春雨 村 下 孝蔵。 『ひとりぼっちのあなたに~村下孝蔵選曲集~』制作担当インタビュー福田良昭

村下孝蔵「春雨」は傷ついた心を優しく包む。【初恋しか知らないアナタへ】

春雨 村 下 孝蔵

シンガーソングライター・村下孝蔵が1999年に46才の若さで亡くなってから、20年以上の時が経った。 作詞・作曲・歌唱のクオリティの高さに、いまも新たなファンが後を絶たない。 私も、最近になって彼の歌に魅せられたひとりである。 まず彼の歌の特徴としてあげられるのが、歌詞の美しさだ。 基本、英語がでてこない。 日本語を丁寧に選びとったその歌詞は、まぶたの裏に自然と情景を浮かばせる。 彼のメロディーづくりと声のよさともあいまって、ひとたび聴けば、たちまちその歌の世界に引き込まれていく。 しかし残念ながら、それ以外の曲の知名度は決して高くはない。 じゃあそのほかでどんな曲を聴けばいいの、という方に、私はぜひ「春雨」をお勧めしたい。 「春雨」は村下孝蔵のセカンドシングルで、1981年に発売された。 心を編んだセーター 渡す事もできず 一人 部屋で 解く糸に 想い出を辿りながら 恋人が都会へと行ってしまい、遠距離恋愛の末別れてしまった女性の回想だ。 あの人が好きだった 悲しい恋の歌 恋愛のそばには、なぜかいつも音楽が寄り添う。 平成4年生まれの私が物心ついた時には、すでに家にパソコンがあり、携帯電話があった。 音楽はもちろん CD で聴くものだったし、まもなくダウンロードに変わっていった。 しかし、私はレコードが好きでどうしても集めてしまう。 70~80年代の音楽が好きということもあるけれど、それだけではない。 多分、レコードの「溝」が好きなのだ。 溝には、レコーディングの際の声や空気が、そのまま凸凹となり刻まれている。 時に愛する人を想って、時には言い出せない愛をかかえて、心のよりどころにするかのように音楽はかけられる。 レコードの「溝」には、そんなふうに聴いた日々の思い出もそのまま詰まっていて、針はその溝の上をなぞっていく… 音が流れるたび、そこに詰まった思い出をやさしく掻き出すかのように。 いつも 一人 聞いた 古い レコードに傷をつけた だからこそ、このフレーズに胸が痛む。 レコードに含まれた思い出ごと傷をつける心境というのは、いったいどんなものだろうか。 きっと「悲しい恋の歌」を聴いていたころは、自分の身に同じような現実が降りかかるとは思いもよらなかっただろう。 いや、もしかしたら、いつかそんな日が来ることを恐れていたかもしれない。 いずれにせよ、その歌を聴くことはもうないのだ。 このレコードを聴いていたころのような関係は、今はもう終わってしまった。 そんな「もう絶対に取り戻すことのできない現実」を、「糸をほどいてしまえば二度と同じものはできないセーター」、そして「傷をつけてしまったらもう聴くことはできないレコード」とする村下孝蔵。 この人の表現力には、圧倒される。 それでいて、嫌味がなく自然だ。 そして、「本当の終わり」を、こうも歌っている。 電話の度に サヨナラ 言ったのに どうして最後は黙っていたの 悲しすぎるわ 電話のたびに言ってたさよならは、きっと「またね」としてのさよならだ。 また次の電話があると信じているから、さよならが言える。 これが最後とわかっている電話で「さよなら」なんて言えないだろう。 でも、それを言わないことで、かえってそれが本当の別離だと示してしまっている。 あの人を変えた都会 すべて憎みたいわ 灯り消して壁にもたれ 木枯しは愛を枯らす せめてもう少しだけ 知らずにいたかった 春の雨に 頬を濡らし 涙を隠したいから しかし不思議なことに、絶望のような歌でいて、そうではない。 彼の歌は、からだを冷やしたさまよう子猫のような気分を、いくつになっても包んでくれるような音楽だ。 そんなふうに思えるのは、彼のやさしい歌声のせいだろうか。 まだ春は遠い。 それでも村下孝蔵の優しく降る雨のような声に紛れて泣けば、涙を隠せるような気がしてしまう。 しかし80年代当時にギター一本をひっさげて歌うフォーク的スタイルは、その時まだ生まれてすらいない私が考えても、すこし時代遅れであっただろう。 そのせいもあって「初恋」以外の彼の歌が正当な評価されていたのかは、疑問が残るところでもある。 私が思うに彼の歌詞やメロディーラインは古かったのではなく、ただただ普遍的だったのではないかと思う。 その証拠に「春雨」のリリースから40年近く経っても、まだその旋律や詩に胸を熱くする人間がここにいる。 時が経とうと流行りが変わろうとけっして変わらないものを、彼はその当時から伝えようとしていたのかもしれない。 いまは流行の音楽というものがなくなりつつあり、どの国の、いつの時代の音楽でも簡単に聞ける時代となった。 そんな時代だからこそ、今度は曇りなきまなこで、村下孝蔵の音楽そのものが多くの人に評価されてほしいと願っている。 追記 というサイトで70~80年代のヒット曲について紹介させて頂いています! よろしければこちらもご覧ください。 2019.

