おば みつ pixiv。 #おばみつ #ネタバレ注意 きみに出会うまで僕は

【鬼滅の刃 考察】鬼滅の刃の恋愛事情について【きめつのやいば ネタバレ】炭カナ・狛恋・おばみつ・●●カナ etc

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おしながき• 恋愛 鬼滅の刃の恋愛要素。 そういう漫画ではないと言ってしまえばそこまでなのですが、あると面白い組み合わせもありますよね。 この中から、私が気になったモノだけピックアップしています。 中には実弥と禰豆子でさねねずや、伊之助と禰豆子でいのねずなど、面白い組み合わせも掲載されていました。 これは二次創作の要素も含まれているようなので、そこには今回触れていません。 あくまでも、鬼滅の刃本編の内容から考えていくものとなります。 いくつかの経緯を経てカナヲにとって炭治郎は、特別な存在になっていきました。 コミックス7巻では胡蝶カナエが「カナヲにも好きな人ができたら変わる」と発言しています。 そして、そのセリフが書かれたコマには炭治郎の姿が。 これが示すことは「ゆくゆくカナヲは炭治郎の事を好きになるのであろう」という事です。 今の状態はというと、LIKEからLOVEの間といったところでしょうか。 カナヲにとって炭治郎への気持ちは、生まれて初めての気持ちだと思います。 なので、それが恋だという事にすら、気付いていない可能性があります。 一方の炭治郎はどうかというと、まだカナヲに対して意識しているという事はないでしょう。 炭治郎は誰にだって誠実で、優しい男です。 そこに誰かを特別愛する気持ちが芽生えるとしたら、全ての戦いが終わり、禰豆子が人間に戻った後の事になるのではないでしょうか。 ぎゆしの ここに恋愛要素はないように思えます。 でも、ここだけはお似合いだったなぁと思っています。 年齢も柱になった時期も義勇の方が先で、しのぶよりは先輩です。 しかしながら、しのぶは義勇を「天然ドジっ子」だと思っていました。 この二人は、柱として任務を共にこなしている時期がありました。 そこでは仲良くご飯を食べている姿も。 生きてさえいれば…。 平和な時代であれば…。 二人が今後結ばれる事もあったかもしれません。 意味深柱絵が現実になってしまい義勇が倒れるとするならば、二人は天国で…。 それはちょっと複雑ですね。 狛恋 これは「はくこゆ」でいいのでしょうか? 猗窩座の人間時代の名前「狛治」と、恋雪ちゃんの組み合わせです。 猗窩座の回想は何度見てもいいですよね。 病気がちな女の子って鉄板です。 この二人は悲しい別れ方をしてしまったけど、今は地獄で仲良くしてるのかな…? 狛治は確実に地獄行きだろうから、恋雪ちゃんも一緒に地獄に行くのでしょう。 累の親と同じように。 コミックス18巻ではやっとこの二人が見られるので、12月の発売が楽しみです。 さねカナ 個人的にかなり好きな組み合わせです。 カナエに関しては、ぎゆナエ・煉カナ(炎花)・ひめカナと、色々なカップリングが掲載されていました。 というのも、実弥の柱入りの際に、この人達が集合していたからなのでしょう。 この人達のいずれかの組み合わせが、当時あったのではないかと。 その中でも特に私が好きなのは「さねカナ」の組み合わせです。 それは何故か。 実弥がお館様に食ってかかるシーンで、そっと実弥の腕をつかむカナエがいたからです。 そして、優しく実弥を諭すカナエ。 こちらもしのぶと同様生きていれば…。 悲しい。 おばみつ 最後はこのカップリング。 もうこれは、正式にカップリングと呼んでもいいのではないでしょうか。 間違いないのは、小芭内は蜜璃にべた惚れだという事です。 公式でも小芭内は、蜜璃に一目惚れしたと公表されています。 そして、蜜璃の中でも小芭内は、少し特別なようです。 この二人に関しては「あとはタイミングだけ」といったところでしょう。 私が今回恋愛事情について考える事になったのも、この二人の行く末を案じてのものでした。 