あいにく 現地 の どなた か が お 取り込み 中 の よう です。 デジカメで撮った動画をパソコンに移す時の質問です

夢谷庵案内

あいにく 現地 の どなた か が お 取り込み 中 の よう です

ホテルをチェックアウトし、バスで近くの道の駅「みなかみ水紀行館」に向かいました。 あいにく雨もぱらつく梅雨空で、そこにあるはずの雄大な山々は雲の中。 とりあえず道の駅にある水産学習館に入ることに。 小さい水族館といったところですが、貸し切り状態だったこともあり、子供たちは楽しんでいました。 こんなトンネルもありました。 子供たちが一番喜んだのは、ドクターフィッシュ。 手を入れると、表面の古い角質を食べるために集まってくるのだそうです。 次男が早速手を入れて、大喜びしていました。 楽しかったようで、かなり長い時間ドクターフィッシュに角質除去してもらっていました。 せっかくなので、道の駅から川沿いの遊歩道へ。 水上は自然の中のアウトドアも観光の目玉にしていて、川下りのラフティングもその一つ。 あいにくのお天気でも、ラフティングを楽しんでいる方々がいました。 元気な子供たちと一緒に、遊歩道を少し歩いてみましたが、お天気がよかったら見えるはずの谷川岳はまったく見えませんでした。 この道の駅には、足湯もありましたが、寒いし小雨も降るし、平日だし、どなたも入っていませんでした。 お昼ご飯は、焼きカレーで有名な「Cafe Restrant 亜詩麻」へ。 アツアツで美味しかったです。 帰りは、電車事故で電車のダイヤがかなり乱れていましたが、出発前に生どら焼きも無事ゲットできました。 普通電車で1時間余の旅でしたが、温泉となにより美味しいものをいろいろと楽しむことができました。 水上温泉での宿泊は、「みなかみホテルジュラク」。 水上駅まで車でお迎えに来ていただき、ホテルに到着。 きれいなロビーで飲み物をいただきながらのチェックイン。 好きな浴衣を選んでから、お部屋へ。 お部屋は、川を眺められる和洋室でしたが、あいにくの梅雨空で残念。 早速、温泉へ。 子供たち3人だけで男子風呂に行くため、部屋のガイドで温泉の入り方や浴衣の着方を勉強してから行きました。 英語で説明してあって、わかりやすかったようです。 久しぶりの日本の温泉は、やっぱり気持ち良かったです。 温泉の後は、待ちに待った夕食です。 宿泊をこのホテルに決めたのは、なんと言っても魅力的な種類豊富のお食事バイキング!お寿司あり、ローストビーフあり、中華もパスタもカレーもあり。 デザートには、ケーキやコールドストーンアイスクリームまでありました。 各々好きなものを好きなだけいただくことに。 夕食の後、ロビーでお餅つきがあるということでしたが、お腹いっぱいで満足した子供たちは「行かない」と、布団でゴロゴロしながら、テレビとゲームに夢中でした。 ちょっと様子を見に行ったときには、お餅つきは終了し、皆さんつきたてのお餅を召し上がっていました。 私もお腹いっぱいでお餅はいただきませんでしたが、平日だというのに夜のお餅つきイベントまであって、ちょっと驚きました。 朝ごはんも、各自好きなものを好きなだけいただきました。 このホテルのベーカリーは人気だそうで、特に食パンが有名なのだとか。 ベーカリーのお持ち帰り用焼き立て食パンは、前夜のうちに完売していました。 お土産に買って帰れないので、食パンをいただきましたが、他にもパンの種類が豊富で、とても美味しかったです。 スムージーやヨーグルトも美味しかったです。 温泉となにより美味しいご飯でみんな大満足でした。 実家がある高崎から電車で1時間余で行ける水上温泉へ1泊2日の旅でした。 あいにくの梅雨空だったので、谷川岳ロープウェー観光などは断念。 雨でも大丈夫な観光地を探し、「たくみの里 ふれあいの家」というところへ行ってみることに。 電車で水上駅手前の後閑駅で下車したところ、「たくみの里」へ行くバスは1時間以上待つことに。 結局、電話でタクシーをお願いして出発。 車は何もないような山道を登っていき、20分ほどでようやく「たくみの里」に到着しました。 すでにお昼近かったので、すぐにそば打ち体験の申し込みをし、早速初めてのそば打ち開始です。 まず、そば粉と小麦粉をよくかき混ぜて、 そこに水を入れ、1つの固まりになるように練りこみます。 きれいな丸い生地になるまで何回も練りこみます。 これが結構大変。 今度はめん棒を使って、均等に延ばしていきます。 厚さ5ミリくらいの円形にしたら、今度は2ミリくらいの四角形になるまで延ばします。 打粉をしてたたみ、包丁で生地を切ります。 太さ2ミリくらいが理想です。 出来上がったそばを、すぐに茹でていただき、お昼ごはんです。 太さはいろいろですが、とっても美味しかったです! 今年の日本一時帰国、ダンナはアメリカにお留守番でしたが、ダンナの実家にも寄らせていただきました。 短い滞在でしたが、今回初めて名古屋城に行くことができました。 ダンナの実家から電車を乗り継ぎ、やってきました名古屋城。 まずは、腹ごしらえ。 名古屋城のすぐ横にある金シャチ横丁へ。 名古屋の美味しいものが並んでいる中から、子供たちの希望で、『矢場とん』の味噌カツをいただきました。 食べる直前に店員さんが味噌だれをたっぷりかけてくれました。 はじめて本場の味噌カツをいただきましたが、味噌ダレが甘すぎずしょっぱすぎず、とても美味しかったです。 土曜日だったこともあってか、名古屋城でショーも行われていました。 忍者ショーに出演している方の中には、忍者に憧れ、はるばるアメリカから忍者隊に入ったという方もいて、華麗なアクロバットを披露していました。 子供たちが、忍者ショーより興味を持ったのが、大道芸人さんのショー。 暑い中、最後の大技まで見させていただきました。 そして、ようやく名古屋城本丸御殿へ。 きれいに復元修理されたばかりで、金が眩しいくらいでした。 残念ながら天守閣は復元工事中で入れませんでした。 梅雨の最中、時折小雨も降っていましたが、最後は晴れて、きれいな名古屋城を見てから帰ることができました。 いろいろ調べて案内してくれた義妹に本当に感謝です。 日本滞在中、世界遺産の富岡製糸場に三男と二人で行ってきました。 