グラクロ 冒険 者 しょ ー た。 【シャドバ】ハデス冥府ネクロのローテーションデッキレシピ【シャドウバース】

シナリオ『<グラオ・クローネ2020>飴色ベリル』

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私はルージュ・クロレア。 水の都と呼ばれるグラーゼン国の貴族である父、ロイド・クロレアと母、ミーナとの間に生まれた公爵家の長女。 お父様はグラーゼン国の外務大臣の職に就き、普段から周辺国との貿易交渉に勤しんでいて、現在も湾岸都市でお仕事中です。 私は、昔から自分が住まうエマーラル大陸以外の文化や街並み、魔物を含む生物など、外にとても興味がありました。 ですから、こうしてお父様に付いていく小旅行が大好きで、趣味みたいなものですね。 ただ、今回は私の侍女が実家に一時帰省しているタイミングでしたので、お父様には内緒でクルッシュから少し離れた『鉱山都市ローダン』に足を運んでみたのです。 このゴルデニア大陸は魔道具での発展が著しく、その要となっているのがローダンの鉱山だと聞きました。 街には沢山の魔道具が並び、もうウキウキが止まりませんでしたね。 どうしましょう……。 歳は私より少し上くらいでしょうか、黒い髪をしていらして、左部分が刈り上げられています……不思議な髪型ですが、転んだ拍子に削れてしまった、なんて事はないですよね……? それともこちらの大陸で流行っているのでしょうか? 服装も落ち着いていると言いますか、貴族らしくない少々地味目な茶色いコートを羽織ってます。 そんな私も街を歩く時は控えめなワンピースなどにしてますが……。 とりあえず、起こしてみましょう。 悪い人じゃない事を祈りますっ! 「あ、あのー? もし?」 えっとー無反応ですね。 どうしましょう……困りました。 でも負けませんよ! とは言え、大きな声は周囲にご迷惑になってしまいますから、もう少し近づいてみましょう! 「すいません、あの、ここ私の席なのですが……」 ルージュは耳元へ近づき、更に声を掛けてみる。 一度起きて下さいませ」 声を掛けながら腕の方にそっと手を当てて揺らしてみる。 あっ、目を開けて下さいました! 茶色の眼……いえ、よく見ると薄っすらと赤みのある赤茶色です。 不思議な眼を持っていらっしゃるのですね…… 「やっと起きて下さいました。 ここ、127番は私の席なのですが、間違ってませんか?」 「ん? あれ? 俺間違えたかな?」 席を間違えると言うのは列車では良くある事です。 私もたまにやってしまう事がありますよ。 「んー俺も〝127番〟って書いてあるよ? ほら」 ポケットから切符を取り出し、自分で確かめてからそれを私にも見せて下さいました。 「あら、本当ですね……でも、席が被る事は無いはずなのですが……あっ、もしかして!」 私のこれまでの列車旅で学んだ知識と経験である一つの答えが導き出されました! でも、間違ってたら恥ずかしいですから、一つずつ紐解いていきましょう! 「失礼ですが、貴方様は列車に乗るの初めてではありませんか?」 「あーこれに乗ったのは初めてだな」 やっぱり私の読みは当たってるようですね。 では最後に質問させて頂きましょう! 「そうなのですね。 ちなみに、不躾ですが、家名をお持ちですか?」 「家名って事は貴族かどうかって事か? なら俺は違うけど、どうして?」 殿方は少し眉を顰めてますが、どうやら私が辿り着いた答えは正解だったようですので、それをお伝えしなくては! 「やっぱりそうなのですね。 この列車は貴族専用ですから、恐らく乗り間違えたのかと」 「え!? 列車って貴族用とかあるの!? 知らなかった……っていうかすまん!」 あぁ、良い人でした。 素直に謝って下さるなんて安心します。 「大丈夫ですよ。 列車に乗るの初めてなのですね? でしたら仕方ないかと。 私も初めての時は一般用に乗ってしまった事がありますから」 私も初めて列車に乗った時はお父様と侍女と一緒だったのに一人で一般用に乗ってしまい…… その時は発射まで時間がありましたから大事には至りませんでしたが、侍女には怒られましたね。 「ふふっ、そうですねー! では一緒に座りましょう。 