今まさに、おばみつ対鳴女の決戦が始まろうとしています。 無限城に入ってから二人は行動を共にしており、二人の距離はグッと縮まっていると思います。 ここから鳴女と無惨さえ倒してしまえれば、あとはゴールインを待つのみとなるでしょう。 しかし、ここでも意味深柱絵が立ちふさがります。 意味深柱絵では、小芭内も蜜璃も死亡してしまうという示唆が出ています。 どちらかが残されるよりはいいものの、死亡してしまうのはやはり悲しい。 できればこの世で二人、結ばれる事を願いたいものです。 でも、ワニ先生は甘くない。 ここは物語を盛り上げるために、綺麗な恋愛感情が描かれる可能性もありますよね。 狛治と恋雪のように。 死ぬと分かっていながら、結ばれる二人。 そんな展開が想像できてしまいます。 まとめ的なもの もしも、カナヲとおばみつが亡くなるような事があれば、私のお気に入りの恋愛事情は全滅です。 全て悲しい末路となってしまいます。 それだけは何とか防いでほしい。 小芭内の覚醒と蜜璃のギャグ補正で、何とか乗り切ってほしい。 カナヲはもう戦わなくてもいいのではないでしょうか。 ワニ先生、頼みます。

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陽射しはずいぶんとあたたかく、冬の厳しさはほとんどかんじられない。 伊黒がお土産にと持ってきてくれた、おだんごとわらび餅とおはぎを縁側でたべたって、ぽかぽかしてぬくいなぁとおもえるほどだ。 たしか、小春日和と言うのだったとおもう。 でも春がついているから、ほんとうは春につかうことばだったかもしれない。 でも春なのに春につかうわけじゃないときいたことがあるような気もして、混乱して、おだんごをまた一本たべているあいだにどうでもよくなった。 「あ」 「あら、どうしたの伊黒さん?」 あたたかなお茶が入った湯のみを握りしめていた伊黒が、袂をあさる。 蜜璃は、きょうはずいぶんぬくいなぁとかんじていたが、伊黒はそうでもないらしく、いつもどおりたべものには手をつけず、暖をとるようにじっと、口をつけるわけでもない湯のみを握りしめて、蜜璃のおなかにつぎつぎと菓子が消えていくのをながめていた。 伊黒が袂から出したのはちいさなつつみだった。 ひらくよううながされて、そっとつつみをあける。 「わぁ……」 椿と雪うさぎのおかしがひとつずつ。 冬らしくて、かわいらしい。 蜜璃がみとれているあいだに伊黒が懐紙を折っていたので、おそるおそるゆびでつまんで、そこにしずかにのせた。 「伊黒さん、これ……あの、わたしに?」 「ああ。 上生菓子を売っている店を見かけてな。 量を食べて腹を満たすというよりは、見て楽しむようなものだから二つしか買わなかった。 可愛らしい甘露寺にあげるものだから可愛らしいものがいいとおもったんだが、どうだろうか?」 「かわ……っ!?まっまぁ伊黒さんったら!」 カッと頬が熱くなって、おだんごに二本いっぺんにかぶりついてしまう。 くちのなかがもちもちで満ちて、もちもちずっと噛んでいたらだんだんと落ちついてきた。 蜜璃は、ふぅ、と胸をなでおろす。 「おかし、すごく、すごくかわいいです。 たべてしまうのがもったいないわ……」 おだんごをまた一本くちにはこびながら、蜜璃は椿と雪うさぎの上生菓子をためつすがめつながめる。 「……ねぇ伊黒さん」 「ん?なんだ」 「あの、もし、よかったら、だって、こんなにかわいいおかしなんですもの、わたしひとりでいただいてしまうのは忍びないし、あの、い、伊黒さん、も、はんぶん……?」 「ああ……いや、俺はいい。 甘露寺がおいしくたべてくれれば満足だ」 「それは、包帯を取りたくないからなの?」 ずっと胸のなかでふわふわとただよっていた疑問が、くちからつるんとすべりでた。 失言にあわててくちをおさえるがもう遅い。 上塗りするかのように、いやちがうの、ととつづけるがなにもちがわない。 「……ああ」 ひゅっと心臓につめたい風が吹いた。 