群馬県高崎市で生まれ、高校卒業まで過ごした私ですが、高崎駅から私鉄の上信電鉄に初めて乗りました。 高校生の時に、上信電鉄で富岡から登校していた友人に、「なんて遠いところから登校しているんだろう!」とみんなで話しておりましたが、はじめて電車で行く富岡は、やっぱり少し遠かったです。 🚃高崎駅から富岡製糸場最寄りの上州富岡駅まで、およそ40分。 新しくきれいな上州富岡駅では、駅員さんが富岡製糸場までの行き方と時刻表が書かれたプリントを渡してくださいました。 駅から歩いて、およそ15分で富岡製糸場です。 富岡製糸場は、 明治5年 1872年 に明治政府が日本の近代化のために設立した官営の模範器械製糸場です。 2014年に世界遺産に登録され、今年で5周年。 平日なので、空いています。 順路に沿って、見学しました。 最初に入った東繭置所の1階に展示室と売店がありました。 世界遺産登録認定証も飾ってありました。 東繭置所の2階は改装中のようですが、期間限定で見学できました。 ここが繭の倉庫だったそうで、天井も高く、窓がたくさんあります。 女工さんたちが、繭から糸をとる作業していた繰糸場は、柱のない広い空間でした。 この建築方法なども貴重なものだそうです。 中には、1987年操業停止した時の機械が保存されています。 思ったより広く、見学するのに1時間以上かかりました。 最後に寄った社宅では、実際に繭から糸をとる作業を見せていただけました。 三男の日本語学校の自由研究は、『富岡製糸場ガイドブック』でした。 よい勉強になりました。 大変ご無沙汰しています。 あっという間に9月です。 ここ数年、記事にするような出来事があっても、なかなか家でゆっくりブログを書いていられず、更新が怠っておりました。 今回思い切って、文明の利器を使ってみようと、iPhone📱での投稿に挑戦しています。 しばらく離れていた間に、ブログの記事作成方法も新しくリニューアルされていて、まだ使いこなせておりません。 💦 とりあえず夏休みの出来事。 今年3年ぶりに日本に一時帰国しました。 また、母がいない1週間は、食事の準備&片付け、洗濯など家事も経験し、少し成長できたことでしょう。 来年は東京でオリンピックが開催されることもあり、海外から来日する方々を受け入れる準備が進みつつあるようで、日本入国の際から驚きの連続でした。 今回は、私も初めてSuicaを購入し使用してみたり、免税で買い物してみたり、新しいことにトライしてみました。 また次回から日本での記事を書きますね。 たぶん、すぐ。。。 続けての投稿目指して頑張ってみます。 どうぞよろしくお願いします。 ご無沙汰しております。 実は、日本に一時帰国しておりました。 今回は、およそ3週間の日本滞在でしたが、ちょうど梅雨らしいお天気 になった頃に日本に行き、梅雨明け とともにアメリカに戻ってきました。 生憎のお天気で、あまり外で遊ぶこともできませんでしたが、猛暑 もまだだったので、その点はよかったです。 日本の皆さん、猛暑のようですが、くれぐれもお身体に気をつけてくださいね。 今回サンフランシスコ空港に到着したのは、あのアシアナ航空の事故があった日。 事故の6時間後に、無事サンフランシスコ空港に着陸しました。 事故のことは、空港を出る時にはじめて知り、驚きました。 私たちは、ちょうど空港閉鎖が解けた後に到着したようです。 入国審査が空いていたのに驚きましたが、あんな事故の後だったとは・・・。 我が家で窓際に座っていて、到着時に景色を見ていたのは、三男だけでした。 三男は何も気付かなかったようですが、事故の2日後に戻ってきたお友達の話だと、滑走路にはまだ生々しい跡が残っていたとか・・・。 被害にあわれた方々に、心からお悔やみ申し上げます。 こちらに戻って1週間近く経ちますが、まだ時差ボケ から完全復活できておりません。 いままでは、戻ってすぐに学校 に行くことが多かったので、時差ボケも無理やり直っていたのですが、何もないとボケーっとしたまま時間が過ぎていってしまいます。 夜はなかなか眠れず、子供たちは夜中まで騒いでいるし。 朝はなかなか起きられない・・・。 ダンナはがんばって会社に行っているので、時差ボケも早くに解消できたようですが。 来週から日本語補習校の夏期講座が始まります。 がんばらなくっちゃ~ 日本を発つ時は、ちょうど七夕。 羽田空港で、七夕飾り と星空観察会 を楽しむことができました。 1ヶ月に渡る日本滞在も楽しく過ごし、とうとう日本を発つ日になりました。 飛行機は、羽田空港発の深夜便。 お昼過ぎにダンナの実家を出発し、新幹線 で東京駅まで。 東京駅で久しぶりにお会いしたのは、以前からず~っとお世話になっているM家の皆様。 感動の再会 の後は、ロッカーに荷物を預け、駅を出て夜の東京へ。 ここでダンナとは別行動に。 ダンナは、東京駅近くで開かれていた大学の研究室のOB会へ。 子供たち&私は、M家の皆様と一緒に地下鉄 で浅草まで。 実は、この日は「隅田川花火大会 」の日だったのです。 M家の皆様は、なにからなにまでご用意してくださり、子供たち&私はついていくだけ。 混雑していた地下鉄 も、皆様が子供たちを見ていてくださったお陰で、誰も迷子にならず、無事浅草まで到着。 浅草の仲見世を通り抜け、向かったのは、「浅草花やしき」。 子供たちは、「花やしき」はもちろん浅草も初めてでした。 花やしきで、子供たちは早速乗り物に。 ジェットコースター にも挑戦。 三男にとっては、初めてのジェットコースター 笑顔で「楽しかった~ 」と戻ってきました。 M家のお兄さんが一緒に付き添ってくださったので、私ものんびり見ていることができました。 暗くなってきた頃に、夕ご飯に。 駅地下で買って持ってきてくださった品々がテーブルに並びました。 美味しそ~ なご馳走の数々。 日本では、駅でもコンビニでも、すぐにこんなご馳走が買えて、本当にすごいですよね~。 子供たちにとっては、初めての「まい泉のヒレかつサンド」がとっても美味しかったようです。 美味しいご飯をいただいているうちに、いよいよ花火大会が始まりました 音はよく聞こえるけど、花火はなかなか見えず・・・。 