次の

村下孝蔵「春雨」は傷ついた心を優しく包む。【初恋しか知らないアナタへ】

春雨 村 下 孝蔵

こんにちは、昭和歌謡曲を愛する黒川あさひです。 「一番好きな歌手は誰?」と聞かれたら、間違えなくこう答えます。 「村下孝蔵さん」 しかし悲しいことに、同世代の人たちにはあまり知られていません。 80年代のアイドル歌手黄金期にひっそりと活躍していたシンガーソングライターです。 ここでは、村下さんの曲(全140曲ほど)の中から個人的に好きな曲をいくつかご紹介したいと思います。 この記事を通して、村下さんの曲に少しでも興味を持っていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。 かなーり長い記事になりますが、お付き合いいただけると嬉しいです。 「村下孝蔵」を知ったきっかけとハマるまでの経緯 まずは、「村下孝蔵さん」を知ったきっかけを書いてみようと思います。 あれは、12年前の高校三年生の秋。 たまたま、村下さんの代表曲「踊り子」を聴いたのがきっかけでした。 そのときは、ただ「いい曲だなー」と思っていただけでした。 それから約1年後、ふと 「そういえば村下さんって他にどんな曲があるんだろう」とネットで検索をしました。 そのときに初めて、村下さんのお顔を拝見しました。 実は、声のイメージから勝手にハンサム(死語)な人を想像していたんですよね。 背が高くてシュッとしていて、イメージは徳永英明さんみたいな。 しかし、検索して出てきたのは、なぜかフライパンではなくギターを持った グッ〇裕三。 ここでようやく、このグッ〇裕三に瓜二つの男性が村下孝蔵さんだとわかりました。 ショック!というよりは、親しみやすい風貌と温厚な人柄を知り、私はますます村下さんを好きになりました。 ただ、村下さんが 1999年に死去されているという事実だけは、なかなか受け入れることができませんでした。 つまりは、これからテレビで拝見することも、コンサートに行くことも叶わないのです。 私はすぐにアルバムを買って、村下さんの「踊り子」以外の曲を聴きました。 どの曲も本当に素晴らしくて「私が求めていた音楽はこれだ!」と確信したのです。 それから10年以上経ちましたが、いまだに私の中で村下さんを超えるシンガーソングライターは現れません。 「村下孝蔵」の曲から個人的にお気に入りの曲ベスト20を紹介 さて、前置きが長くなりましたが、ここからランキング形式で曲を紹介していきます。 生前に作られた約140曲の中から、厳選して 20曲を紹介させていただきます。 「有名なあの曲がないじゃん!」と思われる方もいるかもしれませんが、あくまで個人的な好みなのでご了承ください。 【第20位】私一人 村下 孝蔵 ¥250 村下さんが10代のときに作った曲なのだそうです。 え、こんな素敵な曲を10代で…?天才かな…?(知ってた) タイトルどおり、一人称が「私」。 女性目線の曲なんですが、村下さんの書く女性目線の曲は本当に「なんでこんなに女心がわかるんだ??」と感心させられることが多いです。 男性と別れた女性が、「私は一人でも生きていける」と涙をこらえて前を向く様子が書かれています。 曲調はテンポはいいけどゆったりした感じ。 「ラムネとビーチサンダル」というアルバムには、この曲の別バージョンが収録されており、テンポは変わらないけど軽快なアレンジになっております。 これはこれで雰囲気が変わって好きです。 