵の乱入を察知した、ヴァシリ。 スナイパーだけあって感覚が鋭い。 ヴァシリと杉元の白兵戦! ヴァシリが、むちゃくちゃカワイイ! ヴァシリ、尾形と狙撃手対決なんてしてたときは30代にも思えたのに、再登場したら、20代どころか10代にも見える……たぶんおデコ隠したせい。 美少年が必死の形相で逃げ回ってる絵とか、私のツボにですわよ。 このへん、冷静さが足りないあたり、尾形に負けたんだろうけど。 で、尾形の似顔絵とか…… ヴァシリ、遠くか尾形見てないのに、ヒゲや傷痕まではっきりと描いてる……観察力すごい。 まるで画家だ。 ああ、尾形、「個性的な美形」だから、印象に残ってたのか…… 尾形に比べると、ヴァシリってフツーの人だ。 根に持ってるし恐怖を感じてるし。 ヴァシリの凡庸さを見ると、やっぱ、尾形って怪物なんだ、って思っちゃう。 実は杉元も、尾形に匹敵するくらいの怪物で、少なくとも杉元本人はそう思ってしまっているから、尾形を同族嫌悪してる。 杉元「尾形…俺の手でカタを付けてやる!!」 て、執着するのは、自分の中の怪物を尾形に投影して、それを殺せば、戦場から日常へ帰って来られるって無意識に信じてるんだよね。 ただでさえ恋愛や性愛の要素の薄い、ってマンガだけど、とりわけ尾形に関しては愛に類する感情もドラマもいっさいないのが、心地良いくらいで。 尾形頂点として、彼を殺したがってる二人が三角関係の修羅場とか……ナニコレ。 殺伐系尾形ファンとしてはこういうドラマにこそ燃えるのですよ! 谷垣「尾形なら狙いはだ」 ……ってのも、実はよく分らない。 何故に尾形はさんを殺したがってるのか、あるいは、なぜ谷垣はそう思ってるのか? もしかすると、尾形の真の目的は、誰にも金塊を渡さないことなのかも知れない。 特に鶴見。 だから、そのキーとなるさんも殺そうとする、或はキーワードを奪おうとした。 もしかすると、金塊を奪い合う・あるいはそれを手に入れた後の内戦や蜂起の殺し合いをひそかに憂いはじめてるさんと、同じ結論なのではなかろか? 金塊自体を闇に葬りたい。 もし、そこで、尾形とさんの意志が共通してるのだとしたら、杉元、どーするよ? さんを死なさないで金塊も葬るには、刺青人皮を出来るだけ手に入れて、焼却するなりすることになるんだけど。 その場合にしても、さんの願いを叶えようとするなら、自分も金塊を諦めなければいけなくなる。 もし見つかってしまえば、隠しておくことは出来ない。 誰も死なせたくないさんと、誰にでも殺意を向ける尾形は対になってる。 主人公である杉元を挟んで。 ただし尾形の殺意は、憎しみとは別のところから沸いてる気がする。 金塊探しのストーリーよりももうちょっとメタなレベルで、尾形の目的は、常に、皆の希望を砕くことなのかも知れない。 勇作さん、花沢中将、ウイルク、さん。 尾形は、皆が夢や希望を託そうとする人々を殺す/殺そうとする。 それに金塊。 彼は、であり、偶像破壊者だ。 鶴見がいったように自身が軍神の息子としての偶像となることも拒否する。 の悪役というに相応しい。 すると主人公杉元にとってのラスボスは尾形ってことになる。 って、今回の主役は尾形だった。 本人は全く登場しないのに! 第203話『似顔絵』 冒頭の馬、乗せすぎぃ。 すごいw で、ヴァシリ、1年の間になにがあったの…… いや、作中では数ヶ月なんだけど。 名前も詳細も知らない、ただ遠くから見つめ合っただけの相手を想い続けて、ひたすら絵を描きまくるって、なんて一途なんだ、ヴァシリ。 夢男子になってるよ…… これはもう恋といっていいんじゃないか。 やたら絵の巧いヴァシリに比べて、杉元……杉元、もしかして、目が悪いのかも? だから射撃も下手? 乱視なのかも知れないね? 自分の額の傷見せればいいのに。 唐突な蜘蛛の絵は、もしかして、コラボ? 杉元「さんを見ていると」 杉元も、結局は、さん本人ではなく、自分の存在理由としてさんを必要としてる。 自分の希望、善心をさんに投影してる。 ローンの少女に縋らないと生きられない、ってのが、杉元の一番の弱さ。 この台詞、連載時より長く、説明的になった。 それを立ち聞きしたさん、戸惑ってるよね。 相棒が、彼女ではなく自身の幻影を見てるのだと。 杉元が思い描く綺麗な世界を綺麗なままにしておきたいと、さんもまた苦悩することに。 とはいえ、杉元はさんのために最善を尽くしたい、全てを捧げてもいいくらいに思ってる。 性愛を抜きにして、さんは最愛の人なのは確か。 ヴァシリから尾形への一方的な恋心とは対称的だ。 お絵描き遊びに興じる杉元とヴァシリ、幼稚園児か。 一行のあと付いてくるなんて、子犬か。 、ハインのキャラがいないので、新鮮だ。 (少なくとも20代のはずだけど) 橇の上での杉元とさんの会話、なんだか、読者の疑問とその回答を代弁してるみたいだ。 質問箱出張版のように。 杉元「引っ掻き回して遊んでるだけかもしれねえな」 なんとなくそれは感じる。 刹那的な猫男にはそれがいちばんしっくりくる。 道を横切る山猫、なんだか尾形の顔に見えるんだが……? 印刷でもデジタルでも潰れててハッキリ見えないんだけど。 ……って、やっぱり、今回も登場しないのに尾形が話題の中心になってるっていう。 パーティ組んでたときは、物静かに控えてて仲間と絡むことも少なかったのに、いなくなった途端に皆が気にし出すなんて。 