「あまり、人前で取りたいものではない。 ただ、包帯も取らず、食事もしないとなれば、いつか不審におもわれるだろうとはおもっていた。 俺はあまり腹が減らないから、食べなくても平気なのは嘘ではないが。 ……気になるか?」 蜜璃はなんとこたえればいいかわからず、ぱちぱちと目をしばたかせる。 伊黒はまた湯のみを握りしめていて、蜜璃はそのお茶が冷えていないかしらと気になった。 伊黒はいつもと変わらない表情のままだ。 「わたし……わたし、伊黒さんの包帯の下が気にならないと言ったら、それは……嘘になるわ。 だって伊黒さんのことならなんだって知りたいとおもうし、わたしが知らない伊黒さんがそこに隠れているとわかってるのだから、興味が無いほうが、わたしは失礼かなとおもっちゃうわ。 でもわたしは、伊黒さんのことをもっと知りたいから、おくちの包帯が気になるから、あの、伊黒さんがみせたくなければそれはそのままでいいのよ」 喉がからからに乾いている。 じぶんの湯のみを手にとってひといきですべてのみほし、蜜璃は残りの言葉をつむぐ。 「ただ、こんなかわいらしいおかしをひとりじめしてしまうのは、すごくもったいないから、やっぱりおかしははんぶんこしましょう。 ふたりではんぶんずつ持ち帰って、そうねえ、伊黒さんは夕方にはおうちに帰りつけるかしら?十六時になったときに同時にたべたら、はんぶんこになるんじゃないかとおもったんだけど、ど、どう?」 すっかりしゃべり終えてしまってから、わけがわからない提案をしてしまったことに気づき、恥ずかしくなって、急に、どっどっ、と心臓が鳴る。 よこにすわる伊黒のかおをそっとのぞいた。 伊黒は目をぱちくりとさせていて、蜜璃ははたと豆鉄砲という単語が浮かんだが、そのさきはおもいだせない。 「あの……伊黒さん?あっ!こんなかわいいおかし割ってしまったらさらにもったいないわね!?あっ、えーと、じゃあ……」 「あ、いや、そうではない。 はんぶん……いや……」 まんまるだった伊黒の目が、ほそくゆるんだ。 ああ、こんなに、やさしい目ができるひと。 「ありがとう」 ぶわりと胸に吹いた風は、あたたかな春の突風。 きゅんとしているのになぜか泣きたくなる理由を伊黒にたずねたかったのに、天丼を三十八杯たべたとき以上の満腹感が胸におしよせて声が出ない。 蜜璃は、ただ、やわらかにやさしくひかる伊黒の瞳をみつめていた。

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前作を読んでいただきありがとうございます。 『君のいる未来は〜』の2人は小さい頃に出会っていたけど、小芭内には記憶がないのはなぜか、というのを充分に書いてなかったので補足のような話しです。 小芭内5歳〜、蜜璃3歳〜初めて出会った時からプロポーズまでの話し 小芭内が生まれ変わる話し メガ盛りメニューが生まれたきっかけの話し 転生って血縁や環境、時代によっても左右されると思うので、完全な同一人物ではないと考えています。 小芭内さんも『伊黒さん』ではないですしね。 この話しの中では、『甘露寺』は蜜璃ちゃんの下の兄弟の血筋が繋がっている、というイメージで書いています。 でも何かが違っててもまた巡り合えて二人でいる姿が見れたので最終話満足してます。 むしろおばみつが結ばれているよ、というのを書くためにあの最終話はあったのではないかと思っています。 ブクマ、いいね、ありがとうございます。 励みになります。 素敵な表紙をお借りしました。 甘露寺蜜璃は食べることが大好きだ。 元々大きな庄屋を営んでいた甘露寺家では今でも米作りが主な収入源である。 他にも広大な畑を持つ甘露寺家では色々な種類の野菜を作っている。 5人兄弟の一番上、長女として生まれた蜜璃は小さな頃から力持ちであり、近辺に住む親戚の子供達の中でも一番の働き頭だった。 10キロも20キロもある収穫した野菜のコンテナを軽々と持ち上げる蜜璃に大人達は感嘆の声しか出ない。 