クルッシュまでは止まりませんし、二席で一枠になってますから誰も来ませんよ」 今回は既に発射してしまってますから、ここで席を譲って頂いてもこの方が困ってしまうかもしれませんね。 「そう言ってくれて助かる。 俺はクロ、しがない旅人だ」 私が同じ席にと提案した所、快く承諾して下さいました。 やはり良い方のようです。 「クロ様ですね。 私はルージュ・クロレアと申します。 ルーシュで構いませんので、宜しければ話し相手になって下さると嬉しいです」 「じゃあ俺もクロでいいよ。 様なんて柄じゃないからな! 目も覚めたし、短い時間だが宜しくな、ルージュ」 これまでに狭い範囲ですが、様々な国、街などに行かせて頂きました。 勿論、貴族から平民の方まで、沢山の出会いもありました。 皆さん、それぞれの土俵で尽力されています。 ですから、私は貴族だからといった差別は好ましくないのです。 むしろ、こうして気軽にお話しが出来るのって素敵だと思いませんか? 一期一会ってやつです。 少しでも仲良くなれたら、そう思って自分のお話をさせて頂きました。 侍女や護衛を付けてなかった事に驚かれましたが……確かに考えれば知らない土地ですし、危険はありますね。 そこは私の反省点です。 以後気を付けますね。 「旅人って色々な大陸や街などを巡るのですよね? 今までどの様な場所に行かれたのですか?」 私は、旅話は私の大好物。 だから自国でもハンターさんや遠征帰りの騎士様達のお話を聞くのが大好きなのです。 ですから旅人と言われるとつい前のめりになってしまいますね。 「旅人って言ってもまだ始めたばかりだから、ゴルデニア以外には行った事がないんだ。 むしろクルッシュから船にのってエマーラルへ向かう最中だよ。 」 エマーラルは私の自国がある大陸。 これでも水の都グラーゼンは大好きな国ですから、こちらの方が来て下さるのは私としても嬉しい限りです。 まだ旅を始めたばかりだとクロ様はおっしゃっておりましたが、その道中で悪い盗賊を倒したり、商人との出会いがあったりと、素敵なお話を聞かせて下さいました。 魔物はまだ出会った事がないのですが、私もいつか本物を見てみたいですね。 こんな所でお会いになるなんて」 すると、後ろから聞き覚えのある声が私を呼びます。 少し嫌な予感がしましたが、呼ばれた以上ちゃんと対応しなくては失礼に当たりますので、恐る恐る振り返ると、私の天敵とも呼べる人が立っていらっしゃいました。 「フ、フレイア様……お久しぶりです……」 まさか、この様な場所でお会いするなんて……私の楽しい時間が音を立てて崩れていくようでした。 しかも、フレイア様は「こんな所で逢瀬なんて、貴族としてどうかと思いましてよ」なんて仰います。 もう大慌てですよ私! 「い、いえ! そういう訳ではありませんのでご安心下さい」 「そうですの? なら私も会話に混ぜてもらってもよろしいかしら?なかなかのハンサムみたいですし」 フレイア様は以前、イーリス王国の学園に短期留学という形で在籍した際に一緒でした。 魔術に長け、成績も上位を維持する天才的な方です。 ですが、プライドが高くてある意味貴族らしい差別主義でもあるのです。 ここでクロ様が貴族ではない事が知られてしまうと大きな問題になってしまう。 そうならないように尽くさなければ! 「生憎ですが、ここは二人席ですので……」 127番の席は二人用で、もう埋まってしまってます。 別の車両であれば四人席などもあるのですが、指定されてますから動く事は出来ません。 「なら貴女がそこをどいて下さればよろしいのでは? 魔術もろくに使えない名ばかりの貴族の貴女が座ってて、なぜ成績優秀だった私が今でも立ち話の形になっているのでしょうね?」 えっ!?フレイア様はなぜそれを今ここで仰るの!?確かにフレイア様は凄いですが、ここでは関係ない事ではないですか…… 私は魔術が苦手です。 勿論、剣などの武器を扱う事も。 そして、学園では魔術が扱えないのは私だけでしたので、コンプレックスになっているのです。 人もそうですし、生物の命を奪う事に抵抗がありますが、魔術に憧れはありました……いえ、今でもあります。 だからこそ、上手く扱えない事に一番悔しい思いをしてるのは自分なのです。 別に貶している訳ではないのよ。 そうなればクロ様もきっと無事ではなくなってしまいます。 