彼がいなくても、他のキャラたちに彼のことを語らせておけば、ファンが満足すると思ってるのかよう。 そうなんだけどさ。 ソフィアが日本に渡るって、金塊を得るためだよね?? 大陸の仲間たちは、やではなくて、革命勢力じゃないのか。 岩息舞治さん再び参上。 彼と互角に戦っちゃう、ソフィアさん、スゲエ…… 岩息、本気になると瞳孔が縮んで目を見開くのか。 イイ顔しやがるw そして、声がいちいちオカシイwww 岩息「世界は広い!!」っていう岩息、カメラ目線がイイwwww スヴェトラーナも、ただの田舎娘でなくて、野心家で血の気が多いんだった。 強盗の片割れだし。 ソフィアの語る「希望」ってのは、金塊のことなのか、さんなのか。 復讐といっても、ウイルクを殺したのはキロランケと尾形で、キロは死んでるし、尾形は行方不明だし。 たぶんキロランケは、ウイルクの死について、真相を話してないだろう。 鶴見のせいにしてるんでは。 そしてキロランケを殺したのは、鶴見の部下達なので、ソフィアの復讐の相手は鶴見なんだろう。 豊原の町で自由行動。 エノノカのコタンは大泊の近郊。 豊原~大泊、ほぼ直線で40キロ程度の距離なんですね。 さんって、。 野生動物見ると、取敢えず捕えて喰うっていう。 ヒグマやクズリすら襲う、獰猛なイキモノ…… 火の儀式、面白い。 和人にも切り火ってあるし。 さんも、ちゃっかりご都合主義で、火の儀式は大切にするけど、魔除けの入墨とかは嫌うし、そもそも女が狩猟したりするのはでは御法度なんじゃ? 杉元たちを監視する月島。 ……と、ヴァシリ。 月島、鯉登の監視はいいのか。 鯉登、一人にしといたら、どこでなにしでかすかわからんのでは。 寒いとかいって宿から出ないのか。 杉元たちに近づくナゾの撮影隊。 彼らの目的ってなんだろう。 単なる、世界の奇習、異民族を撮影したいだけなのか、の方面から「真面目に」学術的に記録したいのか。 人類学て学問も、西洋はじめ「文明国」からのに由来してる、て、経緯がある。 先住民の墓をあばき、頭蓋骨の計測して、人種のルーツを辿ろうとしたり。 結局は、分子人類学って遺伝子から人類のルーツを辿るって分野では、人類は全体としては混淆が進んでて、はっきりと区別できる人種なんか存在しないとも。 (このへんの、アカデミーの功罪についても書かれる。 ) 『』って作品全体の流れとして、網走篇までの前半が、黄金って物質的な価値を求める話、篇以降は、精神的な価値を求める話だと思ってるんだけど。 ウイルクやキロランケって、チカラに訴えようとした者達の死が、それを象徴してるのではないだろか? 物質的、な価値から、精神的な価値への転換って、の典型じゃん。 だからこそ、さんが、「新しいの女」なんだ。 彼女は、生活や肉体に関わる伝統は重視しないで合理的に考える。 その一方で民族の精神、文化は残したい。 自分たちの存在した証だから。 人間の生身や日常は、どんどん変化してく。 成長や老化もするし、あるいは、便利な道具を使うようになったり、異文化と交流したりして。 だから、文化は徐々に変遷してくもの。 その一方で、メディアに記録されたものは変化しない。 ジレルが記録したの動画や、ピウスツキが録音した言葉は、記録された本人たちも、その言葉をとする人々が死んでも、メディアの中に残る。 「抗する」で語られてる、ピウスツキの蝋管を「死者の声」と呼んだの古老は、本質を突いてる。 が「情報の本質は不変であること」て書いてて、目からウロコだった。 物質はいくらカタチが変わっても同じ。 だけど情報は、少しでも変化したら、それは別の情報になってしまう。 「弔いの文化史」ん中で、ある地方の、死んだ子供の人形や絵馬を作って寺に納める風習が紹介されてたけど、写真ではダメだと。 絵や人形の子供は死後もあの世で成長していずれ結婚したりするけど、写真は永遠にそのまま、て考えがあるそうで。 写真があまりに本人の姿そのままだから、てことなんだろう。 絵や人形は本人にそっくりではなくて、ただ遺族が死児を思い出すきっかけでしかない、だんだん記憶も薄れてくし、その課程で子供があの世で成長して老いていずれ死んでゆく、てことを想像出来る。 がロボットと人間の最大の違いとして、ロボットは成長しないって挙げたのと通じる。 アトムは、トビオの似姿をロボットにコピーしただけで、トビオの肉体ではないから、本物のトビオのように成長したりしない。 それが天馬博士には耐えられなかった。 アトムはトビオの遺影でしかない。 それが、生者の脳に残された記憶と、メディアに固定された記録との違い。 キロランケが、の文化が帝国に呑まれてしまうって危惧してるのは、政治の話だけではなくて、変遷していく文化の話。 て言っても、マッチや銃使ったり、キロやウイルクも若い時は洋服着てるし、日常の便利さ、生活を無視してまで、伝統にするのは難しい。 和人だって、明治時代の生活そのままの人はほとんどいない。 どころか50年前だって怪しい。 博物館の展のパンフあるけど。 写真にある、何十年も前の古びた物は物質の変化てものを考えさせられる。 さんたちが使ってたころは、もっと新品だったはずなのに。 カタチある物は経年劣化を免れない。 だからこそ、さんは、メディアに残そうと思い立つ。 そのほか参考。 第205話『シネマトグラフ』 冒頭、月島と杉元がやたら説明っぽいのは、これ、読者に向けて、目下彼らがどう考えてるか、って説明に思える。 