「蜜璃の力は神さまが授けてくださったんだろうねぇ、あの子が跡を継いでくれると何も心配ないがねー」 「本当に、しかしお嫁さんに行くんじゃないかね?」 力持ちであるが故に沢山食べる。 女の子の食べる量とは思えないくらいの食事をとる蜜璃に、両親は好きなものを好きなだけ食べさせてくれた。 『沢山食べていいんだよ』 『好きなだけ食べてね』 そう言ってくれる両親の下で蜜璃はすくすくと育った。 蜜璃が『彼』と出会ったのは3歳の春先だった。 父の友人で毎年田植えや稲刈りの手伝いに訪れる家の一人息子。 小芭内を初めて見た瞬間、蜜璃の世界は一変した。 濡羽色の艶やかな黒髪は肩まで伸びて、緩く後ろで纏めている。 蜜璃よりやや背が高く、華奢な身体つき。 日差しに当たったことがないのではないかと思うくらいに白い肌。 前髪から覗く瞳は左右で色が違い、右はキラキラとした蜂蜜のような色、左は青く深い海のような色。 こんなにきれいな男の子を見るのは初めてだった。 「お姫さまみたい!」 そう言った蜜璃の言葉に小芭内は白い頬を染めた。 通い始めた保育園の男の子達は蜜璃の珍しい髪色や沢山食べることも力持ちなことも、バカにしたり、ひっぱったり、いじわるばかりするのに、蜜璃よりも二つ年上だと言った小芭内は『とてもきれいな髪だね』とまず最初に褒めてくれた! 『桜の花みたいだ』『力持ちなんだね、羨ましいなあ』『ごはんおいしそうに食べるのを見てたら僕も食べたくなってきたよ』 蜜璃がいっつも人に指摘されてへこむこととは全く逆のことばかりを言う。 むしろ褒めてくれる! 蜜璃にとってはとても嬉しい出来事だった。 両親や親類以外にありのままの蜜璃を受け入れてくれたのは小芭内が初めてだった。 身体の弱い小芭内は畑仕事の手伝いはできなかったが、母達を手伝い、大きな鍋いっぱいの豚汁や小さな手でおにぎりを作ってくれた。 小芭内がお出汁をとってくれたお味噌汁は、今まで食べたごはんの中で一番おいしいものだった。 2泊3日の田植えの手伝いはすぐに終わり、小芭内が帰ると知り、蜜璃はわんわんと声を上げて泣いた。 『お兄ちゃんと一緒がいい』 『離れたくない』 と泣く蜜璃の涙を優しく拭うと小芭内は蜜璃が一等好きな笑顔で笑った。 『また稲刈りの頃に、必ず来るからね』 その言葉だけを頼りに蜜璃は毎日を過ごした。 幼い子供にとっての半年後は2年にも3年にも長く感じたが、秋を迎え、小芭内が訪れた時はうれしくて、うれしくて小さな胸をきゅんきゅんと高鳴らせ小芭内へ抱きついた。 小芭内は病気がちで身体が弱いと聞いた時蜜璃は、ちょっと悲しくなった。 でも蜜璃が力持ちで元気でいればいい。 小芭内にできないことは蜜璃ができればいいと早くも互いを支え合う生き方を模索していた。 稲刈りの合間に蜜璃はいつも遊びに行く小川へ小芭内を連れて遊びに行った。 丸い石を探したり、色づく葉を集めたり、小芭内の側にいられれば何をしても楽しい。 河原で滑った蜜璃を助けようとして小芭内は滑って、一緒に川に落ちた。 浅瀬で尻もちをついたお尻と手が濡れた程度だったが、この出来事は蜜璃にとって衝撃を与えた。 同じ組の女の子の中でも蜜璃は一番背が高く、勿論力持ちなので、他の女の子がいじわるな男の子に泣かされたり揶揄われている時には真っ先に庇い、叩かれても立ち向かう。 女の子にとっては頼り甲斐のあるお友達なのだ。 いっつも誰かを守る立場にいる蜜璃を守ってくれた人は、小芭内が初めてだった。 華奢でも、身体が弱くても関係なく小芭内は男の子で蜜璃を守ってくれる。 きゅーーーうっと苦しくなる胸に蜜璃は手を当てた。 「ごめんね、助けてあげられなくて、濡れちゃったね。 早く帰ろう」 そう言って手を引いてくれる小芭内は蜜璃のたった1人の王子さまだと思った。 「みつり、お兄ちゃんと結婚する!」 夕食時、突然の宣言に大人達は笑って受け止めた。 母親達2人は盛り上がり、婚約させよう、16と18になったらすぐに籍を入れさせて…少女マンガみたい!!と勝手に盛り上がっている。 父親達はそれを見ながら苦笑し、好きにしていいよと言う。 