「人と人との会話に貴族だのそんな身分持ち込むなよ格好悪いなぁ、それに会話じゃなくてただの罵倒か自慢の独り言にしか聞こえなかったぞ?」 「ルージュ様が魔術を使えないのは事実ですのよ? 貴族であれば魔力は高く目は青。 なのに術を行使出来ないなんて何の役にも立たないじゃない。 それに、貴方私より身分が低いはず。 親が力を持つと子供は勘違いして自分が偉いってなるんだよな。 すごいのは親なのにさ」 クロ様凄い……寧ろ、 あ ( ・ ) の ( ・ )フレイア様が押されているみたい。 「また私を馬鹿にしましたね? 私だって力はあるわよ! 学園では常にトップの成績だったの。 謝るなら今のうちですわ」 ちょっと!?フレイア様ここは列車です!このままだと乗客にも被害が出てしまうかもしれない。 魔力と魔力をぶつけて相殺って?魔術を扱えない私にすれば全く理解が出来ません…… 「ほお、凄いな。 余程の実力がないとそこまで詳しくは判断出来ないんだけど、まあさっきからずっと殺気立ってたし、アンタ強いな!」 どうやらフレイア様の侍女さんは凄い人のようです。 「お嬢様に恥をかかせた罪は重いですよ。 ですが、今は分が悪そうですので、ここで失礼させて頂きます」 私も周囲を見渡すと、乗客の方々がこちらに視線を向けていらっしゃいました。 どうやら思った以上に騒ぎになっていたようです。 「さっ、お嬢様席に戻りましょう」 「ふ、ふん!そうね。 今回は見逃してあげるわ。 でも次は容赦しないんだから! ルージュ、貴女も覚えてなさいよ!」 フレイア様は侍女さんと一緒に別の車両へと移動されました。 もう私自身何が何だか分からず呆然としてました。 それに魔術を扱えない事や、周囲の目もあり、羞恥心で押し潰されそうです。 でも、クロ様は助けて下さいました。 もう知られてしまってますが、正直にお話ししよう。 「あ、あの……クロ様、ありがとうございます。 私、魔術が全然ダメで……と言いますか、剣なども扱えなくて…………」 「まあ、誰でも得手不得手はあるよ。 それに高飛車な女は俺も好きじゃないからな。 ちょっとはスッキリした?」 なんとクロ様、私の為にわざとフレイア様に吹っ掛けたようでした。 人が悪いです。 でも、でも…… 「えっと……こういうのはあまり良くはありませんが、す、スッキリしました」 少し罪悪感もありますが、きっとクロ様はこういう方なのですね。 「そうそう、さっきの続きだけど、冒険談で話したように、魔術教えてやろうか? そしたら自分でもアイツを見返せるようになるかもしれないし」 えっ、ええー!!? 「いいのですか!? でも……私全然ダメなのですよ? 成績も一番下でいつもフレイア様とかクラスメイトに笑われてましたし……」 クロ様、私に魔術を教えてくれるとまで仰ってくれました。 クルッシュまで時間はあるし、やってみて損はないさ」 「わ、分かりました! 私、ずっと魔術に憧れてて、でも全然出来なくて諦めていたのです。 でもきっとクロとも巡り合わせですよね! では、宜しくお願いします!」 まだ魔術を扱えるようになった訳ではありませんが、それでもこうして力になって下さると言ってくれたクロ様。 これまで諦めていた心が再び動き始めようとしてます。 旅で沢山の方々にお会いします。 そして、一期一会を大切にしてます。 だからきっと、こうした素敵な出会いは神様からのお導きで、そうやって縁は巡っているのですね。 私、頑張りますっ!.

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【グラクロ】最強キャラランキング|進撃の巨人キャラの評価は?【七つの大罪グランドクロス】

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躍る宝石が出なくてどうしましょう・・・。 フレのきあんさんと占い師について語る。 スレン「VerUPまで皆タロット魔人持ち寄り無いからデッキ作る以前の話だよー」 きあん「コインなら腐りに腐ってるから40枚10週奢るよ^^」 流石俺達のきあん!俺達に出来ない事を平気でやってくれる!そこにしびれだんびらが現れるゥ! というわけで、俺ときあんさん(2垢)と、同じ復帰組みだが当方より遅く、一昨日に復帰したばかりのフレのエレウカ(セブン)さん。 占い師LV27というのがまた置いてけぼり感を演出してくれる。 