それが客観的真実かどうかは別として。 どうせこの作品、神の視点で全てを俯瞰してる存在はいないし。 というか。 キロランケ、さんへの末期の台詞、日本語で言ったの……でなくて……月島、もしかするとわかるのかもだけどっ? 杉元「鶴見中尉にはまだ会ったことは無いはずだが」 もしかすると会ってるのかもよ? ウイルク、北海道に来てから、鶴見と会ってる可能性がないとも言えず。 幼いさんも一緒に。 当時はまだ鶴見の負傷前だから、長谷川さん=鶴見と気づいたかもよ? ウイルクが何故、やってもいない殺しの罪を被って収監されたのか、顔を失った経緯はなにか? この辺も未だに大きな謎。 杉元「あんな男に」……て、月島、言い返さないのかw 鶴見が「あんな男」だとわかりきってるけど、月島はついていくことにしたから。 謎の撮影隊、 稲葉勝太郎& ール君というらしい。 史実では、稲畑勝太郎とコンスタン・ジレル。 ……ジレルなのかールなのか、フランス語の発音どっちが近いのかよくわかんない。 ここで引用されてるのは、まさに、ジレルの撮影した映像。 「声は写真と一緒に残せないのか…」 トーキーの発明はもっと後…… ピウスツキの録音した蝋管も残ってるし、のように書き言葉で残すって手もあるんだけど。 「言葉が違うひとたちにも伝わるはずだ!!」 であるがゆえの艱難というか。 一方で、さんは、父の暗号って、ごく限られた相手にだけメッセージを伝えようとするメディアも解読しなくちゃいけない。 そして何故か、坐の結成www かな…… 帽子に黒眼鏡にディレクターズチェアって、どこから持って来たのよ!? 口角泡を飛ばすさん。 ヤケにノリノリな、杉元&鯉登。 冷めてる月島。 杉元、帽子はそのままでいいのか。 鯉登はなぜ女役にこだわる。 ところで、当時、フィルム、かなり高価だったんでは。 スポンサーは鯉登なのかなあ。 主役にしてやるって言えば、嬉々としてカネ出しそうだ。 (たゆんたゆんにはツッコまないぞ……!) ヴァシリがシラッと参加してるし! しかも美術さん。 この、どーにもどっかでみたような。 ヴァシリ、手にしてるその写真どこで手に入れたのよ!? 金神の時代は、まだ、昔の閣が残ってたようだ。 現在の資料館は、昔の閣の外見だけ、忠実に再現したものらしい。 「チンポ」の語の登場回数、今回が最多記録じゃないだろか。 「パナンペ・ペナンペ物語はほぼすべて下ネタである」 そうだったのかー! このキャプションは単行本追加。 なんでさん、わざわざその下ネタばかり選んだの? ジレルの(現存の)映像のように、たちの躍りを映像記録として残すのではなくて、脚本書いて監督してではない彼らに演技させて、って、映画作品として記録しようとしてる。 それが創作であることを大前提にしてるわけ。 さんがその名前を知らないとしても、念頭にあったのはメリのような映画かも知れない。 「斑の身の上話」、ちょうど、チカパシの身上と一致してるんだ。 チンポネタ二連荘の後に、こういう話持ってくるのずるいー 末っ子が主人公っていうのは、末子相続の風習の名残なんだろか。 も末子相続が主だそうで。 第206話『二人の距離』 当時はサイレントでモノクロなんだよなあ、とつくづく。 ズームとかクローズアップとかの技法があったのかどうか。 さんの母、初登場! さんも成長するとこんな容姿になるのか。 よく見ると、口の周りに入墨してる。 彼女のチョーカーはさんが継いでる。 ウイルクがのっぺら坊として逮捕収監されたのは前なので、彼は出征してない。 というか、ウイルクは、のっぺら坊に殺されたことになってるんだっけ。 フィルムの火事。 ここは Nuovo Cinema Paradiso ? 私が中学生のころ。 体育館で映画の上映会がありまして。 当時は、学校行事の一環で、体育館なんかで映画を上映したのですよ。 途中で、画面が突然止まったかと思うと、真ん中に黒い点が現れて、それが徐々に広がって、って…… すぐに消されて火事にもならなかったけど、フィルムって燃えるんだー、と思った次第。 映画の内容なんかどうでもよくなった。 「私はもう無関係ではいられない」 杉元「戦うのはさんじゃ無くたっていいはずだ」 に目覚めちゃったさん。 対して杉元はあくまで彼女の魂を守ろうとする。 もし、彼女が武力闘争に走ろうとするなら、なんのために、杉元はあれほど憎んだ尾形の命を助けたのか、ってことになるしね? 杉元とさんの「ふたりの距離」。 2人の意見の相違は最初からずっと出てくる。 杉元「捕まってもっと酷い目にあって殺されるかもしれない」 「私がお荷物だと言いたいんだろう」 (3巻20話「喰い違い」) 杉元は精神的にはさんに頼りながら、同時に、彼女をか弱い存在としてずーっと措いてる。 で、どっちもどっちの意見に合わせようとしない。 二人ともに主人公として独立してる。 「熊や鹿を追いかけてヒンナヒンナして暮らせと いうのか?」 杉元「さんには山で鹿を獲って ヒンナヒンナしていて欲しいんだよ」 (136話「最後の侍」) 尾形「故郷の山で鹿を獲って自由に生きていけばいい」 (185話「再会」) 3人揃って同じこといってる。 さんの台詞は、尾形の台詞を繰返したのかも知れない。 尾形とさんは、この作品全体で最も理性的なキャラの双璧として描かれてる。 尾形は利己的な合理主義、さんは倫理、って、理性の二面性をそれぞれ象徴してる。 