村下 孝蔵 ¥250 【第19位】夕日と少年 村下 孝蔵 ¥250 村下さんの曲の中で、一番センチメンタルな曲だと思っています。 イントロを聴くだけで、夏の夕暮れの生温かい空気を感じることができます。 テンポがいいので、カラオケでもたまに歌っている曲です(でもうまくは歌えないんだよな…)。 【第18位】稚内から 村下 孝蔵 ¥250 村下さん渾身のウインターソング(?)。 村下さんは、いろいろな土地をテーマにした曲をいくつか書かれていますが、その中の一つです。 個人的に北海道が好きなので、北海道の曲を見つけたときは嬉しかったです。 稚内には行ったことがないのですが、凍てつくような寒さや海の雄大さがひしひしと伝わってきます。 稚内は、死ぬまでに一度行ってみたいですね! 【第17位】未成年 村下 孝蔵 ¥250 めずらしくロック調な曲。 尾崎豊を意識したのかなと勝手に想像しています(プロデューサーが同じ須藤晃さんなので)。 弾き語りバージョンでは、ギターをジャカジャカかき鳴らしていてかっこいいです! 【第16位】モ・ザ・イ・ク 村下 孝蔵 ¥250 この曲は、メロディーはもちろんですが、特に歌詞がすばらしいんです! めぐり逢った時は 二人子供のようだったのに 愛をなくした後では 誰も大人のふりをする ~中略~ こわれるものは必ず 音を立てて崩れてゆくのに 言葉ひとつも残さず どこへ君は消えたのか すごくないっすか…「めぐり逢ったときには~」なんて、わかりすぎますよね…。 一度でも出会いと別れを経験した人なら共感できるのではないでしょうか? 【第15位】北斗七星 村下 孝蔵 ¥250 「赤い屋根の家に住みたい」という出だしから始まるのですが、実は広島にある「赤い屋根」という喫茶店に村下さんが生前よく通っていたそうです。 今ではファンが訪れるお店になっているようです。 死ぬまで一度行ってみたい場所パート2ですね(笑) タイトルどおり、赤い屋根の家と夜空が情景が浮かびます。 キラキラしているけど、ちょっとせつない曲です。 【第14位】すみれ香水 村下 孝蔵 ¥250 出だしのサックスの音が印象的な曲。 うだるように暑い夏の情景を歌っています。 ひまわり、蝉時雨、浴衣、ラムネといった夏の単語がこれでもかと使われていて、村下さんの曲の中で夏の曲といったら間違いなくこれ! 【第13位】寒椿 村下 孝蔵 ¥250 Perfumeもビックリのテクノポップ。 「寒椿」というタイトルから、この曲調はまったく想像できないです。 歌詞は悲痛なのに、なぜかマッチしてしまう不思議…この絶妙なバランスがやっぱり天才としか言いようがありません。 村下さんの曲は、いろんな曲調があって飽きないところも魅力ですね。 【第12位】初恋 村下 孝蔵 ¥250 ここできました、村下さん最大のヒット曲「初恋」! これは聴いたことある人が多いと思います。 歌番組でも取り上げられるのは、9割以上は「初恋」(残りの一割は「踊り子」)です。 この曲はもともと、もう少しテンポが遅かったらしいのですが、最終的にアップテンポにしたところ大ヒット。 さらにレコードのジャケットを切り絵にしたところ、さらに売れたそうです。 最初は村下さんの写真だったのですが、プロデューサーの須藤さんが喫茶店でたまたま村上保さんの切り絵を見て「これだ!」と思い、頼み込んで作ってもらったそうです。 村下さんは知らない間にジャケットが変わっていて困惑したそう(笑) 12位という順位をつけましたが、この曲は何度聴いてもすばらしいし、村下さんの代表曲にふさわしいと思います。 