この場合、占い師実装という名の波に乗り損ねたニルヴァーナw さて、俺達にとって占い師は未来人のようなので、我等の知らぬ占星術の話を説明してくれるきあんさん。 なるほど。 わからん。 復帰後、四面楚歌じゃないけど方々から「まずはエンゼルスライムにわたぼうだね」と、もうその話だけは耳にタコじゃわいw 道中で、まさかのセキバーン発見!当然見破って倒す。 5玉石版ゲット。 40枚もキッチリとゴチになりました!有難う、きあんさん! 「このお礼はいつか、必ず、精神的に!」(キリト風) さて、戦士がカンスト直前なので、次なるキャラは勝手が全く分からない占い師を・・・。 といいたい所だったが、エンゼルスライム1枚(力)、わたぼう2枚を作って力尽きる。 蓋を開けてみるとシステムは意外に分かりやすいけど持ちカード上限80枚がキツイ・・・。 今日もINしたら日課こなしたら只管満足いくデッキ作る作業をするだっちゃ。 夜、根気よく初期デッキを作っていたら、Qから「暇ー?」。 そこから始まるカード消化の旅。 ひみQ共通フレの『しらたき』さんとフレになったよー! というわけで早速召し上がる。 しらたきうめー(気分的に) 確か、ガイア、グラコス、マジンガ、Sキラ、しょこたん、ヒドラ、3悪魔、福の神、そして・・・バラモス。 (順不同) 俺も使う予定のないカードをごっそり持ち寄り便乗したせいか、やたらめったら入れてたな。 ポカが「・・・」と暗黙の抗議をしとったのは気のせいだろう()。 俺にとっては「あの人は今?」という懐かしさでわちゃわちゃと。 で、バラモスになるのだが・・・。 スレン「ゴンド波動の腕振りは1.4.7回目。 ブロスは2.7回目。 こればかりは身にしみて覚えてるぜ!」(どや!) いざ参る! ・・・開幕ネクロの波動1回目で全員即死wwwwwwwwww 情況が分かっていないしらたきさんを余所に、俺ひみQ大爆笑。 どっちかが「あんだけ自信満々だったのが尚更受けるwww」 スレン「お前らだって食らったんだから同罪じゃあああ!!」 しらたきを食べ続けるの図。 腹が減っては戦は出来ぬ。 よって兵站を舐めてはいかんのじゃ。 リベンジの旅へ。 バラモスカードは全員切らしており、ひみQ、カジノへ走る。 おろ、今時はバラモスカードも交換できるのか? 否。 態々SP引いて、そこからカジノで並に交換してたっぽい。 なんと!ありがたやー! VerUPのSP祭りが終ったらバラモスやろうず。 強で!w 「次は靖国神社で会おう!」(今生の別れの意).

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【DQMSL】ボボンガー(新生転生)の評価とおすすめ特技

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手を伸ばしても届かない青と凍える寒さが身に染みる。 こんな日は誰かと一緒に居たい。 たとえば。 寄り添って、指先から感じる温もりを掴んでいたい。 鼻先を赤くして、相手の事を想いながら待っていたい。 遠くに見える相手の笑顔に少しだけ涙がにじんでしまっても。 小さな手が期待にみちた瞳が。 頭を撫でてくれるのを待っている。 こんな日は誰かを想って居たい。 蕩けるチョコレイトに四苦八苦しながら。 甘いココアを飲みながら。 少しだけほろ苦い思い出に浸っても構わない。 大切な人に贈り物を届ける日ですね」 ぱちりとアクアマリンの瞳で瞬きをした『彩光』ベリル・トラピチェはふわりと微笑んだ。 療養の為に幻想国首都メフ・メフィートにやってきたベリルは、自国とはまた違った風情を楽しんでいるようだった。 この時期にはチョコレイトの甘い香りが何処からか漂ってくる。 ルミネル広場のホットチョコは行列が出来るほど賑わっているし、ラドクリフ通りの洋菓子店は期間限定のチョコケーキが販売されているらしい。 シルバプラッツ通りのショコラティエでは洗練されたショコラが綺麗に並んでいた。 「このルミネル広場のホットチョコ、私もさっき飲みました。 待ち合わせしていたのですが、かなり早く着いてしまって……」 ベンチに座ったベリルは隣へどうぞと誘う。 「この国は良いですね。 強いとか弱いとか関係なく、言いたい事を言い合える自由がここにはあって。 