それは、主人公である杉元の頭の中の二面性。 ウイルクも、キロランケも、革命や民族運動ってに懸命すぎて、さん本人の自由意志を認めてなかった。 彼らにとっては、小娘の意志を思いやるなんてことは、のためには「間違った情けや優しさ」であり、 弱さだった。 ウイルクは、さんそっくりのキラキラお目々に騙されそうになるけど中身は鶴見に近いだし、キロランケは彼のフォロワーだし。 さんと、アチャ=ウイルクとの間にも、 「ふたりの距離」。 ただし、キロランケが末期に言った、「俺たちのために」の「俺たち」がちょーっと気になってる。 キロランケは、のっぺら坊=ウイルクと確認してから殺させた。 ウイルクがのっぺら坊でなかったとしたら、ウイルクは5年前にのっぺら坊に殺されてたことになる。 どのみち、キロランケにとって、ウイルクは死ななければいけなかった。 「俺たち」の指す範囲が、キロランケとウイルクでは違ってきて、それが ふたりの距離を生んだ。 キロのウイルクへの感情は、もしかすると鯉登から鶴見への崇拝に近いのかも知れない。 自分に足りない冷徹さを理想と見てウイルクを崇拝してたのだろうし、なにか決定的な出来事でその理想が崩れて離叛したのかもね。 解釈違いってやつ。 さんと杉元、さんとウイルク、ウイルクとキロランケ、って、親しいはずの間には決定的な乖離があるのに、杉元と尾形って仇敵同士の意見が一致しちゃってる、って皮肉。 そして、前々から気になってた点。 杉元「それはさんじゃなくたっていいじゃないか」 杉元「でもそれはあの子じゃなくたっていいだろう?」 (136話「最後の侍」) 尾形「お前がそんな重荷を背負うことはない」 (185話「再会」) この件でも、杉元と尾形、同じ事いう。 尾形は単に暗号の鍵を訊き出したくて言いくるめようとしてるんだけど。 杉元もまた、正直じゃない。 ……と思うと。 さんをこの金塊争奪戦から解放するんだ ……って、それ、あくまで杉元の願望よね? さん自身の意志は確かめてない。 どころか嘘吐いてまで、さんを、可憐なの少女のままでいさせようとしてる。 「杉元お前は自分を救いたいんじゃないのか?」 杉元からヴァシリへの言葉、と言ってもヴァシリは日本語わからないだろうから、つまりは杉元の独白だけど、さんにしっかり聞かれてた。 杉元「確かにそれもある」 これ言えるのスゴいな、杉元。 杉元も、さんに希望を背負わせてたと認めちゃった。 杉元にはなんてどうでもいい、あくまで個人的な希望でしかない。 以前、杉元がのっぺら坊の最後の言葉をさんに伝えられなかったのは、にある「ペテロの否認」を思い出させて、杉元の弱さを象徴してるように思ったのだけど、 その弱さを自ら認めた杉元は、強い。 杉元「俺はさんにこの金塊争奪戦から下りてほしい」 杉元「知ってからではもう遅いから」 地獄に堕ちるから人を殺したくない、と彼女はいうけど、この地獄って、死後のことだけじゃなくて、現実で人々が殺し合うこと、それが人々に与える精神的負担を指すわけで。 杉元「「戦って守るしかないのだ」という選択肢へ追い込んでしまった」 ウイルクもキロランケもで、ウイルクは暗号に漢字使ってるくらいだからたぶん日本語の読み書きも出来た、なのに、さんには教えようとしなかった。 それって、武力闘争に選択肢しか与えないためなのか? でも、文化を出来るだけ多くの人・遠くの時代に伝えようとするなら、言葉、特に、文字による書き言葉こそが最善の方法だと、気付けばいいんだけどなあ。 第207話『から見えた月』 鶴見が有古に見せてる刺青人皮は贋物だ。 少なくともと書いてある1枚は。 江渡貝くんの作った贋作は6枚、うち2枚は土方の元にある。 鶴見が持つ江渡貝作のは4枚、有古が盗み出したのは6枚なので、少なくとも2枚は本物なの? だけど「刃」も「罪」も、既出の本物・贋物どちらにも見当たらない。 鶴見「一枚でも欠けたら」……いや、それも充分に予測して、冗長性たっぷり持たせてるはずだと思うけど。 夕張とか、後藤とか、危なかった……岩息だって行っちゃったし。 ちなみに、鶴見が持ってる本物は、コピーも含めて13枚のはず。 (後藤、尾形に殺されたチンピラ、白石C、津山、二瓶、辺見、家永、若山、夕張、鈴川、坂本、姉畑、都丹C……岩息のコピーは杉元が持ってるって言ってたけどどうせ鶴見に回収される) サブタイトルが。 〝見えた月〟なんだ。 「二人で見た月」などでなく。 主体はあくまで月にある。 の底に見捨てられた二人を、月だけが見下ろしている。 この月は、鶴見を暗示してるのだろう。 菊田にとっては鶴見が中心であるらしい。 月なんて心変わりの代名詞みたいなものなのに、菊田は月を不変という。 この月はの直前、旧暦30日、の月。 旧、の前夜の月は、日の出よりちょっと前、早朝に昇る。 だから、「一晩中月を見ていた」のではなく、月が見えたことで、朝が近い、一晩生き延びたことを知った。 (現)のデータが見つからないので近い緯度の函館を調べて見ると、 1905年3月5日、月の出は05:31:55、日の出は07:16:14。 の現地時間がわからないけど、とにかく、日の出の1時間45分前に月が出ることに。 の底から見上げたのなら結構、月は高いし、の月だと「真っ暗」と言えるかどうか、微妙。 現代パートでもだいぶ景色は明るくなってるし。 というか、原作の絵だと、月の真横に太陽が来ることになって、夜じゃないよな。 