初めて聞いたときは、何のことかわからず車のことだと思っていました(笑) 村下さんが生前一番気に入っていた曲で、葬儀の出棺のときにこの曲が使われたそうです。 初恋から時間が経ち、なかなかヒットに恵まれない村下さんが再起をかけて作ったのですが、残念ながらあまり売れませんでした。 初恋や踊り子に比べたらマイナーですが、ファンの間では人気があるようです。 【第10位】ねがい 村下 孝蔵 ¥250 この曲は、途中の間奏で子供の笑い声が入るんですよね。 別にホラーではなくて、プロデューサー須藤さんの娘さんの足をこちょこちょして意図的に笑わせて録音したそうです。 なので、子どもに向けて歌った歌なのかなと思います。 レモンをかじって眉しかめ くすくす笑った天使のような声 こわれやすい素直な気持ち 無くさないで 子どもが産まれてから、ますます染み渡るこの歌詞。 ブログを書くために歌詞を改めて読み返しましたが、今泣きそうになっています…。 【第9位】群衆 村下 孝蔵 ¥250 めちゃくちゃマイナーで地味な曲ですが…好き! 「群衆の中にいるみんなが何かしら孤独を抱えている」というテーマです。 学生時代(今もですが)、人付き合いが嫌いだった私からしたら、これほど勇気づけられる曲はありません。 みんな足並み揃えて分かち合って生きているように見えるけど、見えないところで孤独を抱えているんだと改めて気付かされる曲です。 【第8位】陽だまり 村下 孝蔵 ¥250 アニメ「めぞん一刻」のOPで使われたこの曲。 村下さんは原作の漫画を全巻読んでからこの曲を作ったそうです。 歌詞に主人公の心情が的確に表現されていたことに、依頼者側も驚いたというエピソードが残っています。 アニメの効果もあって、ファンの中では人気のある曲です。 村下さんが作る恋愛の曲は悲痛なものが多いのですが、これは真逆です。 結 婚式に使うのもいいなと思います。 初めて聴いたときに、サビの「くらいくらい」が「Cry Cry」だと思っていたんですが、歌詞を見たら「暗い暗い」だったときの衝撃は今でも忘れません。 もちろん、両方にかけているんでしょうが…ここまで英語を使わない歌詞を徹底していることに衝撃。 【第6位】少女 村下 孝蔵 ¥250 大学生のときに村下さんのアルバムをはじめて買ったのですが、そのアルバムの中に入っていた一曲。 この曲が気に入って当時ずーっと聴いてました。 ファンの中でもわりと有名で人気な曲の一つです。 草笛、菜の花、夕月、鼻緒、紙風船などの言葉で描かれる日本らしい風景と、アップテンポな曲が見事にマッチしています。 これこそ村下さんにしか歌えない一曲だと思います。 あと、なぜか実写のPVがある唯一の曲だったりします。 【第5位】人生 村下 孝蔵 ¥250 このイラストは、前にツイッターとブログ載せたものです。 「迷うことはいつでも進むことだから」というフレーズがたいそう気に入りまして、悩んだときはいつもこの言葉を思い出しています。 シンプルだけど、説得力がありますよね。 最初、「人生なんてどんな曲!?」と思ったのですが、聴いて納得。 さすが村下さん、人生という壮大なテーマでもしっかりとまとまっています。 【第4位】 花ざかりの森 村下 孝蔵 ¥250 村下孝蔵版「秋桜(さだまさしVer)」だと勝手に思っています。 私はバラードよりもアップテンポの曲が好きなのですが、この曲はバラードで一番好きな曲です。 なので、カラオケ向きではないですね。 自宅でしんみりと聴きたい曲。 