1人だけ小芭内は戸惑ったように目を彷徨わせていた。 次の年もまた次の年も小芭内は田植えと稲刈りに来たが、蜜璃の5歳の秋が最後の年となった。 日が暮れて、手を繋いで家へと戻る道 稲穂の海を見ながら小芭内はぽつりと言った。 「…また君から言わせてしまって俺は不甲斐ないな」 「お兄ちゃんどうしたの?」 「…甘露寺、俺はまだ子供で君と結婚できる年には程遠い。 だけどいつか、必ず君を迎えに来る。 その時は俺のお嫁さんになってほしい。 君があの頃と変わらず、今でも君が好きだ」 「…お兄ちゃん?」 急に話し出した小芭内に戸惑う。 いつもは『蜜璃ちゃん』と呼んでくれるはずのお兄ちゃんがなぜ『甘露寺』と呼ぶのか、小芭内の言っている言葉の意味がよく理解できない部分があった。 けれども蜜璃の内に響く言葉があった。 『君が好きだ』 その言葉に蜜璃の胸は温かくなる。 「わたしもねーお兄ちゃんが大好き!!」 優しく細まる蜂蜜と海の色の瞳を蜜璃はずっと、ずっと忘れなかった。 次の年から小芭内は田植えにも稲刈りにも来れなくなった。 『まるで憑物が落ちたみたいに』元気になった と小芭内の母が話していた。 病気をしなくなり、小学校へ通っていることを聞いた。 祖父が元気なうちに店のことを学びたいと言い、店を休まず手伝っていることを聞いた。 小芭内の母が見せてくれる写真を恋しく見つめながら、蜜璃はいつか迎えにきてくれるその日まで、小芭内に相応しいお嫁さんになる努力をした。 高校は小芭内の家の近くの女子校へ進みたいと言ったら、両親は反対することなく許可した。 かなり偏差値の高い学校だったが、蜜璃は努力して合格を掴んだ。 寮に入るという蜜璃に、小芭内の母が空いた部屋に住むようすすめてくれた。 「えー本当にいいのー」 「もう、あたし達の仲じゃない、これで蜜璃ちゃんがいつ家にお嫁さんにきても大丈夫ね!」 「やだ、もう孫の顔が見れるなんて!」 相変わらずの母親達の会話に父親達は苦笑しかない。 春がくる!! そうしたら大好きな小芭内と暮らせる! 待ちきれずに飛び出してしまうけれど 期待を胸に蜜璃は荷物をまとめた。 春がきた 蜜璃と同じ色の桜の蕾が柔らかく綻びはじめ、陽射しも暖かい。 「俺は本当に不甲斐ない男だ。 プロポーズしたことを忘れているなんて最低の男だ。 だけど君はそんな男のことを忘れずにいてくれた。 君にもう一度出会えて、あの日俺は君に一目惚れしたんだ。 お嫁さんになりたいと言ってくれて嬉しかった。 やっと俺から言える。 あの日から、いや幼い頃初めて会った時からずっと君が好きだった。 俺のお嫁さんになってほしい」 高校卒業の日、式が終わり校門を出てきた蜜璃を捕まえ、指輪を差し出した小芭内は二度目のプロポーズをした。 「はい!」 秋の柔らかな夕焼けの中で微笑んだのと同じ笑みで小芭内が笑う。 その腕の中へ蜜璃は飛び込んだ。 プロポーズはしたものの、小芭内は父の友人の和食料理の店に修行のため就職しており、蜜璃が大学を卒業するまでは待つよう両親に言われ婚約止まりとなった。 二人が正式な式を挙げるのはもう少し先の話し。 [newpage] 『ねえ、小芭内、これ食べてもいい?』 白い男の子が隣りに立っている。 『白い』と表現するのは、その男の子が髪から肌、纏う着物まで全て白いからだ。 ただ両の目だけが赤い。 手を伸ばした小芭内の目には黒と白の縞模様の袖が見える。 こんな服持っていたか? 辺りは暗闇に包まれており、白い男の子と自分の姿だけがほの明るく浮かび上がっている。 不思議と怖くはなかった。 『食べる?』 何を食べようとしているのかはわからないが、何か小芭内自身に関わるものだと思った。 『もういらないものだよ。 なのに小芭内に持たせるなんて神さまは意地悪だね』 『なんのことだ?鏑丸?』 白い男の子へと話しかけていた。 もういらない。 君は君が望んだきれいなものに変わったんだ。 だからもう大丈夫』 何を言っているのかさっぱりわからない。 混乱する小芭内へ、白い男の子の指差す方向には淡い桃色の光りが見える。 