泣きたい時に泣けて、笑いたいときに笑える。 ありのままの自分で居ることが出来る」 貴族として鉄帝軍人としてレールの上を歩いてきたベリルにとって、ありのままの自分でいることは有ってはならない事だったから。 療養という形ではあれ、比較的自由に国外へ出ることが出来たのは初めてだったのだ。 街がこんなに賑わっているのを知った。 いろんな人の声が耳に入っていくのに。 どれも楽しげで。 時には喧嘩もあるようだけれど。 それでも、人々は自由に生きている。 「私もこの国に居る間は、少しだけ自由にしてみようと思います」 頬を赤らめて。 まるで少女のように笑うベリル。 「あ、友達が来たみたいです。 じゃあ、またどこかで」 去り際にコロンと掌に落としていったチョコレイトの包みには、可愛らしいビクスバイトのリボンがついていた。 GMコメント グラオ・クローネの甘い香りに誘われて。 オープンでもプライベートでも。 字数節約にご活用下さい。 【A】チョコを渡す、食べる ドキドキしながらチョコを渡したり、ソファに座りながらまったり食べたりしましょう。 【B】チョコを作る キッチンで悪戦苦闘したり、心を込めてラッピングしたり 【C】その他 自宅やギルドでゆっくりお話したり、飲みあかしたり。 一行目:出来る事から【A】~【C】を記載。 二行目:同行PCやNPCの指定 フルネームとIDを記載。 グループタグも使用頂けます。 呼ばれれば何処にでも居ます。 行動は絞ったほうが扱いはよくなるかと思います。 未成年の飲酒喫煙は出来ません。 広場は活気づき、何処からともなく甘い香りが漂っていた。 ローレットの入口でチョコを配るのはメリー。 快活な笑顔で可愛い包みを手渡ししている。 「はい! ホワイトデーのお返しは古代金貨でヨロシク!」 「えっと」 メリーの勢いに通りかかったベリルは瞳を丸くしながら受け取って。 それを雪之丞が微笑ましく見守る。 歩き疲れたら広場のカフェで一息ついた二人。 「グラオ・クローネですから」 そっと差し出したのは、緑のリボンで飾られた小包。 「大切な友人へ」 親愛を込めて。 手の中のチョコに、ふわりとベリルの笑顔が花開く。 屈託の無い笑顔を見ると小さい子供みたいで。 自然と手が頭の上に乗ってしまう。 「私からも」 ビクスバイトのリボン。 甘いチョコレイト。 口の中に転がせば甘くて顔が綻んだ。 「ベリルに困ったことがあれば、また駆けつけますから」 お礼はいつもの喫茶店で。 いつものお茶を。 友人が抱えるものを肩代わりは出来ないけれど。 それでも、居場所になれるなら。 ラノールとエーリカと。 ブラウニーと精霊達の住まう家。 物陰に潜んで座りながら取る睡眠とは違う。 安心していられる場所。 深い眠りでベッドに沈むラノールはエーリカの温もりが離れた事に気づかない。 朝日がラノールを照らし、ドアが開く音に振り向けば。 「……あ、あのね」 遠慮がちにエーリカが差し出す包み。 ラノールの瞳と同じ色のリボンに、ハートの形をしたフォンダン・ショコラ。 「おぉ!」 寝ぼけ眼もすっかりと覚めて、ラノールの胸に広がるのは少女からの『あい』だ。 その甘さに込められた想いは『とろけるようなあいを』。 照れ屋な少女は彼の薬指に嵌まる光に小さく触れた。 「ふふ、ありがとう、エーリカ」 少女の耳は熱に染まり。 青年は愛しき人の柔らかい頬に手を伸ばして引き寄せる。 ちょっぴり意地悪な獣の瞳をしたラノールの温もり。 しっとりと蕩けるチョコレイトの味は。 彼女の唇にあって。 酷く甘く。 オペラ・モーブに頬は染まり。 アニーの手には、丁寧に作り上げられたチョコがある。 「手作りのチョコなんて渡したら零くんビックリするかなぁ」 まだ、ほんのり冷たい風が少女の髪を浚った。 好きと伝えれば、何と応えるだろう。 いつもの照れたような顔で喜んでくれるだろうか。 心は一歩踏み出す毎に高鳴っていく。 けれど、残酷な神様は確かに居て。 彼の隣に立つ知らない女の子。 手渡されるチョコ。 それを見た瞬間、心臓が跳ねた。 喉元を鷲づかみにされたような感覚に涙が溢れる。 彼が振り向く。 だって、どんな顔をして会えばいいのか分からない。 嬉しそうにチョコを受け取る彼の笑顔に向き合えない。 走り去ったアニーの落としたチョコはガラスの靴。 