「花ざかりの森」というタイトルはおそらく、三島由紀夫の小説から取ったのかなと思います。 村下さんは昔の純文学からタイトルを取ることが多いようです。 13位の「寒椿」もそうですし、「砂の女」という曲もあります。 【第3位】踊り子 村下 孝蔵 ¥250 私の中ではやっぱり踊り子>初恋。 上に書いたように、村下さんを知ったきっかけとなった曲なので思い入れがあります。 この曲は、若い男女の不安定な恋を、狭い舞台で踊る踊り子に例えています。 行きどまりの恋、写真をばらまいたように心が乱れる、表紙の取れた愛、つま先立ちの恋…この比喩表現が踊り子の最大の魅力です。 あと、ギターの弾き語りの面から見ても、初恋よりもこちらのほうが好きです。 村下さんのギターテクニックを堪能できる一曲です。 【第2位】花れん 村下 孝蔵 ¥250 たぶん、2位と3位の間には結構な壁があると思います。 それくらいこの曲は好きです(正直1位と迷ったくらい)。 まず、イントロが鳥肌が立つくらい美しい! イントロだけだったら間違いなくこの曲が優勝です。 そして、そのイントロに引けを取らないくらいに歌詞が美しい。 教科書に載せていいのでは?レベルです。 もしも 花びらを集めて 青空に心をかいて 遠くのあなたまで そのまま 伝えることができたなら 冒頭からこの歌詞ですよ…よくもこんな発想ができるなあと感心してしまいます。 初めて聴いたときは遠距離恋愛の歌だと思っていたのですが、どうやら死別の歌のようです。 「何もかも捨てて(死んだ)あなたを追いかけていきたい」という気持ちが痛いほど伝わってくる曲です。 【第1位】女優 村下 孝蔵 ¥250 第一位は女優です! 残念ながらあまり有名ではありませんが、本当に大好きな曲です。 気合い入れるぞ!ってときに必ず聴きますね。 (国家試験当日の朝に大音量で聴いて、試験会場に向かった思い出(笑)) 13位の寒椿と同様、テクノポップな曲。 どこかで「テクノ歌謡」って表現されているのを見て、それだー!と思いました。 寒椿よりもちょっとだけ明るいというかポップな感じがします。 その加減が本当に私好みなんです。 何百回聴いているけど全く飽きません。 女優のように高飛車な女性が寒空の中愛する人を待ち続けている姿、それを見守っている主人公がせつない。 「本当に愛したらわかるはず」っていう歌詞がこれまたせつない! 村下さんの書く女性はどっちかというと物静かで美しい女性が多いのですが、この歌に出てくる女性は逆なんですよね。 そこがまたいいなと思います。 買って損はない!「村下孝蔵」のアルバムベスト5 【第5位】同窓會 私が初めて買った村下さんのアルバムがこれです。 CDショップで「買おうかなどうしようかな」とウロウロして、「ええい!買ったる!」と覚悟を決めてレジに向かったのを今でも鮮明に覚えています。 このアルバムのおかげで今があると言っても過言ではありません。 全16曲のベストアルバムというだけあって、第2位の「歌人~ソングコレクション~」とラインナップはほぼ一緒です。 しかし、後期の曲「陽だまり」などが収録されている分、こっちのほうがお得かなと思います。 ただ、「フリーキック」などマイナーな曲も入っているので、そこはちょっと…と思いますが。 でも、全体的に見れば初心者に一番おすすめのアルバムだと思います。 まとめ:気になる人は【Amazon Prime Music】で聴こう! 長くなりましたが、20曲紹介させていただきました。 書いてて思ったのが、.