ということで、「花やしき」を後にし、歩きながら花火を楽しむことに。 花火とともに、すぐ近くにはライトアップ された「スカイツリー」が 思いもかけず話題の「スカイツリー」が見れて、なんだか得した気分。 残念ながら、花火もスカイツリーもちゃんとした写真 が撮れませんでした。 申し訳ございません。 私たちの飛行機の時間 もあり、ゆっくりすることはできませんでしたが、最後の最後まで日本を満喫することができました。 M家の皆様、何から何まで本当にありがとうございました。 また皆様にお会いできるのを、家族みんなで楽しみにしております。 それにしても、日本の夏は本当に暑かった 日本の皆様、くれぐれもお身体に気をつけてくださいませ。 私たちの日本滞在も残り1週間となったところで、ダンナも日本に一時帰国。 東京駅で合流し、新幹線 に乗ってダンナの実家 へ。 日本でバスや電車、新幹線に乗るたびに、ちょっとウキウキ する子供たち。 アメリカではあまり乗る機会がありませんからね。 義父の三回忌の法要を無事にすませてから、皆さんと一緒に1泊旅行へ。 向かった先は、日本で一番大きい湖=琵琶湖です。 ダンナの実家から車でおよそ1時間半。 ホテルは琵琶湖のほとり。 部屋からの眺めは、琵琶湖&プール ということで、子供たちは早速プールへ。 みんなでプールで遊んだ後は、ちょっと早めの夕ご飯。 豪華な中華料理のコースをいただきました。 夕ご飯が終わった頃、琵琶湖に沈むきれいな夕日。 夜の部は、なんと テニス。 子供たちも従姉妹のお兄ちゃん&お姉ちゃん相手に大奮闘 ラケットを取り合いしながら 、1時間ほどテニスを楽しみました。 その後、広いスパ をゆ~っくり楽しみ、お部屋での~んびり。 翌日、ちょっと琵琶湖をお散歩。 広いですね~。 そして、車に乗って向かったのは、長浜の町。 ダンナの希望により、「海洋堂フィギュアミュージア黒壁」に行きました。 と言っても、ミュージアムに入ったのは、ダンナと子供たちだけ。 お義母さん&私は、その間ショッピングへ。 なかなかミュージアムから戻ってこないダンナ&子供たち。 好きなものがたくさんあったようです。 大きいものから・・・ 昔も現在も変わらぬ人気のヒーローたち。 スター・ウォーズ や ポケモンも。 お腹が空くのも忘れて見入っていた子供たちをなんとか促し、ようやく遅~いランチに。 名物「さばそうめん」をいただきました。 そうめんの上にのっているさばは、骨までやわらかく煮てあり、くさみもなく、本当に美味し かったです。 写真にはありませんが、「さばずし」もいただきました。 子供たちがいただいたそうめんも半熟卵がのっていて、とっても美味しそうでした。 お腹が空いた子供たちも大満足。 このお店は、お皿もお部屋も建物もレトロで、とっても素敵でした。 とっても暑い日でしたが、楽しい町歩きでした。 お忙しい中、ご一緒してくださった皆様、本当にありがとうございました。

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電話対応。電話を取り次げない理由の伝え方

あいにく 現地 の どなた か が お 取り込み 中 の よう です

時間はマジックアイテムの仕分けを終えたアインズが、玉座の間を後にしてしばらくした時まで遡る。 そこには、アルベドと元の姿に戻ったパンドラズ・アクターがいた。 仕分けを終えたパンドラズ・アクターがアルベドを呼び出したのだ。 エ・ランテル冒険者組合に卸すマジックアイテムをアルベドに引き渡すためだ。 「アルベド、父上は大変喜んでおられました。 あなたの心遣いに感謝します。 」 「そう、それは良かったわ。 」 陽の光が届かない鬱蒼とした森の中で、そこだけ木漏れ日が漏れる。 いつまでも見ていたいと思わせる、そんな暖かい笑顔を浮かべた美女がそこにいた。 ピンク色の卵型の顔に黒いペンで塗りつぶしたような目をした男が、美女の腰に手を回そうとした。 アルベドは回された手を腰から生えた天使の黒い翼でぺしりとはたいた。 微笑みは崩れていない。 卵頭は少し残念そうな素振りを見せたが、気を取り直したように口を開いた。 「手前に集められた物が冒険者組合に卸すマジックアイテムです。 奥は私がエクスチェンジ・ボックスへ持っていきます。 」 未知への探検のために設立された魔導国の冒険者組合。 設立から数百年経った今、既知の世界は広がった。 しかし、まだまだ未開の世界は大きい。 冒険者の質は時を経るごとに上昇しているが、全ての冒険者に満足の行く装備を行き渡らせることは難しかった。 魔導王が豊富な自らの私財を投じることがないせいもある。 しかし、初代冒険者組合長プルトン・アインザックは魔道王に頼りすぎることを良しとしなかった。 アインザックの意志を汲んだアインズは、守護者たちと協議して、支配領域からの税の納付に金銭の他、厳正な審査で認可された領域のみ、マジックアイテムの献上という形の認可制納税方式を採用した。 この方式によって、問題が起こって支払いができない支配領域、支払い能力に乏しい支配領域がこの献上方式を利用した。 市場価値から大分目減りするものの、エクスチェンジ・ボックスという即金装置があるナザリックならではの措置だ。 さらに、冒険者組合が貯蓄した利益をもって、献上品を魔道王から買い取るというシステムも出来上がった。 「ところで、アインズ様が仕分けなされたのはどれなの?」 「父上が仕分けなされたのは防具とアクセサリーです。 しかし、それが何か?」 「特に理由はないわ。 」 アルベドの言葉にパンドラズ・アクターは訝し気な視線を投げた。 「なんでもないの。 あんまり詮索する男性は嫌われるわよ?」 「これは失礼しました。 女性を不快にさせるつもりはなかったのです。 どうか許してください。 」 流れるような動作でパンドラズ・アクターはアルベドの前に跪き、上目遣いで許しを乞うた。 この振る舞いはアルベドが愛してやまないアインズがパンドラズ・アクターにそうあれと設定したもの。 だから、アルベドもパンドラズ・アクターに倣って振る舞った。 「パンドラズ・アクター、あなたを許しましょう。 