もっと、月の光る部分は下を向いてるはず。 月の円弧を弓に喩えるなら、その弓は太陽を狙っている。 今まさに昇ろうとする太陽を、射ようと待ち構えている月、なんて、意味深だ。 菊田と都丹のバトルが月齢10日前後(キロランケの死んだのも同じ頃らしい)として、それからばかり経ってるようだ。 風呂といえば 恒例 オヤクソクの、全裸(カメラ目線)。 とうとう鶴見と鯉登パパが脱いだ! 誰得。 ウサ得だった。 宇佐美、変態通り越して変質者になってく…… 精神的に鶴見に囚われてる鯉登や月島に対して、宇佐美や二階堂は肉欲で執着してるのが可笑しい。 有古の危機。 ほらーやっぱり都丹庵二、生きてるじゃんー 有古、都丹の追跡をする前までは、囚人のことも刺青のこともほとんど知らなかったんだから、都丹を回収した後に話を聞かされて、土方につくことにしたようだ。 とすると、の入れ墨との類似はブラフなのかな? 重要なヒントをわざわざ教えるとも思えないし。 七人の殺害事件は、(杉元とさんの出会いから)5年前とされてるし、とすると1902年、事件のあった年、音之進事件も同じ年と推測できる。 有古は当時はまだ軍に入隊してなかった。 父の死に軍人が関わってると考えて、それを探るために軍に入ったのか、あるいは単に徴兵されただけなのか。 菊田「残念だよ」 っていうけどさ。 有古が「なんとしてでも父の殺された真相を知りたい・カタキを討ちたい」と思うのは充分に納得できるので、そのために自分たちを裏切った有古を、菊田が残念がるってのもちょっと不思議。 菊田にしてみれば、父親や一族って血のつながりよりも、生死を共にした戦友や鶴見への忠誠といった軍隊組織の価値観のほうが、重要であるらしい。 菊田も、父や肉親への鬱屈を抱えてて、それを鶴見に衝かれてたらし込まれたのかもね? 基本的に、当時の戦闘は昼間だけ(戦場全体を照らす照明ないし、暗視装置もないから、砲撃の照準もできない)なので、菊田と有古は昼間の砲撃から、の月が昇る夜明直前まで放置されてたことになる。 菊田と有古、菊田が残念がるほど、強い結びつきがあったのか、少なくとも菊田は強く感じてたけど、有古にとっては、父の横死への感情を消すほどには、強い絆ではなかった。 菊田は、鶴見への永遠の忠誠を、有古と共有していたと思っていたのに。 有古にはそんな忠誠心より一族のほうが大事。 この辺から、鶴見が化け物のように描かれる描写が増えてくる。 襖の陰から現れる鶴見が怪物じみてて。 宇佐美、なんでそこで噛み付くのよ?? 青筋立てちゃって。 こいつもまた人間離れしてきた。 第208話『限りなく黒に近い灰色』 謎の刺青人皮、関谷だった。 彼の刺青が今まで出てこなかったのは、この流れのための伏線だったのか。 鶴見が有古の一族をみんな把握してたのは、軍では徴兵のときに徹底して身元調査するため。 恐らく部下に有古の実家を監視させてるだろうし、有古はそれを知らなかった。 鶴見「皮であることが本物の証となる」 鶴見「この写しの信用は途端に低くなるはずだ」 うーん、逆に、手持ちの本物を全て紙にコピーしたうえで、オリジナルを焼却したらどうだろう? それから「オリジナルは失われた」という情報を広める。 コピーがあれば本物は不要であるらしい。 目に見えるパターン以上に隠された情報はない(不可視インクで描かれた隠しパターンがあるとか、さ?)ようだし。 刺青の脱獄囚は全部で24人、「刺青」のパターンの書かれた紙が100枚くらいあって、うち24枚だけ本物のパターンってなったら、見分け方知らない限り、本物を当てることは出来ない。 おひさしぶりの江渡貝くん。 なんですかその最新ファッションはwwww 鶴見の脳内で江渡貝くんのセンスがオーバーヒートしてるんですか。 虚々実々だ。 前回が、土方組の計略を鶴見が見抜く、今回は鶴見の計略を土方が見抜く、って、シーソーゲーム。 鶴見が用意したトリック、二重スパイと偽人皮は、土方にはまるっとお見通し。 今のところ、頭脳戦では土方の一歩リード。 このへんきっと年の功。 土方が偽物を全て手に入れたことを、鶴見も土方も肯定的に考えてる。 狡猾だ…… 土方「この5枚と~計算が合う」 合ってない!! 稲妻蝮篇のオトリの1枚はどうしたんだ。 鶴見の命令で有古殴る宇佐美、嬉しそうでw 血に興奮するタイプらしい。 鶴見「たちは我々を差し置いて暗号を解きかねない」 ってどうせ、14枚は鶴見の手元にあるんだし、解法わかっても解けない。 ところでもしかして、作者氏、、お好きなんだろうか?「」って、『』の主人公の名前でもあるし? が好きだと言われても全然、意外でもない。 少なくとも、よりかだよね。 第209話『ケソラプ』 登別の鶴見たちのサスペンスが続いたので、チカパシの物語に癒やされるw うーん、そろそろ長いストーリーの終盤で、キャラの整理整頓かなあ。 ユカラをまんまなぞるような、チカパシの物語。 彼は登場て、なにか因縁めいてるみたい。 作中ではごく短い時間なんだ。 台詞も多く、じっくりとドラマ描いてる。 チカパシと谷垣が主役なので、他の人たちが完全にモブになってるし。 さんですら台詞が一箇所だけっていう。 ソリから落ちたチカパシがエノノカたちを見る、この逡巡に2ページも費やしてる! P157でチカパシはソリの一行を背にしてエノノカたちを見てるのに、P158の大ゴマ、ここではもうソリの一行を振向いてる。 