見つけ出すまで想い残る煌めきの涙。 零は女の子に礼をして視線を上げる。 アニーからのチョコを、こんな形で受け取るわけにはいかない。 だから、待っていてほしい。 必ず見つけ出すから。 レイチェルを自身の研究所に招き入れたシグは、恋人の傷にこっそりと苦笑いを浮かべる。 料理を振る舞いレイチェルの挙動を観察するシグ。 金銀妖眼の麗しき吸血鬼は、そわそわと落ち着かない様子でソファに座っていた。 「どうしたのかね?」 「な、何でも、ない……」 足下に置かれた鞄に視線を落とした彼女の頬は赤く染まり。 いよいよもって、愛らしさが湧き上がる。 くつくつと笑い出すシグにレイチェルは眉を吊り上げて頬を膨らませた。 「と言うか! 絶対に分かっててやってるだろ、シグ!」 「勿論だとも」 恋人を逃がさない様にソファへ手を付いたシグ。 「……チョコ、作ってきた」 観念したレイチェルから差し出される包み。 箱の中身は不格好な生チョコが並んでいる。 シグは彼女の耳元で感謝を囁く。 「ありがとう。 嬉しいさ」 耳朶から伝わる吐息にレイチェルの胸は高鳴って。 今日はグラオ・クローネだから。 少しばかりの期待を胸にヨハンは待ち合わせのルミネル広場に向かう。 視線を上げれば、プラチナブロンドの髪が風に揺れていた。 少し寒そうに身を震わす少女の姿。 「ぼ、ぼく遅刻してませんよね! あわわわミーちゃんごめんなさ~~い!!」 「ヨハンくん!」 駆け寄ってくるミーティアは鼻を赤くしている。 結構な時間この場所で風に吹かれていたに違いない。 「急に呼び出してごめんなさい。 それで……」 差し出されたチョコレイト。 ライトブルーのリボンはヨハンの色彩に似せてある。 「あの……今日、お世話になってる人にチョコを渡す日だから」 チョコを受け取って、ヨハンは頬を染める。 「あ、あー……! ともだち! 友チョコですね!」 「そう、これは友チョコ……っ!」 包みを開けてヨハンがパクリと頬張る。 「……んむ、これは手作りです? ふふ、美味しいです」 「よかった」 自分が作ったチョコを頬張るヨハンに。 ミーティアの体温が灯り。 「よっ、ラビ。 元気か?」 散歩の街角で、ウィリアムはラビに手を上げた。 灰王冠の日。 誰かに贈り物をしたのかと青年が問えば、少女は小さく首を振る。 「ウィリアムさんは?」 「俺は……考えてなかったな」 目を細めて空を見上げるウィリアムはポケットから「ほら」と小さな包みを取り出した。 「暇つぶしに作ったんだ。 自分用……」 折角だからやると微笑めば、ラビは嬉しそうに笑う。 「まあ、今日会った縁と……そこそこ話す仲だし、ってことで」 ビターチョコレイト。 甘くない灰王冠。 ラビの好みはどうだろうと、ウィリアムは少女の顔を覗き込んだ。 ちらつく雪が景色を彩る。 蛍と珠緒はお洒落なカフェで人心地。 暖かいコーヒーから湯気が立ち、チョコの甘い香りが二人を包んだ。 灰王冠の日は特別な時間。 「その……今日を一緒に過ごしてくれて、ありがとう」 夢にまで見たひととき。 愛する人と二人で過ごすグラオ・クローネ。 蛍は瞳を潤ませて珠緒を見つめる。 「ふふ、それでは、夢が叶ったお祝いをしましょうね」 広げられたチョコを一粒。 蛍の唇へ。 「えっ」 それの意味を理解して蛍の頬が赤く染まる。 「あ、あーん」 窓ガラスに写る自分たちの姿に照れる蛍。 「お味はいかがですか?」 珠緒の言葉に今まで食べたどんなチョコよりも甘く美味しいのだと少女は微笑んだ。 だって、愛しい人と時間を共にしているのだから。 「本当よ?」 「なんと、そんなにも……さすがに盛り過ぎでは?」 コロコロと笑う珠緒の口元にチョコが差し出される。 そんなに言うなら試してみてと蛍の瞳が語る。 「お口を開けて……あーん」 珠緒は微笑みながら愛しき人のチョコを頬張った。 今年は棒のついたロリポップチョコ。 型の中に可愛い羊の顔を描くため。 少しずつチョコを重ねる。 (あっ、これは……っ) 謎の生き物になったチョコはつまみ食い。 少しずつ上手くなって。 喜んで貰えるといいなと、優しい想いで紡いでいく。 ありがとうを伝えるために。 二人きりを期待した灰王冠のチョコケーキ作り。 けれど、イーリンは洋菓子店の料理教室を予約していて。 ウィズィは少しお気に召さない。 