」 慈愛が溢れる視線でパンドラズ・アクターの罪を許すアルベド。 跪いたパンドラズ・アクターも熱い視線をアルベドに送っていた。 「ありがたき幸せ!」 ここにアインズが居たならば、緑色に発光しながら頭を抱えていただろう。 「あなたも仕事の途中でしょう。 もういいから仕事を続けなさい。 」 「王妃のお望みとあらば」 純白のドレスを着たアルベドがびくっと硬直した。 ぱたぱたと翼がはためき、顔はみるみる内に赤くなっていく。 手を頬に当てて目は忙しなく泳ぎ、跪いたパンドラズ・アクターを見下ろしてため息をついた。 「演技なのか本心なのかわからないじゃない。 ・・・・・・もう。 」 上ずった声で静かに呟くアルベド。 そして、コホンと手を口元に当てて咳払いをした。 「あなたのやるべきことをしなさいパンドラズ・アクター。 」 「かしこまりました。 アルベド様。 」 一連のやり取りを終えて、パンドラズ・アクターはマジックアイテムをまとめ始めた。 いまだ熱が冷めない様子のアルベドは視線を一点に定めたまま微動だにしない。 たまに翼がぱたぱたと揺れていたが目立った動きはそれだけだ。 どれくらい時間が過ぎたのだろうか。 既にパンドラズ・アクターは玉座の間にはいない。 そこでようやく、アルベドはマジックアイテムに近づいた。 「これが・・・・・・、アインズ様が直接お手に取られた物。 くふふ。 」 何やら怪しい雰囲気でマジックアイテムをまさぐるアルベド。 たまに匂いを嗅いだりしている。 玉座の間には、しばらくアルベドの嬌声が響いていた。 一仕事終えたパンドラズ・アクターがリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを使用して、本来の居場所である宝物殿へと戻ってきたのだ。 そこには乱雑に高く積まれた金貨が所狭しと置いてあった。 金貨には二種類の美しい彫刻が施されており、高い芸術性が窺える。 さらに金貨を囲むように棚が設置してあり、その中には光を反射するほど磨き抜かれたあらゆるマジックアイテムが並べられていた。 パンドラズ・アクターは懐から毒無効の指輪を取り出して装備した。 この美しい光景に見惚れて不用意に足を踏み入れてはならない。 なぜなら、ここには致死性の毒を含んだ空気が蔓延しているのだ。 深呼吸をしてから、再びパンドラズ・アクターは宝の山を見渡した。 パンドラズ・アクターの肩を見れば小刻みに震えている。 間違って毒を吸い込んだのだろうか。 「すぅすぅすぅ、っひ。 」 乱れた呼吸をしている。 指輪を装備するのが少し遅かったのだろうか。 「すううばらしいいいいいい!!! これらこそ神たる至高なる四十一人の方々がお残しになられた宝の中の宝! 最高宝と呼ぶべきでございましょうか! これらの宝を見るだけで私、疲れなど吹き飛んでしまいましたよ! いくら眺めても飽きない! 楽しい! 心が満たされていきます!! 父上! 私に宝物殿の領域守護を任せていただき心から感謝いたしております。 」 一通り踊り終えたパンドラズ・アクターは、高く積まれた金貨を前に祈りを捧げた。 そして、満足気な様子で立ち上がって歩き出す。 まずはエクスチェンジ・ボックスで得られたユグドラシル金貨をナザリックの維持管理に使用される部屋に持っていく。 それを終えれば、待ちに待ったパラダイスタイムだ。 軽やかなステップを踏んでダンスをするように優雅に進んでいく。 床に散らばった金貨を踏まないのは至難の業なのだが、パンドラズ・アクターの動きにぎこちなさは感じない。 やがて、目的の部屋に辿り着き中に入る。 そして、皮袋からユグドラシル金貨を静かに取り置いて部屋から出た。 「まだ、まだです。 霊廟に辿り着くまではこの思い、この溜め込んだ情欲を解放するわけにはいかないのです!」 卵頭は熱を帯びた言葉を口にしながら一人震えていた。 パンドラズ・アクターはマジックアイテムフェチである。 それはアインズがそういう設定を作ったのだ。 マジックアイテムの造形、与えられた効果、迸る魔力。 それらに触れたり感じたりするだけで絶頂を迎えられる程なのだ。 そんなパンドラズ・アクターにとって、ギルドであるアインズ・ウール・ゴウンのメンバーが心血を注いで製作したマジックアイテムが安置されている霊廟はまさに天国だ。 衝動を無理やり抑えながら、パンドラズ・アクターは黄金の山を視界に捉え、山の陰に進み入った。 そこには、まるで扉が壁に張り付いた絵のようなもの、漆黒の闇があった。 「ゴホン--かくて汝、全世界の栄光を我がものとし、暗きものは全て汝より離れ去るだろう--。 」 パスワードを言い終えると、不意に闇が収斂して跡形もなく消え去った。 そこには空中にこぶし大の黒い球体が残っていた。 漆黒の闇があった所から奥が見える。 そこには床に金貨が散乱しているということはなく、博物館の展示室のような光景が奥まで続いていた。 パンドラズ・アクターはごくりと喉を鳴らして、震える足を引きずりながら防具庫へと進んだ。 今日は防具の気分といったところだろう。 「んぐ。 」 息を呑むパンドラズ・アクターを出迎えたのは、非金属製から金属製の様々なアーマー、高い防御性能を発揮するフルプレート、鎧、兜、仮面、盾、小手、靴・・・・・・。 戦士系防具の他にも、弓系、神官系、信仰系・魔力系魔法詠唱者系、盗賊系、生産系・・・・・・。 種族専用防具など数えきれないほどの防具系マジックアイテムがあった。 「なんということでしょう! 一歩、足を踏み入れただけでせり上がってくるこの気持ち! 溢れ出すこの情欲! こ、これは! たっち・みー様の伝説級の鎧!! はああ!? う、後ろを振り向けば! 源次郎様の伝説級の靴! ななな、なんと!! その横には父上の伝説級ローブまで!? ここは!? ここは天国なのでしょうか! ししし、辛抱たまりません! 今日はどなたを磨いて差し上げましょうか!!」 息を切らし肩を上下させるパンドラズ・アクター。 しかし、まだ足りないといった様子だ。 パンドラズ・アクターは左右に無数に並べられた至高の防具に目を回しながらも熱を上げていった。 しばらく一人舞台を演じていたパンドラズ・アクターは、現在「ひゅー、ひゅー。 」といった喘ぐような呼吸をしている。 