『大丈夫、忘れてしまっても君はちゃんと君の願いを叶えるよ。 もう巡り合えているから』 白い男の子がそっと両の手を掬いあげる。 急に胸の奥が空っぽになったような不安が押し寄せる。 『僕はこれからもずっと一緒だよ。 だから心配しないで、ずっと小芭内のしあわせを願っているからね』 白い男の子の手のひらが口もとへと運ばれる。 白い喉が嚥下する様が見えた。 そうして桜の花びらに包まれるように白い男の子は消えた。 「小芭内!小芭内!」 母の声がする 目を開けると涙を堪えた母の目と合う。 「…お母さん」 「小芭内、もう大丈夫よ、熱が下がったから先生も大丈夫だって、よかった」 ぽろぽろと涙を溢す母と見慣れた病室の天井を見て、ここが小児科の病棟で、ベッドの上だと気がつく。 また入院していたのか。 今までにも意識を失い知らぬ間に入院していたことは何度もあり慣れていた。 むくり、と起き上がり小芭内は言った。 「お腹空いた」 「えっ!?」 今まで一度も聞いたことのない言葉に母も側にいた看護師も驚く。 「よかったわ、元気になったのね。 夕食は重湯から出しましょうね」 それから小芭内は『憑物が落ちたようだ』と言われるくらいの変化を見せ、丈夫になり、今まで一度も出来なかった運動ができるようになり、体力が付き背が伸びた。 白い男の子のことを思い出すことはなかった。 [newpage] 小芭内は蜜璃が食べるのを見るのが好きだ。 「小芭内さん、これおいしいわ!!」 鳥のササミにチーズを挟みフライにしたものを蜜璃はぱくぱくと頬張る。 おいしい、おいしいと箸は止まらない。 蜜璃が小芭内の家から高校へ通うようになり半年が過ぎた。 連休の間店の手伝いをするとエプロンをつけた蜜璃は、例えようもなく可愛い。 隣で皿を洗う姿は新婚さんのようではないか? 常連客の桑島の爺さんが看板娘ができた、とにまにましている。 助平な目で見るな、と包丁を投げつけてやりたかったが、目上の人は大切にしましょうと教わってきた礼儀正しい小芭内はまな板の上のキャベツを見たこともないほど細い千切りにすることで耐えた。 賄いの親子丼5人前を平らげたあと、それでも足りないお腹をさする蜜璃に試作と作ったフライを食べさせる。 豚肉のミルフィーユカツ、豚肉に梅肉と青葉を入れて巻いたもの、ミンチカツ、スコッチエッグ、鮭のフライ、色々作ってみたがどれもおいしいと食べてくれる。 「しあわせ〜」 と頬を染める蜜璃を見ている小芭内のほうがずっとしあわせだ。 「全部一緒に食べれたらいいのに〜」 そう言った蜜璃の言葉を引き継ぐ 「ごはんの上に千切りキャベツを乗せて、フライ盛りだな」 「蜜璃スペシャルでお願いします!!」 ふふふ、と笑い合う。 次の日は同じ材料ではコストがかかるため内容を少し変えて、フライの盛り合わせを出した。 賄いに大きな丼にフライ盛りを作って渡すと蜜璃の目が輝いた。 「ピーマンやニンジンもフライに合うので野菜も使ってみた、食べてみてくれ」 半分に割ったスコッチエッグの黄身がとろりと蕩けだすのを、キラキラした目で見つめ蜜璃は言った。 「小芭内さん、大好き!!」 この賄いを食べるのを見ていた常連客の中に、自分も食べてみたいという人が現れて『蜜璃スペシャル』はメニュー表に上がることになった。 同様に『たっぷりたまごの親子丼』『贅沢ロースカツ丼』『本場に負けないトルコライス』等どれもみたことのないような大きな皿やどんぶりに盛られた、蜜璃の賄いから誕生したメガ盛りのメニューが増えていった。 「ここの店さあ、メガ盛りで有名なんだよね」 「へえーカナタけっこう食べるよなあ〜おいしいの?」 「行ってみる?」 近くの高校の生徒が店へ来た。 注文した料理よりも蜜璃の胸ばかりを目で追う生意気なガキに包丁を投げつけてやった。 目下のものの礼儀作法を正すのは年上としては当然のことだと小芭内は宣った。

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