失敗しても構わないのにと指先で相手の肘をつつく。 お揃いのエプロンに身を包み。 半分このデコレーション。 ポニテ姿のイーリンはウィズィの前だと緊張してしまうようで。 「……ちょっと、真ん中はみ出てるわよ」 「なーに、イーリンだって超はみ出てるじゃん!」 ぐるぐると不器用に引かれたクリームは領域を侵犯していて。 「しょ、しょうがないじゃない上手く絞れなかったんだから……!」 「強引なんだから、もうっ」 からかう言葉と反応の応酬。 小さくは無い声でじゃれ合う二人に店員も微笑ましく見守っている。 あたたかな空気に。 二人きりじゃなくても。 こういうのも悪くないとウィズィは思った。 出来上がったチョコケーキに満足気に表情を緩めるイーリン。 「た、食べる時は帰ってから二人でよ」 そっぽを向いた恋人に寄り添って、甘い時間を過ごすのも楽しみだと囁いた。 カドー・デュ・ソレイユのキッチンに佇む二人。 クロバの隣に立つシフォリィは苛烈に闘志を燃やしていた。 味覚の無いクロバの作るチョコの方が自分で作るよりも美味しいだなんて。 シフォリィだって料理の腕前はそれなりであるはずなのに。 恋人に贈るものは愛を込めてさえいればいいなんて。 そういう問題ではないのだ。 贈るのであればより美味しいものを。 例えばお肉の一番美味しい部分をあげるような。 そんな。 「でも、いくらやっても超えられないんです! いったいどんな手品なんですか!」 「んー。 妹が喜んで食べてくれたからついつい研究に熱が入ったというか……」 クロバ自身も甘い物は好きだったから。 好きな人の為にどこまで頑張れたか。 ただ、それだけのこと。 青年は手にしたフルーツを慣れた手つきで剥いていく。 今の季節のカバーはチョコレイト色。 お揃いのマグカップに入ったホットチョコはポテトの手作り。 リゲルの舌に広がるのは甘さを控えたビター。 彼の好みに合わせたものだ。 窓の外は雪がちらついている。 けれど、リゲルの掛けてくれた毛布があれば寒さなんて感じない。 触れあった部分から相手の温もりが伝わって。 幸せだと胸が満たされる。 見上げた視線の先。 シリウス・ブルーの色合いに自分の姿が映り込む。 「綺麗な瞳だね」 なんて真面目な顔していうものだから。 照れ隠しにぺしぺしと胸を叩いた。 赤くなったポテトの頬。 ミルクティー色の髪を撫でる。 何気ない時間。 幸せの詰まったあたたかさ。 リゲルが天義で暮らしていた頃には感じたことの無かった、ぬくもり。 それは腕の中の彼女が居るから。 「君とめぐる世界は、暖かくて、色彩に満ちていそうだ」 色々な世界の四季を。 共に感じたい。 「あぁ。 抱きしめた温もりと唇を重ね。 チョコレートリキュールを手にルーキスはカクテルを作り上げる。 「たまにはこういう変わり種も如何?」 「おー?珍しい、チョコ系のお酒かー……」 テーブルの上にはジェントルマンズショコラとチョコレートマティーニ。 甘いチョコレートリキュールの中にほろ苦さが織り込まれた大人の味わい。 ルナールはショットグラスを傾ける。 「こういうのも悪くないよな、俺は甘味も酒も好きだし丁度いい」 赤金の瞳を細めて微笑む青年。 前回はルナールが用意したケーキを貰ったから。 今年はルーキスが振る舞う番だ。 青年のおかわりの声に。 ルーキスも微笑む。 「おにーさんも気に入った? 飲みすぎて潰れないようにね」 「うむ、流石ルーキスの手製。 美味いし気に入ったー」 次々と舌を擽るチョコレートリキュール。 ルナールの肩にそっと頭を預けるルーキス。 指先は彼の手に絡み。 「今年もよろしくね」 彼女の少し赤くなった頬。 握り返す掌はしっとりとしていて。 今年だけなんて言わずに。 来年も。 この先だって。 一緒に居たいと願うのだ。 シラスは目の前に差し出されたケーキに心高鳴る。 だって、今日は灰王冠の日。 少しぐらい甘えたって許されるだろうと。 「えっ、食べさせて欲しい……?」 アレクシアの蒼穹の瞳が瞬き。 眉を下げて破顔する。 「……うーん、しょうがないなあ、こんな日だしね!」 食べやすい大きさにケーキを掬ってシラスの口元に差し出す。 緊張で指先が震えるけど、目を瞑った彼には見えていない。 「はい、どうぞ」 アレクシアの声と共にチョコの香りととびきりの甘さが口の中に広がる。 「どうかな? 