目線は中空に固定されてへたり込み、両の手は力なく垂れ下がっていた。 「そういえば、父上がお持ち帰りされたあの双剣。 なかなか興味深かったですね。 天国で永遠の時を過ごすのもいいですが、未知の効果を持つマジックアイテムを探す冒険に出たいと思わせるほどに。 そんな我がままを父上は許してくださいました。 父上、ありがとうございます。 」 パンドラズ・アクターはアインズの伝説級ローブが置かれたスペースを前にして、一人感謝の気持ちを捧げる。 その真摯な姿を見ると、あたかもそこにアインズがいると錯覚してしまうほどだった。 やがて、気持ちを捧げ終えたパンドラズ・アクターはさらに奥に進み、とある盾の前で歩みを止めた。 そこでおもむろに、並べられた伝説級防具の中からタワーシールドに手を伸ばす。 タワーシールドの表面は一定の間隔でせり上がっており、淡い光を放って周りの風景を映し出している。 よく目を凝らすと魔法陣のような紋様が描かれていた。 裏面は無色透明で、盾の向こう側がよく見えるようになっている。 今回、手入れをするのはこのタワーシールドのようだ。 「この盾はしっかりと手入れしてあげないと、いざという時に満足に使えません。 しかし、いつ見ても素晴らしい。 磨く前に少しだけ、その偉大なるお姿を堪能させていただきましょう。 」 伸ばした手を引っ込め一歩、タワーシールドに近づいた。 「ああ! この輝き! 迸る魔力の強大さ! 細部にまで渡る美しい造形! すば、素晴らしい! 素晴らしい!! ほほほ、もっと近くでそのお姿を見せてください! もっともっとおおお・・・・・・。 」 再び情欲の炎が燃え上ろうとした時だった。 「パンドラズ・アクター、私だ。 アインズだ。 いま大丈夫か?」 「おおおちちうえええ?! わわ私、パンドラズ・アクターはいついかなる時でも父上のご期待に応えて見せます!」 「そ、そうか。 何やら取り込み中だったようだが。 」 「問題ございません! どうぞこのパンドラズ・アクターに何でもお命じください。 タワーシールドに夢中になっていたようだが即座に頭を切り替えるといった点は流石だ。 よく手入れされたタワーシールドに映りこむその姿は様になっている。 「うむ。 問題ないのであればいい。 この後、第十階層の大図書館へ向かいティトゥスの製本作業を手伝ってくれ。 」 「製本・・・・・・。 商人専用の魔法を封じ込めるのでしょうか。 」 「その通りだ。 冒険中にもし例の双剣のようなものが見つかっても対応できない。 そこで本の出番というわけだ。 」 「なるほど。 それならば父上にも商人専用の魔法を行使することが可能になりますね。 」 「ああ、よろしく頼むぞ。 パンドラズ・アクターはいまだ誰もいない中空に向かって敬礼のポーズを崩していない。 そのポーズを維持したまま、"回れ"の動作でタワーシールドに向き直った。 「父上からの頼みですので、あなたの手入れは次の機会にということにいたします。 そんなにがっかりしたお顔をされなくても心配いりません。 仕事を終えたら手入れをして差し上げます。 元気をだしてください。 」 盾に向かって話しかけるパンドラズ・アクター。 はたから見ればおかしな事なのだが、マジックアイテムフェチであるパンドラズ・アクターにとってはこれが平常なのだ。 ここにある物は単なる物ではない。 パンドラズ・アクターにとって命よりも大事な物なのだ。 もちろん、一番はアインズである。 名残惜しそうに盾と別れを告げたパンドラズ・アクターは、宝物殿の入口まで移動してリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを使用した。 」 「その通りでございます。 パンドラズ・アクター様。 運良く、この世界の素材で製本することに成功しました。 」 ナザリック地下大墳墓第十階層にある大図書館アッシュールバニパル。 そこにある制作室で、司書長のティトゥスとパンドラズ・アクターは一冊の本を囲んでいた。 かつてはスクロールに第四位階以上の魔法を籠めることができなかったようだが、今はもう少し高い位階の魔法を籠められるようになっている。 その知識が製本にも生かされたのだろう。 「なかなか骨の折れる作業でしたが、なんとか一冊の本を作成することに成功しました。 」 アインズからの依頼を受けて、突貫作業で製本をしたみたいだ。 アンデッドの基本スキルで疲労しないとはいえ、振る舞いからは疲れが見て取れた。 幸いにも素材は現地のもので事足りたようだ。 しかし、現地調達された素材で製作した本に魔法を籠められなかった場合のために、ユグドラシルの素材も用意されていた。 「それでは件の魔法の行使をお願いします。 」 ティトゥスの言葉を受けて、徐にポーズを取るパンドラズ・アクター。 「ああ、分かった。 本よ! 至高なる音・改様の魔法をその身に宿す栄光に打ち震えるがいい!」 「・・・・・・。 」 唐突に紡がれるパンドラズ・アクターの台詞。 口を閉じることを忘れたティトゥスは、呆けた顔でパンドラズ・アクターを見つめている。 本を指さして何を言っているのかといった雰囲気だ。 そんなティトゥスを無視して一人、変なポーズを取りながら外装を変化させていくパンドラズ・アクター。 やがて、その身は音・改の姿に変わった。 「ティトゥス司書長、魔法を籠めます。 」 「あ、ああ。 ・・・・・・お願いします。 」 パンドラズ・アクターがティトゥスに告げた。 少し間を置いてティトゥスは許可を出した。 本が魔力を帯び、やがて魔力が本に馴染んでいった。 成功である。 「おお! 成功ですよ! パンドラズ・アクター様!」 「フハハハハハ、これで貴様も我が父上に仕えることができるようになったな。 喜ぶがいい。 」 「・・・・・・。 」 体全体を使って何かを表現しているパンドラズ・アクター。 それを見てティトゥスは閉口していた。 シュッ、ピシッといった空を切る音が鳴ってポーズを変更したパンドラズ・アクターは、固まっているティトゥスに話しかける。 「次はこれをコピーしなくてはなりませんね。 」 「あ、ええ、そうですね。 こちらが素材になります。 魔法を籠めることには成功しているので、後は件の魔力を帯びた本と素材があればコピー可能です。 