次の

永遠の歌人【村下孝蔵】個人的に好きな曲ランキング ベスト20・好きなアルバムベスト5

春雨 村 下 孝蔵

シンガーソングライター・村下孝蔵が1999年に46才の若さで亡くなってから、20年以上の時が経った。 作詞・作曲・歌唱のクオリティの高さに、いまも新たなファンが後を絶たない。 私も、最近になって彼の歌に魅せられたひとりである。 まず彼の歌の特徴としてあげられるのが、歌詞の美しさだ。 基本、英語がでてこない。 日本語を丁寧に選びとったその歌詞は、まぶたの裏に自然と情景を浮かばせる。 彼のメロディーづくりと声のよさともあいまって、ひとたび聴けば、たちまちその歌の世界に引き込まれていく。 しかし残念ながら、それ以外の曲の知名度は決して高くはない。 じゃあそのほかでどんな曲を聴けばいいの、という方に、私はぜひ「春雨」をお勧めしたい。 「春雨」は村下孝蔵のセカンドシングルで、1981年に発売された。 心を編んだセーター 渡す事もできず 一人 部屋で 解く糸に 想い出を辿りながら 恋人が都会へと行ってしまい、遠距離恋愛の末別れてしまった女性の回想だ。 あの人が好きだった 悲しい恋の歌 恋愛のそばには、なぜかいつも音楽が寄り添う。 平成4年生まれの私が物心ついた時には、すでに家にパソコンがあり、携帯電話があった。 音楽はもちろん CD で聴くものだったし、まもなくダウンロードに変わっていった。 しかし、私はレコードが好きでどうしても集めてしまう。 70~80年代の音楽が好きということもあるけれど、それだけではない。 多分、レコードの「溝」が好きなのだ。 溝には、レコーディングの際の声や空気が、そのまま凸凹となり刻まれている。 時に愛する人を想って、時には言い出せない愛をかかえて、心のよりどころにするかのように音楽はかけられる。 レコードの「溝」には、そんなふうに聴いた日々の思い出もそのまま詰まっていて、針はその溝の上をなぞっていく… 音が流れるたび、そこに詰まった思い出をやさしく掻き出すかのように。 いつも 一人 聞いた 古い レコードに傷をつけた だからこそ、このフレーズに胸が痛む。 レコードに含まれた思い出ごと傷をつける心境というのは、いったいどんなものだろうか。 きっと「悲しい恋の歌」を聴いていたころは、自分の身に同じような現実が降りかかるとは思いもよらなかっただろう。 いや、もしかしたら、いつかそんな日が来ることを恐れていたかもしれない。 いずれにせよ、その歌を聴くことはもうないのだ。 このレコードを聴いていたころのような関係は、今はもう終わってしまった。 そんな「もう絶対に取り戻すことのできない現実」を、「糸をほどいてしまえば二度と同じものはできないセーター」、そして「傷をつけてしまったらもう聴くことはできないレコード」とする村下孝蔵。 この人の表現力には、圧倒される。 それでいて、嫌味がなく自然だ。 そして、「本当の終わり」を、こうも歌っている。 電話の度に サヨナラ 言ったのに どうして最後は黙っていたの 悲しすぎるわ 電話のたびに言ってたさよならは、きっと「またね」としてのさよならだ。 また次の電話があると信じているから、さよならが言える。 これが最後とわかっている電話で「さよなら」なんて言えないだろう。 でも、それを言わないことで、かえってそれが本当の別離だと示してしまっている。 あの人を変えた都会 すべて憎みたいわ 灯り消して壁にもたれ 木枯しは愛を枯らす せめてもう少しだけ 知らずにいたかった 春の雨に 頬を濡らし 涙を隠したいから しかし不思議なことに、絶望のような歌でいて、そうではない。 彼の歌は、からだを冷やしたさまよう子猫のような気分を、いくつになっても包んでくれるような音楽だ。 そんなふうに思えるのは、彼のやさしい歌声のせいだろうか。 まだ春は遠い。 それでも村下孝蔵の優しく降る雨のような声に紛れて泣けば、涙を隠せるような気がしてしまう。 しかし80年代当時にギター一本をひっさげて歌うフォーク的スタイルは、その時まだ生まれてすらいない私が考えても、すこし時代遅れであっただろう。 そのせいもあって「初恋」以外の彼の歌が正当な評価されていたのかは、疑問が残るところでもある。 私が思うに彼の歌詞やメロディーラインは古かったのではなく、ただただ普遍的だったのではないかと思う。 その証拠に「春雨」のリリースから40年近く経っても、まだその旋律や詩に胸を熱くする人間がここにいる。 時が経とうと流行りが変わろうとけっして変わらないものを、彼はその当時から伝えようとしていたのかもしれない。 いまは流行の音楽というものがなくなりつつあり、どの国の、いつの時代の音楽でも簡単に聞ける時代となった。 そんな時代だからこそ、今度は曇りなきまなこで、村下孝蔵の音楽そのものが多くの人に評価されてほしいと願っている。 追記 というサイトで70~80年代のヒット曲について紹介させて頂いています! よろしければこちらもご覧ください。 2019.

次の