結局、彼に決断させるのは、エノノカと谷垣。 谷垣は兄貴分として。 チカパシ、見知らぬ土地に一人取残される……て思ったけど、いや、エノノカたちもチカパシも、同じでほぼ同じ言葉を話すんだっけ。 現代の私からするとサハリンって外国だけど、彼らにとっては広い範囲に住む同じ民族だもんね。 チカパシ「北海道戻っても 俺がいる場所無い…」 14巻第140話「の女の子」 銃が男根の暗喩なのはワカリヤスイ。 それでいて、マチズモにコダワラナイのがこの『』ってマンガ。 チカパシはある意味、二瓶の生まれ変わりみたいなもので。 も一緒なんだ。 銃が生の肉体の象徴であるなら、はチカパシの魂なのかもね。 最初はオオカミもヒグマもクズリを恐れていたのに、ちゃんと立ち向かうようになる。 そして猟犬と同時にソリ犬のリーダーになるなんて。 キロランケの業火のような情熱や、尾形の暗く冷やかな物語、鶴見の淀んですえた泥沼からすると、谷垣周辺の物語は明朗で爽やか過ぎる。 (甘い嘘より苦い真実) ってロシアの諺がある。 尾形本人は当分、登場しそうにないのに、なにかと話題になる男…… しかも描下ろしのカットまで込みで。 きっとファンサービスの一環なのね、と思うことにしよう。 いきなり満鉄が出てくる。 もしかして、鶴見には、環経済圏の構想があるのかも? -北海道-新潟--まで含めて。 当時、大陸から日本への交通路として、-が一番人気の径路だったというしね? 満鉄というと、が真先に思い浮かぶんだけど、鶴見の元ネタの一人なんだろか? 8巻の冒頭、土方一味の座談会で、ふとこんな事を思ったのです。 もしかすると彼らの一部はにでも行くのかなあ、って気がにしてる。 () が生れ。 このころは北京のでコオロギと遊んでるかも知れない。 今後、世界史では、やをめぐって、日本・ロシア・中国が争奪戦を繰り広げることになる。 花沢幸次郎……ん、彼の死んだ時の肩書、結局、なんなんだろう。 って、「 元第七師団長」ってなってる。 これ本誌掲載時は「第七師団長」、 元がついてなかった。 の時点で、参謀長って台詞の中にあった。 しかし103話に出てくるのはの、おそらく師団長官舎。 月島の語ったのが真実とは限らない。 あくまで、月島が鯉登に喋っただけだ。 月島は、自分が知ってるのとは違うことを喋ったのかも知れないし、月島が知ってることが鶴見の本心とも限らないし。 月島「 あなたたちは救われたじゃないですか」 といいつつ目が泳いでる月島。 ……月島は救われなかったのか。 月島「尾形も満鉄と花沢閣下の関係まで知っていたとは」 むしろ、なんで知らないと思ってたんだろう? 単なる兵卒だから? 尾形もまた鶴見のとして暗躍してたんだし、単純に、鶴見は「父親を殺させてやる」だけで尾形を操れるとは考えてなかったろうし。 月島が語る、鶴見による花沢パパの謀殺の動機は満鉄の利権だと。 政権転覆といっても、鶴見はそのものをどうにかしようとは考えてないよね? 日露の間に領作りたいんじゃなくて? ……いや、と組んで日本を占領しようとまで考えてるのかも知れないけど!? あるいは、ロシアの革命組織や、ソフィアの一味とかね? 日本でも革命起こそうとしてるとか?(だったらキロランケと敵対する必要なかったよな) 月島「そうやって傷をほじくり返して枯れ果てたところに自分の愛情を注ぎ込む」 月島はまるで、暴力的な恋人と別れられないDV被害者みたいだ。 彼は、ごく平均的な良心を持ちながら、機能不全の家庭で育ったために、自己肯定感が低いし、「愛情に飢えてる」。 その愛を満たしてくれる相手には隷従してしまう。 月島も鯉登も鶴見を裏切れない。 でも、全く別だ。 鯉登「鶴見中尉スゴ~~イ!!」 この後の本誌の展開ではっきりしたのは。 鯉登は、自尊心も自己肯定感も強い。 自分の正義をしっかりと持ってる。 鯉登「そんなに必要とされていたなんて嬉しいッ」 てはしゃぐ鯉登は、自分のプライドを疑ってもない。 あくまで自分中心に解釈してる。 月島「憤るほどの価値など元々有りませんから、私の人生には」 って諦観しちゃう月島と対称的。 一方で、さんと杉元の会話もスリリング。 「大丈夫だよ」とか言ってみたり。 杉元もまた、無理やり、鶴見を信じてるつもりになって、さんを安心させようとしてる。 それは、さんのことを思って、ではあるんだけどそれってやっぱりさん本人じゃなくって彼女に投影した杉元の中の乙女だよね。 さんや鯉登にとっては「甘い嘘より苦い真実」。 彼らは真実の苦味に耐えるだけの強さがある。 ところで…… 月島「新潟の第2師団の人間が」のコマ。 兵士の肩章「2」てあるけど、正しくは「16」だよね? 肩章は連隊番号で、新潟の聯隊は、第2師団16聯隊だし? 第2聯隊は第1師団佐倉聯隊。 ちなみに、15巻のときは、肩章描かれてない。 わざわざ描き足したコマなのに。 本誌でこうだったけど、単行本で直されてないのが以外……もしかしてこっちのほうが、実際の軍装に則してるの?? 第211話 怒りのシライシ え、211話まで収録、って、ビックリ。 いままでの単行本、概ね、話数末尾が1~0までの10話毎の収録だったのに。 白石と杉元の談判。 白石は常に 本音 イドの人。 白石の言葉って、これ、杉元自身の内心だよね。 月島と鯉登の、汚泥に首まで浸かったような対話と比べて、今回の杉元と白石の遣り取りは痛快だ。 