」 「そうですか、それでは二、三冊コピーしてから父上にお伝えしましょう。 父上が魔法の行使に成功したのならば完璧です。 増産はその後で問題ないでしょう。 」 パンドラズ・アクターの提案にティトゥスは賛成の意を示した。 「父上、いまよろしいでしょうか。 」 「おお! パンドラズ・アクターか。 ちょっと待て・・・・・・。 大丈夫だ、問題ない。 」 まずは製本と魔法を籠めることに成功したことを伝えた。 そして、ちゃんと魔法が行使できるか試さなくてはならないということをアインズに伝えるパンドラズ・アクター。 「わかった。 そういうことならば、制作室に向かおう。 」 「父上が足を運ばれる必要はございません! お持ちいたします!」 「いや、私が直接出向こう。 このことは秘密なのだからな。 」 「そういうことならば! お待ちしております。 そして、ティトゥスにアインズが足を運ぶことを伝えた。 「ティトゥス司書長、お父上は大変お悦びのご様子でしたよ。 」 「左様でございますか! この私、永き時の流れの中でこれほどまでに幸せなことはございません! アインズ様のお役に立てる、それだけで胸が一杯です。 」 パンドラズ・アクターの言葉を聞いて歓喜に打ち震えるティトゥス。 しばらく感動を味わっていたティトゥスはやがて我に返ると、アインズを迎えるために部下たちに指示を出していくのであった。

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ミラノ

あいにく 現地 の どなた か が お 取り込み 中 の よう です

時間はマジックアイテムの仕分けを終えたアインズが、玉座の間を後にしてしばらくした時まで遡る。 そこには、アルベドと元の姿に戻ったパンドラズ・アクターがいた。 仕分けを終えたパンドラズ・アクターがアルベドを呼び出したのだ。 エ・ランテル冒険者組合に卸すマジックアイテムをアルベドに引き渡すためだ。 「アルベド、父上は大変喜んでおられました。 あなたの心遣いに感謝します。 」 「そう、それは良かったわ。 」 陽の光が届かない鬱蒼とした森の中で、そこだけ木漏れ日が漏れる。 いつまでも見ていたいと思わせる、そんな暖かい笑顔を浮かべた美女がそこにいた。 ピンク色の卵型の顔に黒いペンで塗りつぶしたような目をした男が、美女の腰に手を回そうとした。 アルベドは回された手を腰から生えた天使の黒い翼でぺしりとはたいた。 微笑みは崩れていない。 卵頭は少し残念そうな素振りを見せたが、気を取り直したように口を開いた。 「手前に集められた物が冒険者組合に卸すマジックアイテムです。 奥は私がエクスチェンジ・ボックスへ持っていきます。 」 未知への探検のために設立された魔導国の冒険者組合。 設立から数百年経った今、既知の世界は広がった。 しかし、まだまだ未開の世界は大きい。 冒険者の質は時を経るごとに上昇しているが、全ての冒険者に満足の行く装備を行き渡らせることは難しかった。 魔導王が豊富な自らの私財を投じることがないせいもある。 しかし、初代冒険者組合長プルトン・アインザックは魔道王に頼りすぎることを良しとしなかった。 アインザックの意志を汲んだアインズは、守護者たちと協議して、支配領域からの税の納付に金銭の他、厳正な審査で認可された領域のみ、マジックアイテムの献上という形の認可制納税方式を採用した。 この方式によって、問題が起こって支払いができない支配領域、支払い能力に乏しい支配領域がこの献上方式を利用した。 市場価値から大分目減りするものの、エクスチェンジ・ボックスという即金装置があるナザリックならではの措置だ。 さらに、冒険者組合が貯蓄した利益をもって、献上品を魔道王から買い取るというシステムも出来上がった。 「ところで、アインズ様が仕分けなされたのはどれなの?」 「父上が仕分けなされたのは防具とアクセサリーです。 しかし、それが何か?」 「特に理由はないわ。 」 アルベドの言葉にパンドラズ・アクターは訝し気な視線を投げた。 「なんでもないの。 あんまり詮索する男性は嫌われるわよ?」 「これは失礼しました。 女性を不快にさせるつもりはなかったのです。 どうか許してください。 」 流れるような動作でパンドラズ・アクターはアルベドの前に跪き、上目遣いで許しを乞うた。 この振る舞いはアルベドが愛してやまないアインズがパンドラズ・アクターにそうあれと設定したもの。 だから、アルベドもパンドラズ・アクターに倣って振る舞った。 「パンドラズ・アクター、あなたを許しましょう。 」 慈愛が溢れる視線でパンドラズ・アクターの罪を許すアルベド。 跪いたパンドラズ・アクターも熱い視線をアルベドに送っていた。 「ありがたき幸せ!」 ここにアインズが居たならば、緑色に発光しながら頭を抱えていただろう。 「あなたも仕事の途中でしょう。 もういいから仕事を続けなさい。 」 「王妃のお望みとあらば」 純白のドレスを着たアルベドがびくっと硬直した。 ぱたぱたと翼がはためき、顔はみるみる内に赤くなっていく。 手を頬に当てて目は忙しなく泳ぎ、跪いたパンドラズ・アクターを見下ろしてため息をついた。 「演技なのか本心なのかわからないじゃない。 ・・・・・・もう。 」 上ずった声で静かに呟くアルベド。 そして、コホンと手を口元に当てて咳払いをした。 「あなたのやるべきことをしなさいパンドラズ・アクター。 」 「かしこまりました。 アルベド様。 」 一連のやり取りを終えて、パンドラズ・アクターはマジックアイテムをまとめ始めた。 いまだ熱が冷めない様子のアルベドは視線を一点に定めたまま微動だにしない。 たまに翼がぱたぱたと揺れていたが目立った動きはそれだけだ。 どれくらい時間が過ぎたのだろうか。 既にパンドラズ・アクターは玉座の間にはいない。 そこでようやく、アルベドはマジックアイテムに近づいた。 「これが・・・・・・、アインズ様が直接お手に取られた物。 くふふ。 」 何やら怪しい雰囲気でマジックアイテムをまさぐるアルベド。 たまに匂いを嗅いだりしている。 玉座の間には、しばらくアルベドの嬌声が響いていた。 