美味しいかな?」 恥ずかしさを紛らわすようにこくこくと頷くシラス。 「ねね、もう1回! 緊張し過ぎて味がっ!」 こんな嘘だってバレバレなのに。 嬉しくて。 顔がにやけてしまう。 「そういえば、去年も一緒にケーキ食べたよね」 思い返し、飲み下した気持ちを噛みしめる。 割り切れない想い。 幻想種と人間種の命の長さ。 胸が締め付けられる。 シラスは堪えきれない心地でアレクシアの手を握った。 頑張って。 また、笑って。 弥恵のしなやかな身体が道行く人を魅了する。 白のレオタードに煌めくドレス。 紡がれる歌は大切な人の元へ駆ける勇気をくれる魔法。 祝福の舞は落ちる涙を掬い上げた。 その涙はいつか糧となり、思い出となる日が来る。 だから、大丈夫だと背中を押した。 華やかな曲と共に流れる弥恵の流線。 艶やかな黒髪が陽光にキラキラときらめいて。 雪の如く軽やかな少女が金の髪を揺らす。 左目を隠した冬の娘。 可愛い可愛い愛し子。 お裾分けだと手にした包みを差し出されれば、ほんのり苦く笑ってしまう。 期待した訳では無い。 幼子の愛情を一身に受けたいと駄々を捏ねる程、人間を止めた心算もない。 「おじいさんにも、おばあさんにも、きちんと同じものをお渡ししていますよ」 鈴の様な声で小首を傾げる少女。 少女の心の内。 込めた想いは未だ、形容し難く。 言葉も曖昧で。 けれど、不思議なことに。 此処に足が赴いてしまったのだから。 胸を擽るこれは。 悪い物ではないのだと感じる。 「今日は……」 柄にも無くへなちょこさんもキッチンに立ってみた。 成形に失敗したそれを。 ホットチョコに溶かして。 中身が何だったかなんて詮索しない方が良いのだろう。 「どんな形であれ」 気持ちを貰えたのなら。 空っぽだった少女には過ぎたるものだと儚く紡ぐ。 「読んでいくかい」 誘う手に招かれる指先。 グラオ・クローネの話は酷く冬の少女を彷彿とさせる。 君にとっての大樹は何処にいるのだろう。 これは、ヘーゼルとアッシュの灰王冠の物語。 円い窓の外は蒼穹が広がり、雪がちらつく。 視線を相手に向ければ濃い疲れと首の痣。 その理由を聞くことは出来ないけれど。 「……ま、ひょっとしたら趣味じゃねぇかもしれんが」 十夜から手渡されるオルゴール。 和の意匠。 三日月が彫ってあり。 奏でる音色は寂し気で儚い。 伏せられる睫毛に言葉が乗った。 「人にもの渡す時は……そないな言い方したら損やの」 こんなに綺麗な音色を趣味じゃないと渡すなんて。 十夜らしいと蜻蛉は瞳を上げる。 「……おおきに。 今度はうちの番」 言われるまま腕を差し出せば、陽光に蒼色が光った。 三日月の石がついた水晶の数珠。 三日月がいつも貴方を照らしてくれますように。 蜻蛉がぽんぽんと膝を叩けば。 いつかの勝負を思い出す。 細い指先触れて。 約束を交す。 首の痣を指して笑う。 絶対に勝つと言ってくれない。 臆病な十夜に。 何も言わず、瞳を閉じて頷く蜻蛉。 手首に嵌めた数珠が小さく音を立てた。 見え透いた強がりに。 「おじさま! チョコ買いに行ったら、チョコに合うお酒もらったの! 一緒に飲も?」 少女の見た目はいま28歳になっている。 「ふむ……少し待つが良い」 グレイシアはチョコと酒を受け取りキッチンへ。 こっそりと酒は戸棚にしまい込み。 わくわくしながら瞳を輝かせるルアナをみながらホットチョコを手早く作る。 「わあ! ホットチョコ! いただきまー……。 さっきのお酒は?」 流石に騙されなかったかとグレイシアは肩を落とす。 「お酒を飲むのは、ちゃんと成長してからだ」 「どっからどう見ても今のわたし大人でしょ! せめて一滴!」 見た目が二十歳を超えていようとも中身はまだ子供。 飲酒による影響がどう出るか分かったものではないのだから。 だから。 きちんと大人になった暁には共に杯を傾けよう。 「ほんとう? ……それまでちゃんと一緒にいてね?」 少女が大人になるまで。 「……あぁ、勿論だ」 勇者が大人になる時。 魔王は傍にいるのだろうか。 思い馳せ。 大切な人と過ごせる時間は。 如何だったでしょうか。 甘いひとときを彩れていたら嬉しいです。 ご参加ありがとうございました。

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