鶴見に付くのが得策だと理解しようとしてても、心の底では信じてない杉元。 それをガンガン暴き立てる白石。 白石は、杉元のイドの部分を受持ってるんだよね。 直感的、衝動的な自我。 彼の怒りは、本心を偽っている杉元が自身に向けてる怒り。 杉元「カネカネ 汚えんだよ」 というが、果してそうだろか? 杉元だって、自分を救いたいがために、さんに依存してるだけだ。 ひたすらカネを求めて、遊んで暮らしたい白石。 「金」が象徴するものは意味深だ。 地上での価値、安楽、な富。 その対極にいるのが、神を求めて殺人鬼になった関谷や、宇宙との融合を計った姉畑や、を掲げてテロリストになったウイルクやキロランケ。 作中の「凶悪犯」の多くが、信仰心にも似た動機で罪を犯す。 彼らは罪悪感を、より高みへ昇るための痛み、 情熱 パッションにすり替える。 その挙句、凶悪犯として追われる。 大きな存在に対して幸せや救済を求めることは、実は自他ともに破滅をもたらす災厄のように描かれる。 (本人は満足するのかも知れないが) 神とかなんとか崇高な目的よりも、浅ましくこの世の美や富を求めるほうがマシだと。 「美しいもの、美味しいものは、魂を卑しさから救ってくれる」といい、「時よ止まれ、お前は美しい」ですよ。 それは、尾形の勇作殺しにも繋がってるのかも知れない。 求めるべきは、ゴールドなのかカムイなのか。 杉元も、に、金を求めていたうちは「ギラギラした狼」だったのに。 さんってピュアな小娘に依存して、日和ってしまった。 白石「恋人でも嫁でも娘でもねえのに…」 これだ! 多くの男性向け作品において、ヒロインの存在って、正に、恋人・嫁・娘(更には母も)って役割でしかない。 しかし。 白石「全部覚悟の上で」 と白石はいうけど、その覚悟というのがどれくらい深い沼なのか、杉元は身に染みてる。 杉元は、さんの意思を尊重したいけど、「覚悟」なんて勇ましい綺麗事で殺し合いをさせたくない。 尾形をも殺せなかったさんに、覚悟を強いることが出来るのか? ……これさ、だの権威だの信じない、守るものも持たないったら、尾形こそその典型なんだよね。 彼は徹底しただし。 カネすら目的じゃあなく、スリルを味わうこと、獲物を仕留めることに至上の快を感じているんじゃないかって感じる。 彼はギラギラした山猫だ。 窮地のどん詰まりで笑えるんだ、彼は。 スゲえ傍迷惑だけど! 鶴見との対面のシーン、うええええ…… 本誌掲載時から大幅に改稿されてるっ。 鶴見の悪人ぶりが強調された。 谷垣はちっとも鶴見の悪辣さに気付いてないし。 鶴見「聯隊長でさえ把握してない地下室が存在する」 きっと鶴見がとして使ってたんだろな……監禁や拷問なんかに。 ちなみに、で、将校もだいぶ死んで入れ替ったので、25聯隊の聯隊長もたぶん、戦前とは違う人。 P197からの6ページ、ほぼまるまる単行本の追加。 「私を金塊探しに関わらせてのために使われるか 見届けさせるためだ」 え、そうだったん? あくまでさんが想像したことだけど。 シラッと嘘を吐く鶴見。 横で宇佐美が白けた顔してるw 宇佐美は鶴見の悪辣さを知り抜いてるし、それに同調できちゃう。 さん、武力闘争以外の道を探ろうとしてることが明確に。 「すべてのが戦いを望んでいるわけではない!!」 鶴見「お前が遺志を受け継ぐさ」 の台詞が意味深だ。 ウイルク=「狼」だし、さんが教わった彼の名、暗号のキーワードが「horkew oskoni/狼に追いつく」であること踏まえると。 鶴見自身は知らないはずだけど、まるで、啓示のよう。 金塊=ウイルクの遺志だとすると、その金塊は呪われてる。 鶴見が感情を露わにするのは珍しい。 月島がいうように。 鶴見は「優しくない本心」を誤魔化そうと必死であるらしい。 理詰めで問い詰められてバグるのは、尾形・月島に続いて鶴見もだ。 ああ鶴見、オーバーヒートしちゃった…… 冷却液漏れてるぅ。 正気どころか生命まで心配だ。 脳髄液、およそ130mlってあるけど、どう見てもそれ以上漏れてるように見える……() 鶴見は、妻子の死について、ウイルクたちを恨んでいるのか。 本誌掲載時、「たしかに同じ目だ」って鶴見が言ったのは、古い知り合いの面影を彼女に見出して懐かしく思った、わけではなく、仇敵を思い出していたらしい。 でも、誰も、鶴見とウイルクとの間のことは知らない。 鶴見の人間らしさが強調されるようになった。 今まで、鶴見が得体の知れない化け物のように描かれてたのが、(物理的に)壊れた人間であるように見えてきた。 彼のは信用出来ないけど行動原理は、もしかして、すっごくわかりやすくて、妻子の復讐でしかないのかもよ? 鶴見の異変に宇佐美が驚いてるのは、戦後はほとんど顔合わせてなくて、発作のことを知らなかったのだろう。 この部下たちの戸惑いって、鶴見への不信感、王国の崩壊に繋がりそうな。 驚いてる中に月島が入ってないのは、月島は側近だから発作のことを知ってた。 もしかして、尾形も、発作を知ってるから、離叛したのかも。 信頼できないと。 矢の毒を事前に削ってあるので、さん、前から考えてたんだな。 鶴見の為人を見て、この先を決めようと。 その決意を、杉元にも知らせず。 杉元をある意味、信用してない。 鶴見と協力したほうがさんの為だというに決まってる。 【今週の舞台裏】 野田先生曰く、「の矢じりは根曲がり竹製で非常に軽く、 獲物の皮膚下に刺さりさえすれば毒で倒すことができるので、矢自体での殺傷能力は殆ど無いのです。 