一仕事終えたパンドラズ・アクターがリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを使用して、本来の居場所である宝物殿へと戻ってきたのだ。 そこには乱雑に高く積まれた金貨が所狭しと置いてあった。 金貨には二種類の美しい彫刻が施されており、高い芸術性が窺える。 さらに金貨を囲むように棚が設置してあり、その中には光を反射するほど磨き抜かれたあらゆるマジックアイテムが並べられていた。 パンドラズ・アクターは懐から毒無効の指輪を取り出して装備した。 この美しい光景に見惚れて不用意に足を踏み入れてはならない。 なぜなら、ここには致死性の毒を含んだ空気が蔓延しているのだ。 深呼吸をしてから、再びパンドラズ・アクターは宝の山を見渡した。 パンドラズ・アクターの肩を見れば小刻みに震えている。 間違って毒を吸い込んだのだろうか。 「すぅすぅすぅ、っひ。 」 乱れた呼吸をしている。 指輪を装備するのが少し遅かったのだろうか。 「すううばらしいいいいいい!!! これらこそ神たる至高なる四十一人の方々がお残しになられた宝の中の宝! 最高宝と呼ぶべきでございましょうか! これらの宝を見るだけで私、疲れなど吹き飛んでしまいましたよ! いくら眺めても飽きない! 楽しい! 心が満たされていきます!! 父上! 私に宝物殿の領域守護を任せていただき心から感謝いたしております。 」 一通り踊り終えたパンドラズ・アクターは、高く積まれた金貨を前に祈りを捧げた。 そして、満足気な様子で立ち上がって歩き出す。 まずはエクスチェンジ・ボックスで得られたユグドラシル金貨をナザリックの維持管理に使用される部屋に持っていく。 それを終えれば、待ちに待ったパラダイスタイムだ。 軽やかなステップを踏んでダンスをするように優雅に進んでいく。 床に散らばった金貨を踏まないのは至難の業なのだが、パンドラズ・アクターの動きにぎこちなさは感じない。 やがて、目的の部屋に辿り着き中に入る。 そして、皮袋からユグドラシル金貨を静かに取り置いて部屋から出た。 「まだ、まだです。 霊廟に辿り着くまではこの思い、この溜め込んだ情欲を解放するわけにはいかないのです!」 卵頭は熱を帯びた言葉を口にしながら一人震えていた。 パンドラズ・アクターはマジックアイテムフェチである。 それはアインズがそういう設定を作ったのだ。 マジックアイテムの造形、与えられた効果、迸る魔力。 それらに触れたり感じたりするだけで絶頂を迎えられる程なのだ。 そんなパンドラズ・アクターにとって、ギルドであるアインズ・ウール・ゴウンのメンバーが心血を注いで製作したマジックアイテムが安置されている霊廟はまさに天国だ。 衝動を無理やり抑えながら、パンドラズ・アクターは黄金の山を視界に捉え、山の陰に進み入った。 そこには、まるで扉が壁に張り付いた絵のようなもの、漆黒の闇があった。 「ゴホン--かくて汝、全世界の栄光を我がものとし、暗きものは全て汝より離れ去るだろう--。 」 パスワードを言い終えると、不意に闇が収斂して跡形もなく消え去った。 そこには空中にこぶし大の黒い球体が残っていた。 漆黒の闇があった所から奥が見える。 そこには床に金貨が散乱しているということはなく、博物館の展示室のような光景が奥まで続いていた。 パンドラズ・アクターはごくりと喉を鳴らして、震える足を引きずりながら防具庫へと進んだ。 今日は防具の気分といったところだろう。 「んぐ。 」 息を呑むパンドラズ・アクターを出迎えたのは、非金属製から金属製の様々なアーマー、高い防御性能を発揮するフルプレート、鎧、兜、仮面、盾、小手、靴・・・・・・。 戦士系防具の他にも、弓系、神官系、信仰系・魔力系魔法詠唱者系、盗賊系、生産系・・・・・・。 種族専用防具など数えきれないほどの防具系マジックアイテムがあった。 「なんということでしょう! 一歩、足を踏み入れただけでせり上がってくるこの気持ち! 溢れ出すこの情欲! こ、これは! たっち・みー様の伝説級の鎧!! はああ!? う、後ろを振り向けば! 源次郎様の伝説級の靴! ななな、なんと!! その横には父上の伝説級ローブまで!? ここは!? ここは天国なのでしょうか! ししし、辛抱たまりません! 今日はどなたを磨いて差し上げましょうか!!」 息を切らし肩を上下させるパンドラズ・アクター。 しかし、まだ足りないといった様子だ。 パンドラズ・アクターは左右に無数に並べられた至高の防具に目を回しながらも熱を上げていった。 しばらく一人舞台を演じていたパンドラズ・アクターは、現在「ひゅー、ひゅー。 」といった喘ぐような呼吸をしている。 目線は中空に固定されてへたり込み、両の手は力なく垂れ下がっていた。 「そういえば、父上がお持ち帰りされたあの双剣。 なかなか興味深かったですね。 天国で永遠の時を過ごすのもいいですが、未知の効果を持つマジックアイテムを探す冒険に出たいと思わせるほどに。 そんな我がままを父上は許してくださいました。 父上、ありがとうございます。 」 パンドラズ・アクターはアインズの伝説級ローブが置かれたスペースを前にして、一人感謝の気持ちを捧げる。 その真摯な姿を見ると、あたかもそこにアインズがいると錯覚してしまうほどだった。 やがて、気持ちを捧げ終えたパンドラズ・アクターはさらに奥に進み、とある盾の前で歩みを止めた。 そこでおもむろに、並べられた伝説級防具の中からタワーシールドに手を伸ばす。 タワーシールドの表面は一定の間隔でせり上がっており、淡い光を放って周りの風景を映し出している。 よく目を凝らすと魔法陣のような紋様が描かれていた。 裏面は無色透明で、盾の向こう側がよく見えるようになっている。 今回、手入れをするのはこのタワーシールドのようだ。 「この盾はしっかりと手入れしてあげないと、いざという時に満足に使えません。 しかし、いつ見ても素晴らしい。 磨く前に少しだけ、その偉大なるお姿を堪能させていただきましょう。 」 伸ばした手を引っ込め一歩、タワーシールドに近づいた。 「ああ! この輝き! 迸る魔力の強大さ! 細部にまで渡る美しい造形! すば、素晴らしい! 素晴らしい!! ほほほ、もっと近くでそのお姿を見せてください! もっともっとおおお・・・・・・。 