」とのこと。 もしかすると頭の片隅で、さんが鶴見から逃げようと行動することを期待してたのかもね。 彼の本心は、鶴見に協力することじゃない。 杉元「かすっただけでも即死だぞぉ!!」 ももちろんブラフ。 毒矢だとしても矢尻のエッジに毒が付いてるわけじゃないから、掠っただけでは毒が入らないし、死なない。 どさくさ紛れに鶴見を押し倒してるのは宇佐美。 さすが機を逃さない。 宇佐美の忠誠心にはどうにも邪心があるwww 二人の連携で、虎口を脱したさんと杉元。 晴れ晴れとした笑顔で走り去っていく。 今回、211話までの収録になって、ちょうど切れが良いところになった。 P5 表紙。 尾形、谷垣、鯉登にそれぞれ得物追加。 P21ヴァシリの帽子の色、銃の細部が変更に。 P41 馬橇が馬に。 乗りすぎぃ。 P46 杉元の台詞が,説明っぽく。 P53 岩息が「はあはあ」してるコマ。 P55 最終コマの岩息がカメラ目線に! イイ顔しやがる。 P56 正面顔の岩息のコマ。 P62 谷垣とチカパシの会話。 インカラマッの現況をちゃんと聞いてる。 P69 稲葉さんのコマに杉元追加。 ジレル氏、サングラス掛けるように。 P83 さんが鳥打ち帽被った。 P89 「パナンペ~」のキャプション追加。 P94 落下した谷垣の姿勢が。 大の字だったのが、チカパシ避けるみたいに手足縮めた。 P95 映写機の細部。 P110 3コマ目の杉元の台詞が説明口調に。 P171 最後のコマ。 花沢中将が「元第七師団長」に。 P175 再下段のさんと白石のコマそれぞれ追加。 ここにあった鯉登と月島のコマは次ページに送られる。 P176-183 コマがそれぞれ大きくなって2ページ分増量。 P177 2コマ目、「殿」が復活。 本誌掲載時、「殿」が消えてるのは、鯉登が鶴見への敬意を失った意味なんだろかと思ってしまったが……ただの誤植?• P179 「私もやられたんです」の月島、下向いてる。 後々にも影響して来そうな。 鶴見のキャターがかなり変わった。 P193 宇佐美のコマから3コマ追加。 P195-201まで、さんと鶴見の対話から鶴見の発作まで、全て追加。 P206 杉元「かすっただけでも即死だぞぉ!!」の台詞追加。 連載時の記事。 これらを元に書きました。 1875より 17巻の口絵ではこれらの文字は消されてる。 : それを態度で表明するのが礼儀作法、マナーってやつ。 : ヴァシリの元ネタは、どうやら『』のジュードロウ演じる狙撃手ヴァシリらしい。 作画のモデルもジュードロウなん?? うーん。 ……先生のデフォルメ巧すぎてよくわからん…… : オンラインゲームで難局に陥って、チャットする余裕ないときでもパーティメンバー信頼してると言葉交さなくても互いの行動が理解できるし、的確なパーティプレイで乗り切ったときはかつてない昂揚感を得るもので。 それこそがオンラインゲームの醍醐味かもね。 : 17巻特典DVDパンフの質問箱出張版より。 : だけどさんは、杉元が惚れた女のために金塊を欲しがってることを知って、嫉妬よりも、杉元の希望を叶えたいって気持ちがあって、言い出せない。 : 偶像や英雄になることも拒否するって点も、尾形と杉元は共通してるかも。 杉元は自身が英雄とされるに相応しいとは思ってないからだし、尾形は組織の絆を一切拒否したがるので。 : 「恋」の語源は「請ふ/コウ」であり、相手を自分のものにしたいという心の動きだという。 「恋」は肉体関係にいたる性愛で、「愛」はもっと幅の広い、慈愛や仁愛も含めた愛情のニュアンスだと。 ヴァシリがオガタと殺し合いたいと願うのは、とびきりに強烈な恋情だ。 : ボクサーで強盗犯のマイケル・ピーターソンが元ネタらしい。 「ピーター」という名前はの「岩(petero)」に由来するし、~ソンは「~の息子」の意味。 ピーターソン=「岩の息子」。 『』()って映画にもなってる。 その地方その地方それぞれの風習としか。 : どうせ金神の10年後には、なんてなくなるんだし。 ペローの「長靴を履いた猫」や「シンデレラ」も、末っ子が富みを得る話。 旧暦はなので日付はほぼ月齢。 旧1日は朔日ともいって、になる。 : アニメ第3期も決ったことだし。 せっかくなんて元祖なんだから、もっと活躍して欲しいよねえ。 : 網走監獄で、家永と辺見が拷問と殺人について熱く語り合ってたら、宇佐美も嬉しそうに混じってそうな。 鶴見もこの拷問愛好会に加わりそうだけど、尾形は微妙。 : : ピウスツキが蝋管に記録したサハリン・の音声を聞いた菅野茂によると、聞き取れない言葉もあるそうだけど、でも基本は同じの方言だし。 排外主義の強い日本だと反発も大きいけど、しかし、東京からロンドンまで鉄道路で繋がること考えると、歴史的にも経済的にもスゴいと思う。 の未来版という感じで。 : 新潟出身なので、説もある……が、ってあくまで扇動家で、自分で行動するタイプじゃなさそう。 誇大妄想気味なのはを思わせる……ても日本史詳しくないのでよくわからない。 : それをという。 : それぞれ、「レディジョーカー」、「」の台詞。 : : ちなみに、グッズのチャームでは得物を持った絵になってる。 faomao.

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