」 再び情欲の炎が燃え上ろうとした時だった。 「パンドラズ・アクター、私だ。 アインズだ。 いま大丈夫か?」 「おおおちちうえええ?! わわ私、パンドラズ・アクターはいついかなる時でも父上のご期待に応えて見せます!」 「そ、そうか。 何やら取り込み中だったようだが。 」 「問題ございません! どうぞこのパンドラズ・アクターに何でもお命じください。 タワーシールドに夢中になっていたようだが即座に頭を切り替えるといった点は流石だ。 よく手入れされたタワーシールドに映りこむその姿は様になっている。 「うむ。 問題ないのであればいい。 この後、第十階層の大図書館へ向かいティトゥスの製本作業を手伝ってくれ。 」 「製本・・・・・・。 商人専用の魔法を封じ込めるのでしょうか。 」 「その通りだ。 冒険中にもし例の双剣のようなものが見つかっても対応できない。 そこで本の出番というわけだ。 」 「なるほど。 それならば父上にも商人専用の魔法を行使することが可能になりますね。 」 「ああ、よろしく頼むぞ。 パンドラズ・アクターはいまだ誰もいない中空に向かって敬礼のポーズを崩していない。 そのポーズを維持したまま、"回れ"の動作でタワーシールドに向き直った。 「父上からの頼みですので、あなたの手入れは次の機会にということにいたします。 そんなにがっかりしたお顔をされなくても心配いりません。 仕事を終えたら手入れをして差し上げます。 元気をだしてください。 」 盾に向かって話しかけるパンドラズ・アクター。 はたから見ればおかしな事なのだが、マジックアイテムフェチであるパンドラズ・アクターにとってはこれが平常なのだ。 ここにある物は単なる物ではない。 パンドラズ・アクターにとって命よりも大事な物なのだ。 もちろん、一番はアインズである。 名残惜しそうに盾と別れを告げたパンドラズ・アクターは、宝物殿の入口まで移動してリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを使用した。 」 「その通りでございます。 パンドラズ・アクター様。 運良く、この世界の素材で製本することに成功しました。 」 ナザリック地下大墳墓第十階層にある大図書館アッシュールバニパル。 そこにある制作室で、司書長のティトゥスとパンドラズ・アクターは一冊の本を囲んでいた。 かつてはスクロールに第四位階以上の魔法を籠めることができなかったようだが、今はもう少し高い位階の魔法を籠められるようになっている。 その知識が製本にも生かされたのだろう。 「なかなか骨の折れる作業でしたが、なんとか一冊の本を作成することに成功しました。 」 アインズからの依頼を受けて、突貫作業で製本をしたみたいだ。 アンデッドの基本スキルで疲労しないとはいえ、振る舞いからは疲れが見て取れた。 幸いにも素材は現地のもので事足りたようだ。 しかし、現地調達された素材で製作した本に魔法を籠められなかった場合のために、ユグドラシルの素材も用意されていた。 「それでは件の魔法の行使をお願いします。 」 ティトゥスの言葉を受けて、徐にポーズを取るパンドラズ・アクター。 「ああ、分かった。 本よ! 至高なる音・改様の魔法をその身に宿す栄光に打ち震えるがいい!」 「・・・・・・。 」 唐突に紡がれるパンドラズ・アクターの台詞。 口を閉じることを忘れたティトゥスは、呆けた顔でパンドラズ・アクターを見つめている。 本を指さして何を言っているのかといった雰囲気だ。 そんなティトゥスを無視して一人、変なポーズを取りながら外装を変化させていくパンドラズ・アクター。 やがて、その身は音・改の姿に変わった。 「ティトゥス司書長、魔法を籠めます。 」 「あ、ああ。 ・・・・・・お願いします。 」 パンドラズ・アクターがティトゥスに告げた。 少し間を置いてティトゥスは許可を出した。 本が魔力を帯び、やがて魔力が本に馴染んでいった。 成功である。 「おお! 成功ですよ! パンドラズ・アクター様!」 「フハハハハハ、これで貴様も我が父上に仕えることができるようになったな。 喜ぶがいい。 」 「・・・・・・。 」 体全体を使って何かを表現しているパンドラズ・アクター。 それを見てティトゥスは閉口していた。 シュッ、ピシッといった空を切る音が鳴ってポーズを変更したパンドラズ・アクターは、固まっているティトゥスに話しかける。 「次はこれをコピーしなくてはなりませんね。 」 「あ、ええ、そうですね。 こちらが素材になります。 魔法を籠めることには成功しているので、後は件の魔力を帯びた本と素材があればコピー可能です。 」 「そうですか、それでは二、三冊コピーしてから父上にお伝えしましょう。 父上が魔法の行使に成功したのならば完璧です。 増産はその後で問題ないでしょう。 」 パンドラズ・アクターの提案にティトゥスは賛成の意を示した。 「父上、いまよろしいでしょうか。 」 「おお! パンドラズ・アクターか。 ちょっと待て・・・・・・。 大丈夫だ、問題ない。 」 まずは製本と魔法を籠めることに成功したことを伝えた。 そして、ちゃんと魔法が行使できるか試さなくてはならないということをアインズに伝えるパンドラズ・アクター。 「わかった。 そういうことならば、制作室に向かおう。 」 「父上が足を運ばれる必要はございません! お持ちいたします!」 「いや、私が直接出向こう。 このことは秘密なのだからな。 」 「そういうことならば! お待ちしております。 そして、ティトゥスにアインズが足を運ぶことを伝えた。 「ティトゥス司書長、お父上は大変お悦びのご様子でしたよ。 」 「左様でございますか! この私、永き時の流れの中でこれほどまでに幸せなことはございません! アインズ様のお役に立てる、それだけで胸が一杯です。 」 パンドラズ・アクターの言葉を聞いて歓喜に打ち震えるティトゥス。 しばらく感動を味わっていたティトゥスはやがて我に返ると、アインズを迎えるために部下たちに指示を出していくのであった。

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